Ma Vie Quotidienne

一歳に二度も来ぬ春なればいとなく今日は花をこそ見れ

読書   スプートニクの恋人  村上春樹 著

2010-12-26 14:40:40 | Book


東京滞在中に読み終わりました。

どの作家さんにもある傾向だとは思いますが、
複数の作品に共通の項目ってありますよね。

村上春樹の本にはだいたい年上の女性とか、
三角関係とか、
あっちの世界とこっちの世界、その中間の世界での体験、
月の見える世界などなどなど・・・。

このスプートニクの恋人もそんな感じです。
とくに、
あちらとコチラ的な流れ。
ん~村上春樹って感じで。

失われてしまった・・・とか、損なわれてしまった・・・
とか言う感じは、1Q84 に通じるものがあるし。

まあハルキ的世界観は私もまだまだ深いところはわからないので
いろんな比喩のこととか考えたら頭痛くなっちゃうんですが・・・。

とりあえず分かること・・・

誰かを大切に思えば思うほど、
傷つき、傷つけながら内部に踏み込んでいく関係と、
傷つかず、傷つけない関係を保ちながら内部に踏み込む関係と
どちらかに1歩進まざるを得なくなり、
誰とどちらに進むかは、
理性ではコントロールできないところでもうすでに決まっていて、
それは本能的でありながらも
必要となるエネルギーや覚悟や持久力のレベルは
一部経験によってもたらされたりもする・・・・

みたいな・・・
僕とすみれとミュウの関係。
そしてそれはリアルでありおとぎ話でもある。