麒麟琳記〜敏腕Pの日々のつぶやき改題

還暦手前の身の回りのこまごま。
スポーツや映画演劇など。

ファンシーケース

2012年09月14日 | 制作公演関連
ファンシーケース、
御存じですか?

ファンシーケースと聞いて
懐かしい、あの収納用品を
思い浮かべられるのは
一体何歳くらいかしらん。



昨夜から稽古スタートの
ぬ企画『赤い羽毛』
(2012.11.15~18、
於:中野あくとれ)

テーブルを囲んで、
主宰の挨拶があり
スタッフキャスト紹介のあと
事務的な短い説明を
主宰やら制作から。
んで、
戯曲の読み合せをした。

その中に登場する
「ファンシーケース」を
知らない世代が多かった。

ビニール製のボディに
青だのピンクの、
おそらく薔薇と思われる
見事にチープな花が
印刷された、ファスナー
というより「チャック」*
の方が相応しいかな?
で、ぐるりと開閉できる、
衣裳収納箪笥。
骨組みは、今おもえば
心もとないスチールパイプ。

すっかり見かけなくなったな。

調べてみたら。
ファンシーケースは
「(株)村田合同」の商品名で
1991年に製造は終えたらしい。
類似品は別名で製造されており
今も買えるそう。

ガーゼ付き絆創膏に
「バンドエイド」「カットバン」
などがあるのと一緒だ。

でもきっと。
あの懐かしいデザインじゃ
ないんだろうな~。

*ファスナーもチャックも
まったく同一のものだけど
語感としてね・・・。

おっと
「昭和」を噛み締めてる場合じゃ
ありません。稽古が始まった話。

ただ。そうゆう時代の芝居です。
これからおいおい書きますが
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散歩で乱歩

2012年09月13日 | 身辺雑記
ちかくの郵便局に行く途中の
立教大学の校門に

試験会場の立て看板。

見ずらいっすけど、
家電アドバイザーの資格試験
らしいっす。業界認定の。

劇団(新劇)が勢いあった時代。
例えば文学座は劇団では手狭で
上智大学を借りて試験をしたと聞く。
その数、数千人。

色んな使われ方するんだな~と
思いながらペダルを踏んで
郵便局に到着。と、向かいには
江戸川乱歩の旧邸。



毎週水曜日は無料公開なんだって。
池袋に住んで四年以上経つが、
初めて知った。

白砂利が美しい庭の奥には蔵書。
正に本当の蔵の中に収められてた。
その数はもちろん
その幅広さに吃驚した。
チェーホフもあった。全集で。
鎌倉時代に成立した日本の歴史書
「吾妻鏡」とか。

引越し魔だった大作家が、
この蔵付きの物件を気にいって
終の棲家としたのは1934年。
それから31年の長きにわたって
愛したこの邸宅で
「怪人二十面相」「少年探偵団」
などの名作が紡がれたそうだ。

ちなみに転居の数は46。
奇しくも僕の誕生日が4月6日。

彼の本は小さい頃から
随分読んだけれど、
そういえば乱歩は名張の人だ。

豊島区主催の公演で名張市を
訪れたとき、担当者の名刺に
怪人二十面相のシルエットが
描かれていたな~。
      

※豊島区と三重県名張市は
江戸川乱歩をえにしに、
交流都市協定を締結している。
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はればれとばればれ

2012年09月12日 | 身辺雑記
ロンドン・パラリンピックが
終幕しましたね。
その全力プレーは、
メダルの有無に関係なく、
我々に勇気を与えてくれました。
それもめっちゃ大きな

インタビューに答える表情は
皆、晴れやか

一方。某国の、国会議員は
なんの節操もなく離党する。
その会見での顔には国の
将来を任せられる輝きはなく、
虚ろだった

またそれを受け入れる方も
受け入れる方で・・・
一部の国民が少しは期待したのに
早くも馬脚をあらわしちゃった
と、僕には思える。
「日本パフォーマンスの会」の
政党要件を満たす為だけの、
七枚の駒。

そんな駒は、皮算用通り、
次の選挙で勝てるのだろうか。
そもそも頼った新党はそれまで、
まだ勢いを保っていられるだろうか。
他人事ながら心配だ。

今の与党が期待を裏切らなかった
とは国民の誰一人思ってないし、
野党になった元与党が
これに負けず劣らずだらしない。

サッカー日本代表男子の
現監督ザックと元監督ジーコの、
埼玉スタジアム
無敗対決は、ザックに軍配。

ジーコがスタメン10人替えという
奇襲でアウェイに乗り込めば、
ザックはオーソドックスに
迎え撃ち、面白いゲームになった。

民主と自民の党首戦も、
その10分の1でいいから
盛り上がってくれりゃいいのに……

岡崎の鋭い斬り込みから
前田へのドンピシャヘッド、
までは求めないけど、せめて
麻也のオーバーヘッドくらいの
「見せ場」をさ。

追記。試合終了間際、
FC東京の高橋投入の場面、
交代選手の背番号を審判が
誤記してタイミングを逃し、
主審のホイッスルは鳴った
背番号20はピッチに立てず。
伊野波じゃなく誰だったのだ?
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ひわまりの咲く頃に

2012年09月11日 | 鑑賞
1980年代の小劇場といえば、
アングラ色もかなり薄れた
「笑いあり、踊りあり、涙あり」
の爛熟な時代でございました。

細かい分析は置いて、
とにかく「観客を喜ばせる」
楽しい空間を標榜する劇団が
数としては圧倒的でした。

その反動か、その後「静かな劇」
の潮流が押し寄せますが……
それはまた別のお話。

先週末みた劇団じゃけんの
『ひわまりの咲く頃に』は、
そんな80年代の古き良き小劇場の
テイスト満載の、けれども
決して古くない良質な作品でした。

オムニバスともいえるピース毎の
盛り上がりには、きっちりJ-Pop♪

20代の恋、30代の結婚ときて
三つ目のピースでは
「ヒロシマ・ナガサキ」が
織り込まれた。
この飛躍も小劇場的!
けれどもそこに無理はなし。
(…驚きはあったけど)

亡き妻への思い、息子との絆、
父との、つまりかつて自分が
子だった頃に転じて・・・
故郷を捨て上京する自分を
大きな心で許した父との顛末に。

故郷は広島で、そこには
しっかり伏線が敷かれていた。
重いテーマでありながら、
普遍的な「家族」に重心があり、
観客は深い部分で涙した。

そんな瞳がまだ乾かぬうちに、
四つ目のピースでは、
喧嘩を諫めるべく登場した
大御所漫画家がマイク片手に
『キャンディキャンディ』を
全力でフルコーラス歌いあげ、
客席は大爆笑・・・

これぞ小劇場の王道だ!!!

劇団じゃけん第6回本公演
『ひまわりの咲く頃に』は、
第24回池袋演劇祭参加作品。
王子の「pit 北/区域」にて。

その作演出(そして出演も)の
なんばよしあきの次回作は、
「ぬ企画」での外侮演出となる。

休む間もなく13日に稽古初日だ。
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ギャップ

2012年09月10日 | 身辺雑記
池袋の西口。JRの線路に沿うように
東武百貨店は大きく聳え建っている。

一番街から十一番街に区分された
もっとも目白寄りの端には
「全国伝統的工芸品センター」が
入っていたが、3月に閉店
(4月、青山に移転)
半年弱の改装工事を終え、
数日前にGAPがオープンした。

山形の置賜紬から沖縄のミンサー織。
北から南までの織物に、
全国各地の陶磁器・漆器・木工品
等々の見本市的な店が
リーズナブルでカラフルな
WearShopへと大転換。
なかなかのギャップである。

不況の昨今、飲食店の後には柳麺店、
食品雑貨の後にはコンビニみたいな
流れが多い中で……。

それは業態だけでなく、
これまで九十九に開閉する
多重の凝った自動扉だった
一階の出入口が当たり前の
横開きの自動ドアになるなど
レイアウトも大きく「開けた」。

今迄は正直入りずらかったわけだが、
それは意識的だったのだろう。
店内商品が高級との演出と
小さい子供、姦しい学生達の
無言の排斥と。

なんたって前者は商売っ気のない
一般財団法人。対して後者は、
世界3100店舗、フィッシャー兄弟
によって始められた飛ぶ鳥を落とす
勢いのアパレルだもんな。

十一番街は、他にも新たに
FAUCHONの喫茶店が入ったり、
かなり明るい雰囲気になりました。

まあ、電車乗るときの抜け道で
通り抜けるだけだけど(泣)
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中哲消ゆ

2012年09月07日 | 身辺雑記
折込を終えて、時間があったので
書店に立ち寄った。
動線に赤本。
何気なく母校のを手にとって、
さて今受験したら、問題解けるかな?
的な、軽~い気持ちで頁をめくった。

びっくりしたのが
僕が学んだ「中国哲学文学科」が
2013年4月、印度哲学科と統合され
「東洋思想文化学科」になる、と
米印で小さく事務的に書かれた一文。

全然知らなんだ~


よくジュンク堂吉祥寺店で
大声を出さなかったと、
自分に感心しましたよ。

平成大合併で「故郷」の町や市の
名前がなくなる・・・その寂しさに
近しい感情だ

冷静に考えれば。
今や大学も生き残りをかけた
激しい競争の中にあり・・・
「印哲」「中哲」に人が集まるのか
といえば、否である。
・・・潰されなかっただけ良いか。

一応(?)看板だからな
井上円了によって建学された
東洋大学は「諸学の基礎は哲学にあり」
と謳い、その名も「哲学館」から始まる。

そういう経緯から、文学部の中に
日本文学や英米文学と並んで
「哲学」「印度哲学」
「中国哲学文学」の3学科、
通称「三哲」を設置してきたのである。

主に西洋哲学を学ぶ「哲学科」は残り
印度と中国を合わせて「東洋思想」へ。
バランスからいえば、哲学科は
「西洋思想文化学科」って感じだが…
そうすっと「哲学」が完全消滅するしな。

まあ、とにもかくにも我が「中哲」が
今年度でなくなる

たまたま赤本手にしなきゃ、
知らずにいたんだな・・・涙をこらえ
みんなに言いふらそうっと。
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さんぼんのや

2012年09月04日 | 制作公演関連
演劇製作者にとって、
作家・演出家・制作の三者が
故事「三本の矢」のように
機能することは理想である。

いや本来は「理想」ではなく
当たり前じゃなきゃいけない。
のだが・・・
今回はそこは避けて通って。

秋に制作を担当する『赤い羽毛』は
「三本の矢」が成立しそうだって話。

[文中敬称略]

1993年の旗揚げ以来、
主宰高橋信吾(*)が作品ごとに
メンバーを集めて公演してきた
「ぬ企画」。今回は節目の
10回目の公演になる

その9まで、主宰自ら演出し
出演もしてきた(※)。
六年の沈黙を破る今回の
『赤い~』で初めて外部から
演出を招く。

難波善明。自ら主宰する
「劇団じゃけん」は今週末に
本番を控えている。

そんな「じゃけん」の劇団員に
加え、北区/pitで上演される
『ひまわりの咲く頃に』に
客演する若手も「ぬ企画」に
参戦が決まった。

さらに僕ルートの曲者が二人。
つまり、三方向から飛んできた
俳優たちが9月13日の顔合わせに
一同に会すわけである。

年齢も幅広く、育ちも多種多様。
ここでいう育ちは小劇場や新劇等
ジャンルを指すのだが・・・。
作品自体「アングラ」の香り漂う
独特の世界なので、このあたりの
化学反応が大いに楽しみである。


(*)今回から「しはかやしなの」
名義で演劇活動を展開。
(※)今回は出演と戯曲の補綴。

冒頭、作・演出・制作の関係で
始まったけど・・・
今回は主宰・演出・制作の
「三本の矢」になる。
前述のように、主宰のしはかたが
戯曲に関ってはいるが・・・。

いずれにしろこの調子で、三つの色が
バランス良く溶け合って、
この舞台に集うキャスト・スタッフの
色がさらに加わって、えもいわれぬ
作品になるよう務めたい。

「じゃけん」という劇団名から
察しのついた方も多いと思うが、
難波は広島出身。
息子に力を合わせるように
諭した毛利元就の治めた
安芸国の産なのである。
・・・偶然だけど


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ドラえもんと川崎市

2012年09月03日 | 身辺雑記
今日はドラえもんの誕生日
というか生誕100年前なんだそうだ。

それに便乗して、我が故郷
川崎市が彼を「特別住民」登録。
区役所等で希望者に特別住民票の
無料配布を始めたと言う。

ドラえもんを好きな人はい~っぱい
いるだろうが川崎との関係に
違和感を覚える人も多いだろう。
・・・そもそも川崎の正確な位置を
何人が知っているかしら。

1972年、札幌市と福岡市とともに
政令指定都市になったことや
リエカ(クロアチア)や瀋陽(中国)
など八つの姉妹都市を持ち、
日本トイザらスの本社があり、
富士通の本店(本社は東京)を有し、
箱根の山登りを快走した柏原も
この春から「陸上部」で活躍してる
・・・ことなどを何人が
おっと。
ちょっとエキサイトし過ぎました。

ドラえもんに関しては、昨年
「藤子・F・不二雄ミュージアム」を
川崎にオープンしたことに繋がります。
F氏が1961年から亡くなるまでの
終の棲家とした街=川崎なのである。

報道によれば、手に入れたファンは
「ドラえもんと同じ川崎に住んでみたい」
と嬉しそうに語った、らしい。

けど。実際、彼は住んじゃいないし
一度も訪れてないっす。
ベッキーや織田裕二や坂本九らは
路地や商店街を駈けずり回ったけど。
(敬称略)

多くの方々に喜んでもらった上に、
中には本当に移り住む方がいない
とは限らない・・・
行政及び商店街等の経済効果への
期待は分るから、良しとしましょう。
ただ。
一般の住民票の写しや印鑑登録証明書
等にもドラえもんなどの絵柄のすかしを
1年限定で入れ“藤子ワールドの町”を
PRする・・・のは行きすぎじゃね、と
強く思います。
「川崎っ子」の一人として。
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雨が降って。地固まる。

2012年09月02日 | 制作公演関連
雨が降りました。
東京では実に久しぶり。
どれくらいぶりだったのだろう。

ニュースで水不足が心配だと
言い始めた矢先の出来事。
これっくらいじゃ
蛙の面にションベンでしょうが…。

     

9月1日……全国各地での防災訓練、
我が家の近くでは東京芸術劇場が
リニューアルオープンし、
僕の所属する「製作協」は総会を
開催するなど……イベント目白押しの
一日から日をまたいだ夜半過ぎ、
ご無沙汰様の「おしめり」が
降っては止み、止んでは降って、
午前中には晴れ間も覗いたのに
また、降ったり止んだりの
不安定な9月2日でした。

天候は不安定でしたが、
「ぬ企画」にとっては
光明の差す日になりました。

昼過ぎに宣伝美術打ち合わせ。
宣美のデザイナーさんは、
初めてお願いする方でしたが、
トントン拍子に進み、
時間もサクッと一時間弱

夕刻からは役者と面談。
未決だった最後の一役が埋まり、
ようやくキャストが全て決まった。

稽古初日11日前。
苦しみを伴う中、粘りに粘って、
結果、面白い役者が12人揃った。

一度決まった俳優の降板もあった。
が、雨降って地固まるだったと
言えるのじゃないかしら。


ぬ企画その10
2012年11月15日~18日
中野・スタジオあくとれ
『赤い羽毛』
脚色/しはかたしなの+小松豊
演出/難波善明
制作/高橋俊也
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