麒麟琳記〜敏腕Pの日々のつぶやき改題

還暦手前の身の回りのこまごま。
スポーツや映画演劇など。

監視カメラが忘れたアリア

2007年12月07日 | 鑑賞
 チケットをもぎられる劇場入口で手渡されたチラシ束の、一等前には、見慣れた手書きの「ごあいさつ」があった。

 昨夜観たのは「虚構の劇団」旗揚げ準備公演『監視カメラが忘れたアリア』(作・演出/鴻上尚史、11/29~12/9、中野ザ・ポケット)。

 一世を風靡した、かの「第三舞台」の鴻上尚史氏が、再び劇団を作ると立てた御旗に結集した役者たちだけに、しかも2年間3度にわたるオーディションをくぐり抜けて来ただけに、舞台上には魅力溢れる十人がおり、若いエネルギーで疾走しまくりの2時間でした!

 俳優達と同世代の若い観客と拮抗して、80年代の小劇場ブームにハマっていた元若者(?)が集い、年齢層の広い、理想的な客席。おそらく前者は“新しく”、後者は“懐かしく”この芝居を楽しんだのではないだろうか。
言うまでもなく後者に属する僕には、まず最初に挙げた・・・普通のノートに鴻上氏自身が手書きした文章をコピーした挨拶文に始まり、描かれたキャンパスライフ含め、独特のテンポで進む舞台は、ホント懐かしさ満点の120分でした。

 人気絶頂の第三舞台で「お約束」だった、スーツ汗だくのダンスシーンや、スピーディーなセリフ回し、里美嬢のかぶりものなど・・・まんまが登場するはずは勿論なかったけれど、これでもかとふんだんに繰り出されるダンスシーンや、斜め立ちでのモノローグは、今回も効果的に芝居を転がしていた!
 そうそう。ダンスといえば、エンディング
 昔だったら絶対客席からは「手拍子」でしょ、あすこは。
 おじさんおばさんになって照れたのか、まだ、そこまで俳優達が引っ張り切れなかったのか? まあ、何しろ《旗揚げ準備公演》。

 逆にいえば、それであのレベルは、かなりの高水準。
 この10人から、将来演劇界を担う。。。というか、ぶっちゃけ「演劇」にこだわってる役者は少なく、もっとアグレッシブに「俳優する」或いは「タレントしたい」オーラ満載でしたが。。。いずれにしろ、ブレイクするのは必至でした。

 例えば、彼。例えば、彼女。。。
 (公演中につき、名前は伏せましょう…)

 最後に、HPの鴻上氏コメントの引用。
『分からないことばっかりですが、やる気と冒険心だけははっきりとあります。
もしよろしければ、そんな冒険の旅立ちの目撃者兼立会人になっていただけると幸いです』とあります。
 目撃者兼立会人になって損のない「虚構の劇団」だと、それだけは、はっきりと言えます!

コメント
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