クルマのサスペンションと長いお付き合い

サスペンションの話、試乗記、旅の話、諸々・・・。

アンチロールアングル その5

2019-09-22 15:23:43 | ガレージレポート(オリジナルボックス)
アンチロールアングルが適切な角度であれば、基本的に素直な動きになるので、
減衰力調整式のクリックを動かして、程よいところを見つけるのはさほど難しいことではありません。

その逆で、アンチロールアングルが管理されていなければ、減衰力調整以前の話で
セッティングのまとめがうまくいきません。

時間的な動きの制約を持たせるのが減衰値なので、当たり前に運転を組みたてて、
おやっとなるところがあったらそこを触っていけばいいだけのことです。

いやそうは言ってもそんなに簡単にはいかないんじゃない。

と思っている人がいたら、セッティングを間違えて遅くなったら嫌だし⋯多くの人は
ハンドリングだとか使い勝手ではなく「タイム」を気にしているからではないでしょうか。

実はタイヤもそのまま、バネもそのままで減衰値だけの変更なら、とてつもなくおかしなセッティングでない限り
タイム差になって表れることはありません。

なので美味しいところを見つけられればタイムが上がるだろうという期待も、残念ながらゼロではないにしても、
違いを正確に再現することの方が難しいくらいの差でしかありません。
一連の調整をタイム比較しながらミニサーキットでやってみれば簡単に分かることです。

なのでセッティングの仕上がりをタイムで判定しようとするとこれが以外に難しかったりします。
自分じゃ遅いと感じたのにタイムがいいとか、速いと思ったのにタイムは出ていないとかよくあることです。
タイムの中にドライバーの要素が入り込んでいるので厄介なわけです。

減衰力調整式ダンパーの前後の組み合わせを考えると「たくさん」に感じるかもしれませんが、
例えば前後を暫定的に調整幅の真ん中にします。

次にフロントだけハード方向に2クリック調整→さらに2クリック→フルハードになったら、
今度は真ん中からソフト方向に2クリックづつ同じように動かしてみます。

これでだいたいが見えてきます。
次にフロントを真ん中にしてリヤを動かしてみます。これもだいたいをつかみます。

次に前後を同時に調整します、同じ方向にハードにするかソフトにするかです。

ここまでトライできたら消去法で使えるクリックの範囲を絞り込みます。

その中で選んでいけばいいので選択肢はかなり限られてくるはずです。

ここまでの作業は慣れれば30分!

そんなに急がなくても通勤途上でゆっくりと時間をかけてというのもいいですね。



最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
書き込みありがとうございます (くにまさ)
2019-09-22 23:40:02
純正車高で下反角の付いていないクルマは数パーセントあるかないかです。
妄想を膨らませてください。

返信する
Unknown (散策好き)
2019-09-22 22:19:52
タイムは気にしないが、一番に見た目を重視している場合がほとんどかと思います。
1Gから何ミリでバンプラバーに当たるのがいいのか悩みます。ダンパーによっては1Gからすぐにバンプラバーに当てて使うのもあるかと思いますし、マルチリンクのリアサスを眺めては、純正車高でもバネを支えているロワーアームが上半角であることを考え妄想が膨らみます。
返信する

コメントを投稿