クルマのサスペンションと長いお付き合い

サスペンションの話、試乗記、旅の話、諸々・・・。

渋滞名所小仏トンネル

2021-12-26 09:46:21 | ドライブレポート
近くに住んでいるのでわりと身近な話。

中央道上りの小仏トンネルを基点とした渋滞は以前から知られています。

山梨県長野県から都内に向かって利用すると高速道路なのに、
江戸に向かう人を制限するかのように、番人のいない小仏関所と化します。

トンネルまでのダラダラ上り勾配がトンネルに入っても続き、ゆるく右に曲がっているのが渋滞を発生させる理由。

しかしトンネルを抜けると何事もなかったかのように渋滞が消えます。

この慢性的な渋滞の解消方法として、どうやらもう一本トンネル工事をして車線を増やすことが決まったようです。

確かに車線を増やせば渋滞解消に一定の効果はありそうですが、すぐ脇に掘って勾配が同じなら、
レーンが増えても速度低下の話はそのまま残りそうな気もします。

それと新たな問題として、レーンが増えるのはトンネル部分だけなので、
再び二車線に戻る時の、合流のいざこざが容易に想像できます。

トラックもいれば我れ先のブッ飛ばし屋さんがいて、しかも急坂の途中、そのすぐ先に八王子JCTもあって、
車線を渡り歩くクルマの速度差が懸念されます。

今現在、トンネルの先で瞬時に渋滞が解消して速度が戻るのは地形のせいであって、
ドライバーコントロールでは無いということに気が付けば、この先も上り勾配では速度低下が起き、
下り坂では速度超過の形態は変わらないであろうことがわかります。

つまりダラダラ上りの車線をいくら横に増やそうが、速度維持のできないドライバーがいる限り渋滞は起こるということです。

関越道の花園インターあたりの渋滞がそれで、
トンネルない、三車線ある、ダラダラ上り勾配、2000R〜ほぼ直線で視界良好なところで渋滞します。

尾っぽがあって頭のない怪獣渋滞⋯

新たにトンネルを掘るなら、峠の頂上越えのようなこれまでと同じところにトンネルを掘るのではなく、
標高の低いところにトンネルを掘って勾配を無くす工夫をするか、トンネル全体を下り勾配にするかです。

下り勾配のトンネルなら速度維持できないドライバーほど放って置いて大丈夫・・・

その証拠に小仏トンネル下り線は、入口から出口に向けて下り勾配なので、それはもう皆さん恐ろしいくらいの速度が出ています。

いい脚あり〼 ゼロタッチバネ その12

2021-12-16 09:53:50 | ガレージレポート(オリジナルボックス)
ゼロタッチバネとビルシュタインショックのキットを組み込んだNCECの試乗から戻ってくると、
楽しい!とニコニコ顔で皆さん降りてきます。

俺にピッタシ⋯私にピッタシ⋯

全項目5点の円グラフが自己満足ではなく、楽しさを共有できる仕上がりになっているようです。

走りの余韻を反芻しつつ、ロードスターの走りのイメージってこれだよな〜

どこまでもグイグイ曲がってくれそうなハンドルの感触と、
流れ出しの不安を全く感じさせないリヤタイヤのグリップと相まって、
運転の足を引っ張る瞬間がありません。
どんな操作でも受け入れてくれそうです。

ダンパーの過減衰から生じる窮屈さとは無縁の開放的なコントロール性は、
自から操っている実感で満たされます。

低バネ/高減衰でもなく、高バネ/低減衰でもない、程よい力の釣り合い点を
バネダンパーで見つけられるとクルマが生き物になります。

ドライバー操作には高レスポンス、しかし操作量に対してオーバーシュートしない。

バネダンパー味付けの妙、乗りやすさの基、操る楽しさのツボ・・・

ブレーキの掛け始めを分からなくするコツ

2021-12-02 15:10:14 | NEWTON BRAKE
ブレーキの掛け始めが分からないブレーキの掛け方?とは。

ブレーキを掛ければいくらなんでも分かるでしょう⋯

もちろん減速が始まれば誰でも分かります、しかし「いつから」始まったかは、
ブレーキペダルの踏み方次第で分からなくできます。

人が感じ取れるG変化の最小値は0.01〜0.02Gあたりだと言われています。

しかし0.02Gに達するまでの時間によっては気が付きにくいことがあります。

カツっと短時間に0.02Gを出せば「合図」があって気が付きやすく、そっと立ち上げると
Gの変曲点がぼやけて、減速しているようなしていないような曖昧な感覚になります。

走行しているとあらゆる方向の不規則な揺れを常に感じているので、その中から
減速方向の0.02Gの変化を合図なしに感じ取るのは難しいわけです。

つまり減速Gが立ち上がるキワのところで「合図」を出さないようにすることでブレーキの掛け始めが消えるのです。

「ゆっくりやる」「丁寧にやる」でも大きく外れてはいませんが、操作全体のイメージではなく、
操作を開始する瞬間だけこの言葉を当てはめます。

そっとやるのは操作の開始点だけです。

その後の減速Gの立ち上げを素早くやっても、不思議なことに荒い運転には感じません。

操作をわずかに前倒ししてそっとスタートする間を取るのがコツです。

時間にするとコンマ数秒以下ですが。

ブレーキを掛け始めると、タイヤで発生する減速方向の力をを受けて、
サスペンションのゴムブッシュを含めてマウント類全てがたわみます。

ブレーキの掛け始めを分からなくするのが、このブッシュのたわませ方とも言えます。

ゴムブッシュを利用して「合図」を消すのです。

減速Gの立ち上げの一瞬にブッシュに優しく荷重を掛けてたわませるイメージです。

始めのコツっとくるショックを出さないところから始めます⋯

しかし、世の中にはどんなに工夫してもここがうまくいかないクルマもあります。

まずはそこの確認から。