Ma Vie Quotidienne

一歳に二度も来ぬ春なればいとなく今日は花をこそ見れ

読書  ミーナの行進  小川洋子 著

2012-02-23 23:35:26 | Book


可愛らしい作品でした。
ドロドロした「完璧な病室」のあとによんだからなおさら(笑)

中学1年生の朋子が
経済的理由で1年間だけ親と離れて伯父さん宅で過ごすことになり、
その家の娘
すなわち従姉妹のミーナと共に成長していく様子が描かれています。

ずっとこのまま続いていくんだろうなあと思っていたことでも、
自分ではどうにもならない出来事や、
「そろそろ潮時なのかもな」って思うきっかけになる出来事によって
それをやめなきゃならなくなることって、
長い人生の中でたくさんありますよね。

でもその経験が人間を成長させてくれる。
新しい自分との出会いのきっかけを与えてくれる。

一方、離れかけてもまたそこに戻ってしまい、
ずーっと続いていることもありますよね。
それは自分の軸となり、その軸がしっかりしていれば、
大切にしていたなにかと離れるときも、
新しいなにかとの出会いの時も、
必要以上に動揺したり、自分を見失ったり、
自暴自棄になったりしなくて済むんだと思います。

そしてそういう軸みたいなものを持っている人は
たくさんの出会いや別れを経験できるから、
成長のチャンスも多いかもしれません。

そういう人生を送っていったんじゃないかな、
この本の主人公、朋子とミーナは。

私にとって軸になるものはランニング。
いままで怪我やなんかで何度か離れかけましたけど、
また戻るきっかけとなる出来事が必ずあるんですね。
311の震災もそうです。
走っていると、
自分がいろんなものとの出会いに寛容になれると感じます。

出会いの種が芽を出し成長できるよう、
いつもふかふかの心を持っていたいなと思います。

本日の晩ごはん 蕎麦のサラダ、肉豆腐

2012-02-23 21:20:18 | Food
消費期限が昨日までだったお豆腐が冷蔵庫に(汗)

昨日開けた赤ワインと合うお豆腐料理を・・・と、
思いついたのは肉豆腐。

あ、金曜と土曜はバイトだから、
昨日サラダ作った残りの葉野菜も使い切らなくちゃ・・・。
肉豆腐に合わせて和な感じのサラダにしたいな・・・。

ちょうど岡山出身の作家、小川洋子さんの小説を読み終えて、
岡山つながりで
「夏に買った備前焼の器ぜんぜん使ってなかったなー」って思っていたところだったので、
今日は和食にしよう!

で、こんな感じになりました。


手前は肉豆腐。
ああ、お豆腐ってなんでこんなにおいしいんでしょう!

奥は、冷たいお蕎麦のサラダ。
野菜の部分にだけ蕎麦の花のはちみつ入りのドレッシングをかけて。
蕎麦は野菜と一緒にドレッシングでいただいてもいいし、
蕎麦だけ手繰って肉豆腐の汁につけていただいてもいいし、
みたいな2度おいしいバージョンにしました。

蕎麦のはちみつのドレッシングが、NZのピノノワールととてもよく合っていました。
肉豆腐はももちろん!

今宵も満足の晩ごはんでした。

しっかし、
ウチでご飯食べると食費かかりますね(笑)
夏から秋にかけてはほぼ毎日バイトだったんで、晩ごはんはいつも賄い頂いて、
バイト代は入るし食費は浮くしで懐が温かかったんですが、
バイト回数少ないと収入は少ないし食費はかさむし・・・・。
でもオウチで過ごしたほうが心の健康にはいいですね。
当然のことながら(笑)

今日は何作ろうかなー
どの器使おうかなー
どのお酒飲もうかなーって考えてるだけで幸せいっぱいです。

しばらくはこの幸せを満喫しようと思います。

本日のワイン グレイワッキ ピノ・ノワール 2009

2012-02-22 20:08:02 | Wine
ニュージーランドのピノノワールを開けました。


Greywacke Marlborough Pinot Noir 2009 Brancott Valley

グレイワッキは、
NZを代表する生産者クラウディ・ベイで
創業からチーフ・ワイン・メーカーとして約25年勤めたケヴィン・ジュッド氏が
2009年よりスタートしたブランドです。

色:暗めのルビー 透明度高い
香:alc.の揮発 タイム マジョラム ローズマリー スパイス 
  スモーキー ブラックチェリー 
味:アタックマイルドでベルベットのようなテクスチャー、ブラックベリー
  すぐに中~高めの酸味とalc.の甘みが口内に広がる 
  タンニン中等度、軽く下にざらつき
  スモーク マジョラム タイム 苦み ブラックベリーの厚い果実味
  alc.14.5%くらい(実際は14%) 
  余韻 長め 酸味とalc.の甘み ブラックベリーの果実味が長めに残る。 

とても厚みのあるピノノワール。
新世界って感じ。
果実味というよりはハーブとかスモークのようなシブい感じが強いところが
NZっぽさかしら。

和食、お醤油味に合うと思う。
あとハーブやスパイスでマリネしてからローストした肉料理。






本日の晩ごはん ニュージーランドに心を寄せて

2012-02-22 20:07:08 | Food
昨年の今日2月22日、ニュージーランドのカンタベリー地方で大きな地震がありました。
ニュージーランドの方をはじめ、
語学留学中やその他の日本人28名が亡くなり、
他にも多くのケガ人が出ました。

自分も年に5~6回海外に行っていた時期があり、
ニュージーランド人の知人も多かったので、
他人事ではない感じがしました。

このときはまさか3週間後に日本であのような大震災が起こるとは全く思ってませんでしたよね。
でも、何かが起こるときって立て続けですよね。
1995年も1月に阪神大震災、3月に地下鉄サリン、みたいな。
あのときももうこの世の終わりのような気がしましたが、
昨年の2~3月も、いったいなにが?って感じでした。
そんななか、
ニュージーランドから東北に救援部隊が来てくださって、
涙が出てきたのを覚えています。

あれから1年。
すこしでもニュージーランドに近くありたいと思い、
ニュージーランドを思い起こすような晩ごはんを作ってみました。

まずはニュージーランドのワイン。

詳しいコメントは別トピで。


前菜は魚介とキウイのサラダ。
ニュージーランドも日本と同じ島国。
魚介が豊富です。
キウイフルーツの酸味があるので、ドレッシングのヴィネガーは控えめに。
フルーツと魚介はよく合わせますがキウイは初めて。
美味かった!


メインはラムのソテー キウイのソース。

おととい某デパ地下で骨付きラムがブロックで売られていたので、
それ狙いで今日また行ったら今日は無かった(涙)
仕方がないので普通のロースで
キウイソースと劇的に合う!
美味かったよお。

はい、
本日も大満足のおウチごはんでございました


最近のどうってことない晩御飯たち

2012-02-20 20:34:45 | Food
今年に入ってからバイトの出勤数減っています。

ってことで、ウチごはんの回数が増えています。

家にいる日が多いと食材ムダにせずに、
「今日余ったこの食材で明日はあれを作ろう」とか、
「今日開けたワインで料理のイメージ湧いたからそれ明日作ろう」とか、
楽しく料理できます。

そんなこんなで作ったごはんたちを一挙ご紹介(笑)


マラソントレーニング中はお肉たくさん食べました。


鶏肉のトマトソーススパゲッティ。
南イタリアのサリーチェ・サレンティーノというワインといっしょに。

そのワインを飲んだ瞬間、
アタマに浮かんだ料理を翌日作りました。

すき焼き。
ワインとぴったり合ってました!

翌日はすき焼きで余った小松菜(春菊なかったから)を使おうと、
大好きなラム肉をつかって・・・・

ラム肉と小松菜のラグーソースのタリアテッレ。
すんごい美味しかった。

マラソン終わってから、
宮城で食べた牡蠣の余韻が残っていて、
作りましたのはこちら。

牡蠣のパスタ、ジェノベーゼソース
これ、チョー美味かった!
これに合わせてイタリアワインを・・と思ったのですが
手持ちのイタリア白がなかったので
代わりに以前に1000円以下で買ったメキシコのスパークリングを。
なかなかおいしかったです。

翌日はこのスパークリングからイメージした料理を・・・

牛肉のタリアータ、香菜(パクチー)のリゾットとサルサ、ワカモリを添えて。
スパークリングが南米の灼けたピノノワールの濃い味がしたので、
牛肉でも合うなーと思ったのと、
せっかくメキシコのワインだからメキシコっぽいつけあわせを。
おいしかった。

もう一つこのスパークリングでイメージできたのはピリ辛中華料理。
ということで、翌日はこちら。

麻辣豆腐。
チャーハン付き。
スパークリングと麻辣豆腐、マリアージュしてました。

そして、
バイト先で余ったワインをもらったのでそれを料理に使いました。

ブッフ・ブルギニョン
(牛肉の赤ワイン煮込みブルゴーニュ風)

これをちょっとアレンジ。
ビーフシチューにして翌日いただきました。



ってな感じで♪
でも明日は外食でーす(笑)



ブルネロ・ディ・モンタルチーノ飲み比べの会

2012-02-19 18:47:02 | Wine
こちらも後出しトピ。

2月初旬、とっても素敵な機会に恵まれました。

イタリア・トスカーナ州の高級ワイン、ブルネッロ・ディ・モンタルチーノ。
その有名な3つの作り手を飲み比べという、
夢のようなワイン会。

その作り手とは・・・・

ブルネッロの歴史を築いたビオンディ・サンティ
漫画「神の雫」第9の使徒、ポッジョ・ディ・ソット
独自のこだわりのブルネッロの雄、カーゼ・バッセ

ひゃ~♪

イタリア好き、ブルネッロ好きにはたまらないアイテム!


その前に・・・
泡で乾杯。

シャトー・ミクロフ ミュラー・トゥルガウ ドゥミ・セック
チェコのスパークリング。
ドゥミ・セックですがそんなに甘くなくて食事に合わせやすい感じ。
品種当てられなかった(汗)

そして一緒にいただいたお料理を先にご紹介しちゃいます。
場所はイタリアンのマトゥーロさん。


鴨とフォアグラのガランティーノ


砂肝のハーブマリネのセモリナ粉フリット


サフォークラムのラグーのタリアテッレ


鹿肉のロースト


パンナコッタ ベリーのソース

この日は赤ワインがメインということで、
お料理もお肉中心で。

さて、ワインです。


ビオンディ・サンティ
ブルネッロ・ディ・モンタルチーノ2001

色:ガーネット
香:大樽熟成のニュアンス、インク、カシス、ダークチェリー
味:カシス タンニンうっすら張り付きすっと消える 酸味軽~中等度
  ダークチェリーのような厚みのある果実味 alc.13%くらいか
  余韻は中~長め、なめらかだがレーヨンのようなやや厚くてごわっとした感触も。
  まだまだ力強い。ガッツン系。


ポッジョ・ディ・ソット
ブルネッロ・ディ・モンタルチーノ2005

色:ガーネット
香:軽くオレンジのような ダークチェリー ハーブ インク 
  さくらんぼのコンポート ミント
味:カシス ダークチェリー タンニンは軽めで張り付かない 
  アルコールの収斂性 酸味軽め ベルベットのテクスチャー alc.13.5%くらいか 
  余韻は中等度 酸味が残る
  たっぷりした感じもハーブやオレンジのニュアンスでバランスよい。


カーゼ・バッセ・ソルデーラ
ブルネッロ・ディ・モンタルチーノ リゼルヴァ 2002

色:明るいルビー
香:大樽のニュアンス チェリー 赤果実
味:チェリー タンニンしっかり目で軽く張り付きすっと消える 酸味ごく軽い
  カカオ ベルベットのテクスチャー alc.13%くらいか
  余韻中等度カカオ
  華やかで愛らしい。ちょっと前に同じのを飲んだ時はもっとガッツンだったらしい。



ブルネッロ、ほんとに作り手によって個性がある。
前に飲んだバリッチのはブルゴーニュみたいだったし。
その前にイタリアンバールで飲んだのはバルバレスコかと思ったし。
分かりにくいんですけど、そこが魅力。
何より美味しいし。

もっとサンジョヴェーゼを知りたいなあ・・・。

最後にお店からのサービスで、デザートワインいただきました。

ソル・パッシート・ディ・モスカート
マスカットの糖度たっぷり。
甘いんですけどalc.15%だし、酸味も結構あるし、
ミントのような爽やかさもあるので飲みやすい。

素晴らしい体験となりました。
またこういう機会に恵まれますよう、
ワイン道、精進してまいります

1月のワイン会

2012-02-17 18:45:38 | Wine
超あと出しトピックです(恥)

1月4日、ワイン会に参加させていただきました。
昨年2回ほど参加させていただいたのですが、バイト再開して時間無くなり、
久しぶりの参加です。
ワインの勉強も全然していないので、
自分がどんだけ忘れているか、喝を入れに行ってまいりました。


まずはスパークリング。
泡細かい。香りフルーティ、青りんご。
タンニン軽く余韻に。レモンのような酸味、樽やや強め。
シャンパーニュのブラン・ド・ノワール・・・・までしかわからない。
正解は、

シャンパーニュ・ポール・ロジェ・レゼルヴ・ブリュット
セパージュはCh,PN,PMが1/3ずつ入っているそうで、
まあブラン・ド・ノワールまでは当たりましたけど、
こういうの、産地ぐらいは当てられるようになりたいです・・・。

ここから番号打ちます。

白。色濃い。ミネラル、ライムの香り、樽香。
alc度数高め、果実味は少なく樽由来のバニラフレーバー強い。
酸味とミネラルがきゅんと。テクスチャーはさらさらしている。
んーピュリモンかなあ・・それにしてはサラサラしているんだよな・・・。
正解は・・・

ペルナン・ベルジュレス 2005 デュブルイユ・フォンテーヌ。
ああ・・・そうか。なるほど・・・。


白。枇杷みたいなオレンジ色の地味なフルーツの香り レモンライムの香りも。
酸味とミネラルがきゅんと。樽軽めでじわっと尻上がりに出てくる。
あれ?これもモンラッシェ系っぽいなあ・・・シャサモンかな?
正解は・・・

ACブルゴーニュ 2009 ブルーノ・コラン。
ええ?これがACブル?
・・・ってこれ、シャサモンの畑のブドウを格下げしたものだそうで。
お、ちょっとカスッたね(笑)


赤。濃厚な香り、青枝、カシス、酸、の香り。
タンニン強くて舌に張り付く。
これは強い年のボルドー右岸なのではないでしょうか・・・。
もう少し赤果実感あれば左岸かなと思うけど。
正解は・・・

アローム・ド・パヴィ2005
Ch.Pavieのセカンド。Me70CF20CS10だそうです。
もうちょっとおいてから飲みたいですね、これ。


赤。透明度高い。エッジにややオレンジ入っている。
森の下生え、酸味強め タンニン軽く残っている 女性的
これはシャンボール・ミュジニーの90年代・・・。そうね、98年とか。

ルイ・ラトゥール コルトン95
ああ~コルトンとか微妙にまだわかんないんですよね・・・・。


赤。透明度高め ブラックベリー 果実味たっぷり タンニン強め 酸味軽く。
ええ~?これ難しい・・・
ブルゴーニュの南かなあ、サントネイとか・・・

がーん!
バリッチ ブルネロ・ディ・モンタルチーノ05
ブルネロでは有名な作り手ですよね。
すごい美味しい、これ。
ブルネロって多様すぎてホント分からない。

⑥ 
赤。ブラックベリー タンニン強め バニラの甘み
ええ~?フランスのボルドーっぽいけど、結構樽強いから新世界のカベルネかなあ・・・?

シャトー・フォンバデ08 ポイヤック
Ch.ムートンとCh.ラトゥールの隣の畑。ムートン・ロートシトルと同じ醸造家が造っている。
CS60Me20CF15Mar5PV5
はあ・・・もうわかんなくなってきた。


赤。ブラックベリー ややカカオ イタリア臭 
タンニン強め 酸味低い やや厚化粧
これ、自分が持って行ったのだと思う。ブルネロ00

当たった。
セスタディソプラ ブルネロ・ディ・モンタルチーノ00
わずか2haの小さな作り手みたいです。


赤。透明度低い。青野菜 CFっぽい タンニン強め ブラックベリー 果実味たっぷり
CF単種だとしたらフランスか?でもフランスにしては厚化粧なんだよな・・・。
新世界のCSか?

ペンフォールド カベルネソーヴィニヨン BIN407 1993
ええ~?93年!そんな古い気がしなかった。


赤。ブラックベリー カシス 軽く青野菜 ボルドーっぽい
果実味 メルローっぽい 
ボルドー右岸 落ち着いているから02あたり?

シャトー・オーカルル 01 
フロンサック(ボルドー)でした。


赤。果実味たっぷり 甘く厚化粧 タンニン強め 酸味低い
カリフォルニアか?

ジュリア・セラーNo.1 2008
ソノマ・カウンティ(カリフォルニア)


泡。泡立ち弱くすぐに消える 金柑 はちみつ リンゴのコンポート
シャンパーニュの糖分多いヤツ・・・セック?ドゥミセック?ドゥー?
う~ん、ドゥミ・セックかな。

ヴーヴクリコ ドゥミ・セック

はあ~もう後半アタマ働いてませんでしたね(汗)

最近のわたしの悪い癖を指摘されました。
もうイタリア臭とかドイツ臭とかボルドーっぽいとか
感覚で判断してしまって、
そのイタリア臭の成分がなんであるかをちゃんととっていないんですよね。
来年のシニア試験までに何とか軌道修正していかなければ・・・。

さて、ワインと一緒にいただいたお料理もご紹介。

 
もう忘れてしまいましたが、
エビを使ったアミューズです。


自家製フロマージュブラン スペイン産生ハム・ハモンセラーノとイベリコ豚のサラミのサラダ
アプリコットのコンフィチュールのソース


ルスツ産もち豚のパルメザンと黒胡椒風味パスタ・タリオリーニ


玄界灘産・的鯛のスパイシーなムニエル
野菜のフリットとメスクラン 爽やかなハーブバターの白ワインソース


北海道産牛フィレのポワレと小さな野菜のミジョテ
白ワインをベースに仕上げたタイム風味のジュ


リンゴのシナモン風味キャラメリゼ パイ包み焼き“アリュメット・オ・ポム”
北海道産牛乳のアイスクリーム添え

以上、おいしくいただきました。


今回のワインたち。
はあ~。
ちょっとワインの勉強頑張らなければいけませんな。

読書  完璧な病室  小川洋子 著

2012-02-16 18:15:08 | Book
結構前に読み終わっていたんですが・・・・(汗)



小川洋子さん初期の中編作品が4つおさめられています。

わたし、今まで読んだ小川洋子の本でこれが一番好きかも。

なんていうんでしょう、このフランス映画的な感じ。
起承転結がはっきりしてなくて淡々飄々と進む感じとか、妄想的な感じとか。

生と死、本能と理性、純粋と残酷、清と汚、正常と異常、そういうものって、
誰でもそれらを対で持っていて
その境目は曖昧で
ある危なげなバランスで保たれているのに、
ちょっとしたきっかけで、バランスの配分が変わり、
まるでスッとパラレルワールドに入り込んだかのように別の自分を体験する。
そんな人間のエグさを自分も持っているってことを、
緻密な心理や身体の描写をもって気付かせてくれる作品たちです。

子どもの頃とか、まあ20代のころとかって、
そういうバランスがまだ作られてなくて、
残酷にヒトやその他の生き物やモノを傷付けたり、
下手したら死んじゃうような無茶をしてみたり、
自分以外がものすごく不潔に思えたり、
逆に自分だけが下らないものの様に思えたり、
まあそんなグジャグジャを抱えていてるもんだと思います。

でもなんかいろんな人や境遇や音楽や景色や出来事なんかとの出会いから
自分なりのバランスが安定していって、
その安定化作業はある程度で止まってしまうこともあるし、
自分次第では、
より社会的に好ましいというか
陽の方向でバランスがとれるように一生努力し続けることも出来るけど、
でもやっぱり根本的なところは、
小さい子どもの頃に培われるものなのかな思います。

この本の主人公たちも、
母親が精神疾患で父親もいなくなったとか、
母親が男作って逃げて父親は病気で死んだとかそんな感じで、
フィクションとはいえ、
やはりそういう環境因子は
子どもの心に良かれ悪かれなんらかの影を落とすのだろうなと思いました。

そんなに大それたことじゃなくっても、
これだけは許せないとかそういう価値観、
わだかまっている消えそうで消えない小さな火種、
誰でも持っている弱さ。
そういうものになって自分の中に残る。

他をひどく傷つけない程度ならそれは「個性」として受け入れられるのだろうけど・・・。
そしてみんなが他の人の「個性」に対して寛容でいられたら、
いろんな嫌な思いをしなくて良いのだろうけど・・・。




福島・宮城の旅⑨ 石巻の寿司屋で経済活動 @ 寶来寿司

2012-02-15 23:17:04 | Travel
はい、石巻で訪れましたのは、寶来寿司さんです。


今回は口コミっていうよりは、
駅に近くて小さなお店で被災しても頑張ってるところって感じで探しました。
食べログ的点数が高いお店は陸前山下駅のほうにあるみたいです。

こちら寶来さんは、中瀬に近いほうにお店があったのですが、
津波に遭って、
駅に近い現在のところに移転してきたそうです。

あんまり時間もないので握りのみおまかせで・・・と思っていたのですが、
お酒のメニュー見たら日本酒も焼酎もなかなかいい銘柄がずらり。
で、ワインとかもあるし。
あれ、結構勉強されているのかな・・・。
なーんて思っちゃったらもう負けです。

「墨廼江下さい。あとおつまみ、刺盛でいいです。
 そのあとおまかせで握ってください。」
と、結局いつもどおりですから(爆)。

いいんです!
経済活動なんですから!

はい、お酒とお通しと刺盛。

マグロとクジラとイカ。


あとからさえずりものっけてくれました。

あ、次、日高見お願いします。

で、握り。


ヒラメ


ブドウ海老


サヨリ


お吸い物


大トロ


カニ、ウニ、いくら


赤貝、ホタテ


アナゴ


鉄火巻き

以上でございました。

赤貝がすごくフルーティでミネラルたっぷり。
どこのかって聞いたら、
「宮城のなんですよ」って。
「え?閖上?」
「いや、閖上に上がったんじゃないから閖上のものとは言えないけど、
 おんなじ海で獲れて別の港に上がってるもんだから。
 マグロも同じ海で獲れても大間に上がるか戸井に上がるかってあるでしょ。」

うんうん、なるほど。

福島で食べたのは長崎の赤貝でしたが、
やはり宮城のは全然違います。
すごいー。

海ってすごいなー。
もう牡蠣も食べられるし赤貝も食べられるんだから。

海はどんどん回復している。
人間も負けていられないですねー。

お寿司は、
シャリはまたまたあんまり主張しないタイプで、
新鮮なネタを食べさせてくれるタイプ。
まあ、これはこれで。

っつか、
自分で醤油付けて食べるの覚悟してたんですが、
煮切りつけて出してくれたんでよかった。

他にお客さんいなかったんで、
震災当時のこととか、
宮城の復興の話とか、
大将とお話ししながら石巻の旬をいただきました。
もう少しゆっくりできればよかったな。

仙台直行のバスは20分に1本くらい出てるから、
1本遅らせようかとも思ったんですが、
マラソンで足痛めていたのでギリギリになっても走れないと気付き、
予定通りおいとましました。

ごちそうさまでしたー。

で、来たときとは違って仙台直行バスに乗り込みました。
仙台入ってすごい渋滞でなかなか進まず、
新幹線に遅れたらどうしようかと思いましたが、
まあ、駅で本屋とスタバに立ち寄るくらいの余裕がありました。
仙台は渋滞するってこといつもアタマに入れて移動時間計算しなきゃダメですね(笑)

ということで、2泊3日、福島・宮城の旅終了です。
今回はマラソンありの、鮨三昧アリの、
またまた盛りだくさん、大満足の旅でした。

また来るねー、宮城!










福島・宮城の旅⑧ 石巻

2012-02-15 23:16:16 | Travel
矢本からJRで石巻到着。




宮城県登米市出身の石ノ森章太郎さんとのコラボで、漫画の町を標榜している石巻。


町中にこうして漫画のキャラがいます。


お昼ちょっと前に着いたので、
まずは寿司でも食べて経済活動してから街中散策と思っていたのですが、
目的の寿司屋探して歩いているうちに
寿司屋とは離れていっていることに気がつき、
もうそのまましばらく歩くことにしました。

駅前の立町商店街へ。


復興商店街ができていました。















結構建物が残っているのですね。
営業しているお店も結構ある。

やられちゃった店もありますが。

まあここだけ見ると、
釜石のマチの商店街の、ちょっとやられ方がやさしいバージョンみたいな。



そのまま旧北上川まで東へ向かう。


そして中瀬。



石ノ森萬画館は再開に向けて準備中だそうです。
その周りにあった劇場とか飲食店とかはごっそりなくなっちゃってますね。

なんか、残る建物となくなる建物との差って
なんなのかなって思っちゃったりする。


そのまま旧北上川に沿って海のほうへ。


途中、日和山公園に登る道を見つけたので登ってみる。

そして・・・。

中瀬、より鮮明に津波の後を見る・・・。

さらに海のほうを見ると・・・。










がぱっと持っていかれちゃってますね。
この光景は陸前高田っぽい。


日和山公園は石巻城跡でもあったのですね・・・。

門脇小学校方面に下りていってみる。




荒地にピカピカの信号や電柱がまぶしい。












なんだか、まだ片付いてない印象・・・。


さっきのぼった日和山。


瓦礫の山・・・。


河口近くにある市立病院とその隣の調剤薬局。







いまだにこんな感じ。
だれかこの木に引っ掛かったゴミとか綺麗にしてくれる人いないのかな・・・。


この辺はお寺が多いんですね。
墓石ごろごろ。


はるか向こうでは製紙工場が稼働している。











なんか全体にまだ散らかってますよね・・・。

火災が発生した門脇小学校。



よくテレビで見る「がんばろう石巻」の看板。



うーん・・・・。

なんかねー。
陸前高田の市街地は細かい瓦礫とかも結構綺麗になっていて、
あとは大きな瓦礫の山がなくなって、
復興計画ができて、
建物が立っていくのかなって感じなのですが、
石巻はまだ細かい瓦礫が散乱しているなーって印象。

宮城で二番目に大きな町がこんな感じなら、
そりゃあ気仙沼や他の町は手がまわらないでしょうねぇ・・・。

さて、製紙工場のほうまで行ってみようか、
川を渡って漁港のほうに行ってみようか・・・。

あーそろそろお腹もすいて限界なので、
一度駅のほうに戻って腹ごしらえしよう。

で、また駅前商店街へ。

寿司屋のランチ時間もう終わっていたので、
石巻焼きそばか石巻丼にしようとウロウロするも、
意外とそれを扱っていそうなお店なくて、やや途方にくれました。

駅前でやっと見つけた。


石巻焼きそば下さい。


キタ。

ふむ、フツウにうまい。


駅前もこれくらいの浸水があったのですね・・・。


さて、これからどうしようかな・・・。

もう結構寒くなってきていたので、また海のほうに戻る元気なく、
内陸のほうを中心にウロウロしてみることにする。


駅前にある石巻市役所。
1階が商業施設になっている。
どこかの町の復興計画にもそういうのあったな。

次は・・・・
あ、酒蔵探してみよっかな!

駅前の通りを西へずーっと・・・。

平孝酒造。
結構古い感じで趣きあります。
ここで日高見がつくられているのですね。

前もって電話とかしたら蔵見せてもらったりできたのかな。
今から電話しようかな。
うーん、うーん・・・。

また今度にしよう(笑)

そして今度は東へずーっと・・・


墨廼江酒造。


こちらも歴史がある感じで。

ここに行く途中で探してた目的の寿司屋発見!

あとはみやげもの屋であれこれ物色して
震災前のいろんな宮城の町の風景が載ってる写真集買いました。

そうこうしているうちに5時。
寿司屋オープンの時間です。