フリーアナウンサー 松原敬生の『今日のエッセイ』

思っている事、感じている事などを自由に綴ります。

語源

2010-03-02 21:34:09 | Weblog
今日は御園座での観劇でした。北島三郎特別公演「木曾恋しぐれ」という股旅物です。歌謡曲のジャンルでも股旅物がありますが、さてこの股旅の語源はというと全くわかりませんでした。これを調べてみました。
股旅というのは世の中からはみ出したやくざ者が旅をして歩くことで、その「旅また旅」から股旅という言葉を作家の長谷川伸が生み出したそうです。その股旅者の渡世人が被る三度笠は顔を覆うほどに深く作られた菅がさの事で、そのネーミングは江戸時代に江戸、大坂、京都を月に三度往復していた三度飛脚から来ています。
「縞の合羽に三度笠」が渡世人の定番スタイルですが、縞の合羽は次郎長一家が笠井の宿場で手に入れたとされ講談師が盛んに喧伝し、それが当たり前になっていきました。普段何気なく映画やお芝居で見ている衣装にもこうした由来があります。
語源や由来を調べてみると日本の伝統的な文化に触れることができます。当たり前に使っている言葉でもその語源を訪ねる旅に出てみるのもいいものです。