豆の育種のマメな話

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エンパナーダとチパ

2012-06-11 17:11:59 | 南米で暮らす<歴史・文化・自然>

南米の食べ物の話を続けよう。今回は軽食について・・・

仕事を終えて家に帰る頃,日本でいえば「夕食にしましょうか?」と言う時間だが,南米では軽い食事とお茶になる。何故なら,夕食は9時過ぎから始まるのが一般的で,レストランや食堂も夜は9時過ぎにならないと開店しない。週末だと夜の10時過ぎに客が入りだし,夜が更けるまで食事を楽しんでいる。

 

さて,夕方のお茶の時間(トマ・テイ)に食べるのは,アルゼンチンではエンパナーダ(empanadas),パラグアイでいえばチパ(chipá)が代表的なものだろう。

 

エンパナーダは餃子を大きくしたようなミートパイで,オーブンで焼いたもの(empanadas al horno)と揚げたもの(empanadas furitas)の二種類がある。中身の具もいろいろあったて,ひき肉(carne),鶏肉(pollo),ハムとチーズ(jamón y queso),ひき肉にゆで卵干しブドウ入り(criolla),トウモロコシのホワイトソース味(humita)など。店で注文の時は,具の中身を指定する。

 

チパは,マンジョカの粉(アルミドン,タピオカ粉)にチーズを混ぜて作る。もちもちした食感の一口サイズのパンだ。腹持ちが良い。パラグアイでは,食事時間になると長距離バスの中まで売り子が乗り込んできて販売する姿をよく見掛ける。手籠にチパ,マテ・コシード(マテ茶)をポットに入れて販売している。また,町の中でも休日の朝などは自転車に籠を積んで,「チパ,チパ・・・,出来立てだよ・・・」と呼びながら売り子が歩く。

 

エンカルナシオンに住んでいた頃,階上の老夫婦がベランダから売り子を呼び止め,チパを買うのをよく見掛けた。何しろ我が家の窓の外を,ひもを付けた籠が上下するのだ(お金を入れた籠をおろし,チパが入った籠を引き上げる)。

 

 

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