クルマのサスペンションと長いお付き合い

サスペンションの話、試乗記、旅の話、諸々・・・。

検証バランススロットル 45

2010-12-28 16:04:32 | バランススロットル
鉄は熱いうちに打て

大学生対象の運転技術指導に行ってきた。
学生は8人。うち免許歴2年目の一人を除いて、残り全員初心者マーク期間。車は持っていない。
教習所を卒業して以来、運転時間は数えられるほど・・・。
一人だけAT免許で、あとはMT免許。
一日で出来る事は限られるので、シンプルな課題にして、短い説明のあと、実技スタート。
MT車の発進、シフトワークは超初心者そのものだ。ハンドル操作も同じ。
こんなにも機械操作に慣れていない運転手の横に乗るのは、初めて。
これって、教習所の教官の気分?
途中、気分の悪くなった学生が一人(トホッ)。
明日、実家のある札幌に帰ります!という別の学生は、関東の教習所に通ったので
帰れば生まれて初めての雪道ドライブ。
今日の講習が、「車の止め方、減速技術」だから、ちょうど良いタイミングで
一番役に立つであろうトレーニングになったハズだ。
午後になって、慣れてきたところで、一人ずつ全員の横に乗って、ポイントを説明(観察)。
何と驚いたことに、全員が課題に対して期待以上の操作が出来るのだ。
あいかわらず発進もシフトも上手く行かないのに!
既に減速操作の入り口に立てたと言ってもいい。
その吸収、理解の速さは、ちょっとビックリ。(いや、かなりビックリ!)
無論今の段階で、ものに出来ているとは言えないが、意識してそれらしい事が出来るレベルにはある。
過去に多くのドライバーを見てきたが、私の常識を変える出来事だった。
すでに運転技術を身につけているドライバーが苦労する理由も、何だかわかる様な気がしてきた。

鉄は熱いうちに打て・・・。実感した。

検証バランススロットル 44

2010-12-26 21:15:15 | バランススロットル

後手ゴテ運転

あるコーナーにさしかかったとしよう。
減速動作を終わらせて、旋回開始のスピードが決まった瞬間に、
その先で描くことのできる最小Rは決定する。
そのまま旋回を開始すれば、速度に従ったハンドルの切り込み角以上に
切り込んでも、Rは小さくはならない。
曲がれ~っ!と叫ぼうが、ハンドルを更に切り足そうが、いくら気合を入れようが
曲がらないものは曲がらない。
後手ゴテの操作はまったく役に立たないということだ。
知っての通り、ハンドルを切り過ぎてよいタイムなど出る訳がない。
じゃ一体どうすれば後手ゴテ継ぎ足しの操作なしに走らせられるのか?
コーナーへの進入速度の管理がポイントになるのだから答えは簡単。
“減速技術”にその全てがある。
おおまかには、操作技術と判断力をバランスよく身につける事で
減速側のコントロールができるようになる。
ブレーキングと聞くと、ブレーキ能力も関係するのではと考えそうだが
確かに良いブレーキングシステムは必要。しかしどんなに良い装備を持った車でも、
ブレーキングという行為はドライバーの技量にその全てが託される。
ブレーキシステムが車体の速度を落とすのだが、どこからブレーキングを開始するのか、
どのくらいのマイナスGを出すのか、どのくらいのスピードまで落とすのかの
判断と行動は、全てドライバーがやる事だ。
減速のセンス、イコール、ドライバーの技量を決定づけるもので
上手なドライバーと不味いドライバー、あるいはプロとアマチュアを分けるのはブレーキングだ。
別な表現にすれば、マイナスGのコントロールとも言える。
300㎞/hからヘアピンの進入をピタリと合わせられるF1ドライバーを見れば納得いくハズだ。
どう車を曲げるのか、どのラインを通るかを悩む前に、どう減速するかを知ることだ。
後手ゴテの運転をしない為にも・・・。


工作の時間

2010-12-25 13:32:28 | なんでもレポート
直径30CMのスピーカーユニットをタテに2発、左右で4発のほぼスピーカーだけのスピーカーユニットをつくった。
箱に入っていないから裸でスピーカーを鳴らしているのと同じだ。
オープンオープンエアータイプのヘッドホンのサイズをバカでかくして聞いているのと同じ様な傾向の音かな。
低域の音はキレは良いがボリューム感には欠ける。
まあ、耳に心地良い音が出るので、聞きやすい。
日長一日、ノンビリと聞き流せる音、とも言える。
最近、知人に頼んでアッチの国のCDを手に入れて聞いているのだが
これがまた、ハッとするような音が出る。
外国製品信奉といった話ではなく、明らかに違っている気がする。
何年か前の、つい立て型のスピーカーと似た方向の考えで作って見たのだが、
このスピーカーも構想3年、手掛けて2年といった時間がかかった。
作業が大変と言うわけではなく、たま~にしか手を動かさなかっただけの事で
そんな大げさなものではない。
一つ作れば新たな発見があり、次にテーマが見つかる。
方向は間違っていないと思うけど、収束するのだろうか・・・。

G-BOWL 33

2010-12-23 14:21:26 | G-BOWL
先週末にオイルダンパー式ピンポン球を、遠くから買いに見えた方が居た。
無論、G-BOWLユーザーだ。
聞けば、介護タクシーの運転手(指導員?)の仕事だとか・・・。
車によっては、車椅子ごと乗り込む、やたら背の高い車両がある。
頭の位置が高いから、ロール方向の動きにしてもピッチング方向にしても
揺れが気になる。当然ながら運転手はより、神経質にならざるを得ない。
移送途中で老人が気持ち悪くなったりしないよう、良い運転のコツを
G-BOWLで・・・、と言うわけだ。
介護タクシーには、つい最近私もお世話になった、と言っても私の身内だ。
少しばかり身近に感じていたものだから、他人事に思えない。
そう思って回りを気にしていると、あちこちで介護タクシー(福祉車両)を
見かける。運転手さんはどんな走らせ方をしているのだろうか?とつい
気にしてしまう。
同じ様な心配は、救急車にも言える。
具合の悪い人を乗せ、緊急かつ安全も要求されるのだから、この上なく
難しいと思うが一体・・・どうなんだろう。
人を運ぶ中でも、最も難しい運転かもしれない。
0.4GMAXのG-BOWLでは、Gが足りない!なんて言われそうだが
そんなに強いGを出したら、救急車が横転するか患者がストレッチャーから
転げ落ちるか、だからやっぱり0.4G以下でなくては・・・。
となると、検証バランススロットルでやった、ハイエースを使った、
G-BOWLジムカーナの走りというのがそれだ。
次回は試しに、荷台に寝て、Gを体感してみるか・・・。

検証バランススロットル-43 番外編

2010-12-21 14:34:14 | バランススロットル
フォーミュラーSAE(学生フォーミュラ)に参加している学生達に向けて、ドライビングの座学講習会を開いた。
検証バランススロットルの参加者にも声を掛けて一緒に聞いてもらった、テーマは学生フォーミュラー動的審査の攻略法。
コースの考え方、走らせ方、運転トレーニングの具体的手法などだ。
彼らは運転の経験が浅い上に、自分達が作ったフォーミュラーカーを走らせるチャンスも決っして多くない。
より効率的に運転を覚え“安全に”実力を出す手法を学ぶ必要があるのだ。
動的審査は走らせてタイム、燃費などを競うから運転技量が問われる、がしかし、学生達のにわか作り(そう言わざるを得ない)のフォーミュラーカーが乗り易いとはとても思えない、追い打ちをかけるようだがドライバーも成長途中、どう走らせたら良いのかの目標もあいまいなドライバーとの組合せは、心配以外の何ものでもないかと言って直接手を出す事は出来ないから、せめて、正しい運転とトレーニングの方法など伝えられたらと、今回の会を開いた訳だ。
座学は3時間程だったが、それはそれは皆静かに聞き入っていた(眠気まじりの静けさではなく)。
今回の話をマニュアルにして、後輩にも伝えられるようにと彼らにお願いした、そして次の検証バランススロットルの“大人”の練習会にも参加を呼びかけるつもりだ、皆さんお疲れ様でした。

ヒストリックモンテ 19  ちょっと耳寄りな話

2010-12-18 14:04:16 | イベントレポート
ヒストリックモンテ18で紹介したミーティングで聞いた話。

終わりのあいさつの中で、石垣氏が
「こんな場で発表して良いのかどうか判りませんが・・・」の断わりのあと
「ヒストリックモンテに行かれる人、それから若い学生さん達が居る良い機会なので
 お知らせしたいと思います。 実は2012年開催を目標にヒストリックラリーを
 立ち上げる会をスタートさせました。まだ具体的な事は決っておらず、これから大変な
 作業が始まるのですが、目を三角にして勝敗だけを競うラリーではなく、参加者全員が
 ラリーを楽しめるような、“車を使って遊ぶ”モータースポーツ本来の目的を
 しっかりと考えて行きたい。」といったような話をされていた。

スタートメンバーは、長年全日本ラリーを引っ張ってきた中心メンバーと言える人達だ。
そういう話なら、ラリー参加を考えてみようかな?と思う人が出てきて欲しい、と思う。
2年ないしは、その先でも良い訳だから、車探しから始めてコツコツやっていけば
車作りも楽しめる。参加する目標があればこその所もある。
今から充分に間に合うし、夫婦でやる、仲間とやる、親子でやる、昔の仲間とやる・・・。

昔の全日本ラリーのルートを巡る、なんて話も出ていた。
これはこれで、楽しい話だ。

ヒストリックモンテ-18

2010-12-17 14:39:12 | イベントレポート
ヒストリックモンテカルロラリー参加メンバーの集まりがあった。
日本からの参加は我々TE27の国政・草加組、シビックの吉田さん、240Zの池内・森川組の3台。
シビックの吉田さんには、少し前にお会いして色々と話をうかがうことが出来た。
昨晩は、池内・森川組と面談。
会を仕切ってくれたのは石垣氏(ナビゲーターとして有名)。
池内氏は昨年エントリーされているので、2年振り2回目(他にもWRCの1000湖ラリー(現フィンランドラリー)に3回出場されている方)。
森川氏も有名ナビゲーター(モンテ出場10回にあと一歩!)。
240Zの池内・森川組も我々と同じグラスゴースタート。
暮れのこの時期の食事会だから、ほとんど忘年会気分、あいさつもそこそこに、色々と聞いておきたかったことはさすがにおさえたが、会がスタートすると国内ラリーの大ベテランが集まったものだから、モンテの話そっちのけでにぎやかも、ウルサイも通り越してやかましい状態が3時間続いた(お店の貸しきり時間は当然はみ出した)。
車を走らせていなくても、全開でぶっ飛ばせるこのパワーはすごいというか、あきれるばかりだ、まあ楽しい顔合わせになった。

G-BOWL 32

2010-12-14 20:45:02 | G-BOWL


G-BOWLの販売を開始して、1年と4ヶ月。
個人ユーザーが大半だが、大学の自動車部又はフォーミュラSAEの関係者など、
これから運転を学ぶであろう方々にも関心を持ってもらえた。
運転歴も長く、どっぷりとその道に浸かっている人の方が関心度が高いと思いきや、
その逆で、G-BOWLを見ても「ふんふん、俺はいいや」又は
「え~っとぉ、それは一体なぁにぃ?」と、気持ちの入り込まない人が多い。(とても残念)
一目見て「あ~っ!」と反応して欲しいものだが、残念ながらそういった人は少ない。
でも、中には「あ~あれネ、ジャッキースチュワートがボンネットにサラダボウルを乗せてやってたヤツ」と
ピンと来る人もいた。何であれ、運転に関心があればこそだ。
人それぞれに、捉え方、理解の仕方は違えども、自動車の運転技術をどうやって見つけたかは、
お互い興味あるハズだ。
そして車を走らせた時に、操作によって発生するGを見れば、そのドライバーのコントロール技術がわかる。
その物理現象を知ればG-BOWLがタダの遊び道具ではない事もわかる。
一見しただけでは置き物かオモチャにしか見えないが、運転に自信のある方は、
その自信を確かめる意味でG-BOWLを使って玉回しをやってみて欲しい。
アナタの運転がボールの転がりに表われ、目で捉えられるのだ。
自分の運転を人知れず確かめてみたい。
あるいは次のヒントを見つけたいといった時にもG-BOWLはうってつけだ。
同乗走行を何となく嫌がられる人は、多分GーBOWLを見ればその原因が“直読”できるハズだ。
「ウソ発見器」ならぬ「クセ発見器」の役目という訳だ。