Ma Vie Quotidienne

一歳に二度も来ぬ春なればいとなく今日は花をこそ見れ

職場の忘年会

2011-12-30 20:12:12 | Career
今年の最終週、バイトも忙しい中お休みいただき、
本業のほうで部署内の忘年会しました。

法人の大きな忘年会はパスしたんですけどね、
うちは7名の小さな部署だし、
私がいないとしーんとしちゃうところがあるので、
私が出ないと忘年会自体がなくなっちゃうから、
それはまあ、あんまりよくないので。
バラバラだったスタッフをまとめて
いい雰囲気にしてレベルアップさせるために
引っ張られていった経緯あるので
役割考えたらやっぱやらないとね。
だいたい私が言い出すまで
忘年会どうしますかって誰も言いださなかったし

あともう一つ・・・。
7月に入職したOT、今月一杯で退職になりましたので送別会を兼ねてってことで、
まあやらないわけにはいきませんから。

なんかねー、
彼女は養成校出てからOTじゃない仕事していた期間が長くて、
10年も前に勉強したことを、40歳になってから思い出しながらやるって、
なかなか厳しくて、
やっぱ専門用語もぜんぜんめちゃめちゃで、
教えてもなかなか修正できなくてね・・・。
専門職なのに専門用語間違って使っちゃうって、やっぱ厳しいです。
あと、やはり、意思決定ができないのが相当厳しい。
専門職として、
検査結果や社会背景なんかを統合して治療方針なんかを意思決定して
ケアスタッフに伝えたり、家族に判り易く提示したり、
みんなが同じ方向で動くように牽引したりが求められている中、
「自分がどうしたいか、どうするべきか」がわからないのは
かなり厳しい。
その点についてこの半年間指導してきましたがやっぱり、
キャラというか向き不向きというか、
いまさら身に付けるにはかなり厳しい能力的限界があるようでした。
自分が甘かった、わからないこと多すぎてこれ以上迷惑かけられないって
本人から辞めると。

まあそんなこんなで居酒屋で1次会・・・・。

サバの押し寿司が名物のお店らしいです。

そのあと、
その居酒屋が隣に持ってるパーティルームにてカラオケ大会。

若者、みんな楽しそうです。

辞める彼女も遠慮しがちでしたが楽しんでいたように見えました。
歌えっつっても嫌がってましたが、
年代一緒ってことでウィンクのさみしい熱帯魚を、
私と一緒に歌えないってことはないよね?って脅して歌わせました

ということでー、
今年も終わりですー。

年の瀬にワインのブラインドテイスティング

2011-12-30 20:08:58 | Restaurant/Bar/Cafe
年も押し迫りました12月某日、
いつものイタリアンバールにてお食事いたしました。

この日のちょっと前にも
ヨガのあとにどうしてもお腹が空いて行ったんですが、
そのときブラインドテイスティングをやって、
ドルチェットがわからなくてヤバかったので、
今年のうちに基本を復習しておこうと再訪しました。

そんな私を待ち受けていたかのように、
バイ・ザ・グラスのワインリストを見ると、
勉強になりそうなアイテムがずらっと勢揃い。

まずは白。
ロエロ(アルネイス)とガヴィ(コルテーゼ)を出してもらい、
どっちがどっちかを当てるのにチャレンジ!

で、撃沈

あーこんなのもわかんないんだ・・・・。

と、

軽く凹みながらロエロにもガヴィにも合うお料理ってことで頼んだ
カキフライをいただく。


次、赤いってみよう!

ドルチェットとバルベーラとアリアニコを順不同で出してもらう。

結果は、
バルベーラだけ正解

もう一つ、
ソムリエールさんが、まったく縛りなしで一つ出してくれましたが、
これも撃沈・・・
とってもフルーティで濃厚なサンジョヴェーゼでした。


ああ、ほんとになんか軸がずれてる感じがするなあ。
でもこの日ソムリエールさんに教えていただいた極意を胸に、
また精進いたします・・・・。

で、お肉料理いただく。

知床地鶏とポルチーニのクリーム煮。

まだお腹に余裕があったので、
締めの炭水化物とデザートが一緒になったようなものいただきました。

金柑とブルーチーズのピッツァ。

最後は純粋にマリアージュを楽しむために、
このピザにベストマリアージュの飲み物下さい!
とお願いしました。


パシュラン・ト・ヴィクヴィル
マディラン地方のパスリアージュによる甘口ワインです。
イタリアンバールなのにフランスのワインいただきました(笑)
金柑のコンポートみたいな味で、
まさにベストマリアージュでした。

ということで、
今年もお世話になりました。
また来年、
修行しに参ります。

ワイン仲間と忘年会

2011-12-30 19:52:44 | Wine
超あと出しトピです。

12月某日、いつものワイン仲間と忘年会しました。
ワイン持ち込みで、いつものワインバーで。
持ってくるワインのテーマは、
「買ったはいいけどなかなか飲む機会なくて困ったワイン」。

私は2008年にワインの試験のために買ったワインで飲んでないものいっぱいあるので、
2本も持って行っちゃいました。

まずはお店のオーナーソムリエさんからサービスのシャンパンで乾杯!

リュイナール。
ほんのり甘みも残るブリュット。
うまい!

このあとリースリングを連発で(笑)

ARBAREI LANGHE BIANCO 2005 CERETTO
イタリア・ピエモンテの有名な作り手チェレットが作る
リースリング。


CHATEAU BELA Riesling 2003
ドイツのモーゼル地区で有名なエゴン・ミューラーが
スロヴァキアで作るリースリング。

もう1本、写真撮り忘れですが、
チェコのリースリングもありました。


Muscadet Cotes de Grandlieu 2000
ミュスカでと言えばセーブルエメーヌですが、
珍しくコート・ド・グランリュいただきました。


Ludwigshoher Honigberg 2003er Scheurebe Kabinett Burgermeister Weber
私が提供したドイツワイン。
ドイツワインの試験のために買ったはいいけど
こんな品種でないと分かりお蔵入りになっていたショイレーベ。
カビネットなんでほんのり甘くて飲みやすかった。


CONO SUR Pino Noir 2005
これもわたくし提供、世界のピノ比較のために買ったけど
飲みきれなかったチリピノです。

そして!
なんとこんなワインを持って来てくださった人も!

Chateau Mouton Rothschild 1975


コルクはこんな感じで相当熟成している感じでしたが、
ワイン自体はまだまだ若くてバランス良くてウットリでした。


SALTRAM of BAROSSA Mamre Brook Chardonnay 2005
オーストラリアのシャルドネ。

そして最後に
これまた、こんなのが「困ったワイン」なんて恐れ多い・・・
って感じのデザートワイン。

BORGES VINTAGE PORT 1982


この日も楽しくたくさんのワインをいただきました。
また来年もよろしくお願いいたします。

読書  妊娠カレンダー  小川洋子著 

2011-12-30 01:28:43 | Book


小川洋子シリーズ。
彼女が芥川賞を受賞した「妊娠カレンダー」のほか
2編が収められています。

これまで読んだ彼女の作品はいずれも愛の物語でしたが、
今回の3編はいずれも
皆が持っている負とか陰とか黒みたいなもののお話。

より正確に言うと、
「博士の~」も「猫を~」もそういう暗い部分がベースにあるのですが、
それをカバーする温かいものの占める割合が大きい。
私が知ってる数少ない作家さんで例えると、
梨木果歩的な温かさ。

一方、今回の3編には愛もあるけど
ちょっと歪んでいたり、陰の部分のほうが大きかったり。
作家で例えると川上未映子的な生々しさ、みたいな感じ。



「妊娠カレンダー」

姉が妊娠した。

もともと神経症的な姉にとって
自分のおなかの中で起こっていることは、
基礎体温のグラフを変化させるもの、
超音波写真の中の小さく白いもの、
ひどいつわりの原因、
自分の中で勝手に大きくなっていくもの。

妹にとっては赤ん坊は「染色体」。
そして姉に「負」の変化を及ぼすもの。

たまたま作ったグレープフルーツのジャムを
つわり明けの姉が気に入り、
出来立てを鍋からすくって貪り食う。

姉がまた食べたいというから毎日作る。
妹は知っている。
アメリカ産のグレープフルーツには
染色体に傷をつけ発がん性がある薬品がかかっていることを。
薬品がたっぷりかかった皮を丁寧に刻んで入れる。

姉は妊娠をきっかけにハチャメチャさに歯止めが利かなくなり、
身体的にも丸々太ってラインが崩れていく。
今までの姉は破壊され、別のものになっていく。

妹の中に潜む黒い小さな影が
破壊されたものから生まれる無垢の物のなかに
破壊の因子を植え付ける。

どんどん姉のおなかは大きくなる。
そしていよいよ妹が丹念に傷をつけてきた「染色体」、
破壊された姉の赤ん坊との対面・・・・。


「ドミトリィ」

旦那さんの赴任先のスウェーデンにもうすぐ発たなくてはならない主人公。
海外の知らない街。気が重い。

向かうべきところがある一方で、過去に引き戻され、
あるきっかけで、
学生時代を過ごした寮へ6年ぶりに足を運ぶことになる。

寂れた学生寮と両手片足を切断された寮長との再会。

寮長は残された部分で器用に何でもこなし、
彼のその動きには美しささえ感じられる。

彼は自分が失ったものへのコンプレックスなのか、
人間の「器官としての身体」にフェティシズムともいえるほどの興味があり、
そんな彼の一面と彼を蝕む病魔、
消えた男子学生、
庭に咲くチューリップ、その周りを飛ぶ蜜蜂、
それらが奇妙に融合し、
不気味なねっとりとした液体となって、
私たちの脳裏になにかしら残虐な影を落とす。


「夕暮れの給食室と雨のプール」

結婚を控えた主人公が不思議な親子と出会う。
親子はどうやら何かの宗教の布教をして歩いているらしい父親と3歳の子供。

主人公は犬の散歩中に、土手の下にある小学校の裏で偶然その親子に再会した。
父親はおもむろに
「夕暮れの給食室を見ると、僕はいつも雨の日のプールを思い浮かべるんです。」
と、自分の子供のころの記憶について語り始める。
それは特別変わった体験ではないし特別強烈なオチがあるわけでもない。
ただ淡々と語り、「ただそれだけです」みたいな感じで終わる。

親子は明日から別の町に移って活動をするので
多分もう会うことはない。

おそらく父親は自分が子供の時も親の布教活動に連れて歩かれたのだろう。
そうして決められたレールの上を歩かざるを得ない境遇の親子。

一方、
親戚一同に反対された相手との結婚を押し通すためにこの町に来た主人公。
電話も取り付けられないような貧乏生活が待っているが、
これでよかったのだと自分の意思を確認するかのように、
いままだ離れて暮らす婚約者から届いた
「オヤスミ」とだけ記された電報をまた手に取って見つめるために
親子が去ったのとは逆の方向へ足早に帰路に付く。




いずれのお話においても
ありふれた日常的な風景の淡々とした描写と
ちょっとした非日常の緻密でゾクゾクするような描写のコントラストが
読み手を物語にどんどん引き込みます。
特に、
物語と何の関係があるのかわからないような
ごくありふれた出来事の淡々とした描写とその挿入は
フランス映画のそれに通ずるものがあり、
あのアンニュイな感じの映像が脳内に湧いてきます。

と思っていたら「夕暮れ~」と「妊娠カレンダー」は
英訳されてニューヨークで発行されている週刊誌に載ったそうで。
うん、わかる気がする。

それつながりで知ったことですが、
小川洋子さんの「薬指の標本」という作品、
数年前にフランス映画で同名のものがあり、
勝手に同名の異なる作品だと思い込んでましたが、
いえいえ、
小川さんの作品をフランス人が高く評価して映画化したものでした。

この「妊娠カレンダー」という作品集をきっかけに
すっかり小川ワールドにはまってしまいました。

読書  博士の愛した数式  小川洋子著

2011-12-28 00:03:59 | Book


小川洋子シリーズに突入しております

これは映画にもなって、たぶん彼女の作品の中で
一番有名なのではないでしょうか。


数字という無限に広がる確かなるものを題材にした、
揺らぎながらも無限に大きな愛についての物語です。

記憶に障害がある初老の元数学教授。
作品中では博士と呼ばれています。
彼の記憶は事故に遭った年で止まったまま。
新しいことは80分しか脳内に残ってくれない。

一人暮らしなので家政婦さんを頼んでいるのだけど、
顔を覚えてくれないのはもちろん、
緊張すると数字の事しか話せなくなるし、
数学の定理について考えているときに話しかけたら怒るし、
気難しいのでこれまで何人もの家政婦さんが辞めている。

そこに主人公のアラサーシングルマザーが家政婦として派遣された。
彼女は自身も私生児として生まれ、
そして18の時にシングルマザーになって自活してきた。

彼女と博士、そして彼女の10歳の息子も加わって、
3人の奇妙な交流が始まります。

お話の中には数字がたくさん出てきます。

この世の中、
「人生に答えなんてないんだよ。」とか
「状況をみながら最善の策を」とかいって
曖昧なままうやむやになることって結構多くて、
まあそれが美学としてとらえられたりすることも多いのですが、
それとは逆に
正解を求めること、
例えば博士がいつも没頭しているように
自然界に存在する真理を追求することっていうのも
美しい行為だなあとあらためて思いました。

博士の言葉を借りれば
「この世が産まれる遥か前に神様が作って神様の手帳にしか書いてないこと」
を垣間見る。
そんな尊さとスリルが自然科学にはありますよね。

私も理系だったんで結構そういうの好きでした。
中学の時は数学大好きだったなあ。
高校の時もはじめは数学好きだった。
「○○について証明しなさい」みたいなの。
真っ白い余白にダーッと証明書いていくのが気持よかった。
高校の後半は化学が大好きだった。
元素とかそういうの。
今思えば、
科目そのものも好きだったけど教えてくれる先生も好きだった。
中学の数学は田村先生。
高校の化学は川西先生。
二人とも教え方がうまかった気がする。
ちょっと変わってたというのもあるけど(笑)

この本の博士も教え方が巧い。
主人公(家政婦)に数字の美しさを説く時や
彼女の息子に宿題教える場面はまるで愛を語っているかのよう。
そう、教え方がうまい人って、
その物事に対する愛があるんですよね、きっと。

社会人になってからも数々の習い事に身を投じてきましたが、
教え方がうまい先生、下手な先生、いろいろいましたねぇ(笑)

博士が語る「愛」で印象深いのは、
もちろん友愛数や完全数の件もそうなんだけど、
わたし的には「0」の発見の件。
「0」って美しいなあってホントに思いました。
博士が語る愛はいつも情熱的なのですっかり影響を受けてしまいます。

神様によって定められた美しい数字の世界に魅せられた博士ですが
彼が愛するものは他にもあります。

まず子供。
そして野球。

この二つの存在によって、
いつもは数字ばかり追いかける博士の人間的な一面を知ることができ、
さらに博士と主人公とその息子が作る三角形は
美しくバランスがとれたものへと変化していきます。

もう一つ博士が愛したもの。
彼にはかつて大人の男性として愛した女性がいました。
その女性も彼を愛していました。
その女性はいつも博士のそばにいるのに、
障害をもった博士の世話を自らがすることを極力避けてきました。
その辺の事情は詳しく書かれていなくて、
読み手の想像に委ねられています。

秘められた関係であること、
一緒にいたときに事故に遭って博士が記憶の障害を負い数学者としての才能が閉ざされたことが
その女性のわだかまりになっていたのかもしれません。
でも主人公とその息子が
閉じ込められていた博士にひたむきに接するのを目の当りにして、
女性の考え方も柔らかく変化していきます。

素直なもの、ひたむきなものは、
頑なに閉ざしたものを溶かしていくのです。
まるで難しい証明を解くための鍵が
頭のなかに光となって射し込んで来るかのように。

そして最後には博士が愛したものすべてがバランスよくキレイな球を描くように
博士を包み込みます。

数字、野球、江夏豊、主人公、その息子、愛した女性・・・

いや、それは球ではないのかも。

自分以外の約数を全部足したら自分と同じ数字になる「完全数」であり
阪神時代の江夏の背番号28。

28=1+2+4+7+14

博士は愛する者、自分を形作るものすべてに囲まれて
美しい「完全」となったのかもしれません。


読書  猫を抱いて象と泳ぐ  小川洋子著

2011-12-25 00:40:37 | Book


映画化された「博士の愛した数式」の著者、小川洋子さんの作品です。
この作品はチェスを愛した少年のお話。

チェスはやったことないんですが、
この作品読んだらやってみたいなと思いました。

でも、
なにかをしているときに
自分が海や宇宙を漂っている感覚や
何か大きなものに抱かれているような感覚を覚えることって
そうそうたくさんあるわけじゃないから、
この作品を読んでチェスを始めても、
自分がその世界を漂えないとわかってガッカリしたら
この作品がかわいそうになっちゃうので
しばらくチェスには手を出しません(笑)

それくらいチェスの世界の奥深さを叙情的に綴ってある作品です。

主人公の少年は、
生まれたときに奇形があって手術を受けていて、
両親がいなくて祖父母に育てられて、
裕福でもなくて、
空想にふけりがちな小さくておとなしい子ですが、
おばあさんが「奇形があったぶん何か特別の力が備わっているに違いない」と
信じていたとおり、
不思議な力に導かれてチェスを教えてくれるおじさんと出会い、
そこからその才能を開花させます。

少年は、
アリョーヒンという有名なチェス指しの再来といわれるまでの才能があり、
リトル・アリョーヒンと呼ばれるまでに成長しましたが、
決して表舞台に出て華々しい戦歴を残すことはありませんでした。

でも
「最強のチェスが最良のチェスだとは限らない」という師匠の言葉を胸に、
対戦相手と共に美しいメロディーを奏でるようなチェスを指すことで、
人々の記憶に残ることとなります。

人にはなにか
自分が自分であるための手立てが備わっているんだと思いますが、
それを引き出してくれる人や出来事との遭遇を
人生の早いうちに体験できる人とずっと体験できない人がいると思います。

リトル・アリョーヒンは
駒の動きを目で追うのではなく、
耳で聞いて空気で感じているうちに
自分が静かな海底を漂うような感覚を覚え、
その心地よい流れに身を任せているうちに
相手のキング(駒)にたどり着く道筋が光となって
彼を導いてくれます。

彼がその体験をするには
ある程度犠牲を払わなくてはならないのですが、
大好きなチェスを美しく奏でるため、
彼がその犠牲を厭うことはありません。

そういう「なにか」がある人生って、
たとえ傍から見て不幸でも、
本人にとってはものすごく有意義で、
誰も理解してくれなくても気にならないんだと思います。
実際はごく少数でも理解してくれる人は現れますけどね。

私にとってその「なにか」ってあるかなって考えました。
たぶん今のところ「走ること」です。
あんまり速くはないですが、
リトルアリョーヒンがチェスを指しているときと同じように、
自分の心と体と外界がひとつになって、
ふわふわの光に包まれる感覚を覚えることがあります。
いわゆるランナーズハイみたいなものなんでしょうけどね。

「最強のチェスが最良とは限らない」と同じことで、
「速く走ることが最良のランだとは限らない」と思っています。
速いタイムはおまけです。
自分も外界も痛みも犠牲もすべてまとめてひとつになって
ふわふわと漂った結果です。
おまけが付いてこなくても感覚は記憶に残ります。

できるだけ長い間
その深く静かな海を漂うような体験をし続けたい・・・。
そう思わせてくれる作品でした。

最近の晩御飯

2011-12-23 11:05:11 | Food
ご無沙汰しております。

多忙と疲労のツケがまわってきたようで、
エネルギー切れ要充電状態になっておりました。

なじみの店に顔出しては
「どうしたの?ずいぶんおつかれね。」
と言われ、
親しい人には
「言っても無駄だと思うけどちょっと休んだほうがいいんじゃない?」と言われ、
そうこうしているうちに
仕事ではミスをしてしまったり・・・

ということで、
ちょっとお休みして、
昨日あたりから身体にエネルギーが充満してきている気配。

JRや地下鉄の階段を一段飛ばしで駆け上がれるようになってきました

お休みした分、
やること満載、積載重量オーバー気味になってきており、
せっかく溜まりつつあるエネルギーを
この1週間でまた枯渇させる羽目になりそうですが

エネルギーを蓄えるには
錆や煤やヘドロを排出し良い燃料を注入し
クリーンな代謝を促すことが大事です。

ということで、
バイトがない日はお家でバランスの良い食事。

宣言どおり自宅でご飯のときは鍋ものにしております。

ある日の晩御飯・・・。

しょっつる鍋。
ブリコをたっぷりはらんだハタハタと
お出汁をたっぷり吸った野菜その他・・・。
大変おいしゅうございました。

またある日の晩御飯・・・・。

牡蠣鍋。
タウリンたっぷりで疲労回復。

こうして元気取り戻しつつあります

今年もあと1週間!
ラストスパートがんばろー

晩ごはん きりたんぽ鍋

2011-12-11 21:25:11 | Food
もう鍋しかないですよね。
なに作ろうかなーとか考えてるヒマにもう鍋!って決めたら気が楽になります。
最近はうちでご飯のときは毎回鍋ですから
いつでも白菜、ネギ、豆腐、しらたきなどの鍋セット常備。
あとは肉か魚か、出汁は何か、味噌か醤油か決めるだけ。

で、今日は、きりたんぽ買っちゃいましたー。



鶏は比内鶏が売ってなかったので丹波地鶏です

うまかったー。

今週末はすごいダラダラして過ごしました。
2週連続で東北行ってマラソン走ったり瓦礫撤去したり、
体を酷使した結果、
この1週間は、
持病の脚は痛いわ、腰は痛いわ、肩は痛いわ、首はこってるわ、
しまいにめまい、過敏性大腸炎症状など
ボロボロでした。

今日は9時過ぎまで寝て、洗濯して、
また寝て、ブログ書いて、また寝て・・・・
夕方にヨガ行きました。

そしてきりたんぽ鍋。

明日は元気になるでしょう。
またがんばりまーす!

ボランティアバスに乗って・・・・・番外編その② 経済活動@一関

2011-12-06 23:59:50 | Restaurant/Bar/Cafe
陸前高田でのボランティア終了し、一関に戻ったのが5時頃。
すぐに盛岡に向かって妹宅でマッタリすることもできたのですが、
気になる居酒屋あったのでそこで経済活動して帰ることにしました。

「居酒屋こまつ」さんです。

お父さんが蕎麦打ちをやっていて、息子さんが料理の勉強をして、
使われてない蔵を買い取って、一緒に居酒屋開いたそうです。

店内入ってまずビックリ!
日本酒も焼酎も、ものすごいラインナップ。
もし一関に住んでいたら毎日通うことでしょう

とりあえずこの日は、
期間限定の田酒の山廃と、
お店の名前が付いた特別本醸造をいただきました。


お刺身を適当に盛合せてもらえますか?とお願いして出てきたのはこちら。

日本海でとれたブリ、三陸のマグロ、宮古のタラ白子。
どれもものすごくおいしかった!


一関名産の曲がりネギ焼き。


宮城の牡蠣の天ぷら。
出荷量少ないかなり貴重な牡蠣をいただきました。
こちらのお店は「森は海の恋人」で有名な、
気仙沼・唐桑の水山カキを使っていたそうですが、
それが311で全滅したのでいまは代打で宮城や広島産を使っているとのこと。
また復活するのが楽しみですね。


岩手県・田野畑村の鴨のタタキ。


そして手打ちそば。
歯ごたえしっかりの二八そば。
岩手の蕎麦って感じです。
汁もかつおだしが効いててキリッと辛口、好みな感じです。
蕎麦湯はさらさらの薄い感じ。

素材にこだわりのある、とってもおいしいお店でした。
東北の食材をたくさん使っていて、
あれもこれも食べてみたくて、ついついたくさん食べちゃいました。
ご家族でやっていてアットホームな感じ。
とても居心地良かったです。


お忙しいのに最後に写真まで取っていただきました
また伺います。
ごちそうさまでしたー。

ボランティアバスに乗って・・・・。番外編その① 中尊寺見学

2011-12-06 23:50:47 | Travel
陸前高田行きのボランティアバスは月曜の早朝出発ということで、
前日・日曜日の早朝に札幌を出て、JRを乗り継ぎ岩手県入り。

ボラバスが出る一関市には3時頃に到着しました。

一関に行くことになってから
ボランティア以外にもう一つやりたいことが・・・。

平泉行ってみようかな・・・。

今年世界文化遺産に登録されました平泉、
正式には、「平泉 -仏国土(浄土)を表す建築・庭園および考古学的遺産群-」
実はわたくし、まだ行ったことがなくて

高校出てすぐに岩手を出てしまったのでね・・・。
大学のころには北海道各地を巡り、
そのあとは海外をだいぶ巡っていたので、
京都に初めて行ったのも、広島や長崎や沖縄に行ったのも、つい数年前だし
すいませんね・・・・

今年6月に岩手で50キロマラソン走った時が
ちょうど平泉が世界遺産登録されたころで、
盛んにPRしてたので、
「今年中に行けるといいなー」なんて思っていたのです。

一関は平泉とお隣なので、行けちゃうかなーと思う反面、
冬季は見学時間4時半までということで、
そうでなくても1日はかかる平泉見学、
1時間しかないのにどうすんねん!?という考え方もあり・・・・

でもまあ、
案ずるよりまず行って空気だけでも吸えたらいいかなという気持ちで
一関のホテルに荷物を置いてすぐにタクシーに乗りました。

タクシーの運転手さん、
世界遺産になって観光客が増えたせいかとても慣れていて、
道中、平泉のあれこれを上手に案内してくださいました。

それも関心したのですが、
それ以上に、なんだか私を和ませてくれたのは、
何気ないこんな会話。

「お仕事かなんかできたんですか?」
「いえ、明日陸前高田にボランティアに行くので、今日は一関に前泊なんです。」
「ボランティア?っていうど・・・・かだづげがだですか?」
「え? あ、そうそう、“かだづげがだ”」
「はあ~いや~、ごぐろうさまですー。」

一瞬にして岩手にキターと感じた瞬間でした
瓦礫撤去とかいうよりもこういう言い方のほうがなんかあったかいですね

20分ぐらい、2500円程度で平泉到着。

時間がなくて中尊寺だけざっくり見ようと思っていたので
中尊寺につながる月見坂という参道の入り口でタクシーを降りました。



月見坂をどんどん上っていきます。



すごいー。
杉の木、大好き
ここを歩けただけでも来た甲斐あったともはや大満足



多くの人はもう見学終わって坂を下りてきます。



さらに上る。
途中に中尊寺の本堂ありますがとりあえずスルーして上っていく。


讃衡蔵。
ここは中尊寺と奥州藤原氏に纏わる国宝や重要文化財が
三千点も納められています。
紺色の紙に金の字で書かれた経典とか、きれいだったな・・・。
あと、金色堂の修復過程のビデオが参考になった。
今度また来たときはもっとゆっくり見たいです。

そして金色堂へ。

この覆堂のなかにガラスで囲まれた金色堂が納められています。

1124年建立の阿弥陀堂で、
中尊寺創建当初のまま保存されている唯一の建造物だそうです。
金箔で覆われた堂と静かにたたずむ仏像群は極楽浄土の姿を表している。
100年にわたり栄華を極めた奥州藤原氏の繁栄の象徴でもあります。
須弥壇の中にはその藤原氏の初代・清衡公、二代・基衡公、三代・秀衡公のミイラと
四代泰衡公の生首のミイラが納められているそうです。

900年も前に作られたなんて信じられないくらい美しいものでしたが、
やはり脆くなっているなという印象もあります。
よく今まで残っていたなあ。
田舎にあったからというのもあるでしょうけどね。

近くには旧覆い堂というものもあります。

鎌倉幕府が金色堂を守るために作った覆い堂で、
昭和38年まではこの覆い堂が使われていたそうです。

さて、そして
坂を下り、中尊寺の本堂へ。

火事なんかで焼失しているのを明治42年に再建したのだそうです。


311の時やや壊れたらしく、修復工事中。

中にも上がれるようになっていたので、
ご本尊にお参りしました。

中尊寺にはたくさんの付属建造物があって、
他にもたくさん見るところあったのですが、
今回は残念ながらスルーです。
でも限られた時間の中では結構満喫できたなと思います。
というのも、
この季節のこの時間帯、人がほとんどいなくなるので、
人をかき分けることなくゆっくりとみることができました。

このパターンを何度も繰り返す感じで見学に行くほうが、
一日かけてあちこち一度に見るよりはラクかもなー・・・なんて思ったりしながら、
もうほぼ真っ暗の月見坂を下りました。


月見坂・東物見からの眺め。

ああ~よかった。
短時間だったけど満足しました。
また必ず来ます。

この日は強風でJR止まっていたのでバスにて一関まで戻りました。


そして経済活動!と意気込みましたが、
日曜日ということであんまり開いている店がなく、
明かりがついていたところにテキトーに入って、
一関の地酒「関山」とこれも岩手・二戸の地酒「南部美人」を飲みながら
魚の煮つけやら何やら食べて
最後にすいとんで〆て帰りました。