クルマのサスペンションと長いお付き合い

サスペンションの話、試乗記、旅の話、諸々・・・。

車高の怪

2021-04-13 11:11:39 | ガレージレポート(オリジナルボックス)
純正相当のバネで、線径も同じ、巻き数も同じ、巻き径も同じで、自由長違いの場合、
組み替えれば自由長違い分車高が変わるはずです。

上げる場合も下げる場合も。

新たに手に入れたバネは自由長で33mm「長い」バネです。
なのでこれを組み込めば単純に車高が33mm高くなるはずですが、実測データで25mmしか高くなりませんでした。

おやおやです。

ということは外す前のバネで寸法通りに車高が「落ちていなかった」と考えることができます。

おそらくですが、空車状態で既にバンプラバーで荷重を受け持っている⋯

と推測できるのはこのクルマ、都内の地下駐車場に入るようにルーフ高さを辻褄合わせ、
つまりローダウンをして新車から売られているからです。

本国仕様に対して33mmも短いバネを組み込めばバンプラバーにタッチしてもおかしくありません。

この車両姿勢から乗員が乗り込めばバンプラバーの潰しシロがさらに増えて乗り心地に影響が出ます。

なので本来の乗り心地に戻すための作業が今回というわけです。

幸い、と言っていいのかどうかわかりませんが元の車高に戻すバネが売られています。

でもそのことに気がついたとしてもどれほどの人がバネを交換するでしょうか。

正規ディーラーで買ったクルマなのに、元に戻すためにバネを手配して交換作業をお願いしなければいけない⋯⋯

このクルマに限らず新車からローダウン仕様で売られていて、明らかに不快な乗り心地の車両に、
稀ではなく遭遇します。


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浅間火山耐久レース 2021 その1

2021-04-01 10:47:21 | イベントレポート


ロードスターに装着してテストしていたエンジンダンパーを、浅間火山耐久レース参加車両のヴィヴィオに装着しました。

ダンパーストロークは30mm、別タンク式、高圧モノチューブダンパーです。

ストロークの真ん中が純正ピッチングストッパーと同じ長さで、そこから+−15mm作動できるようにしたのですが、
実ストロークは数ミリのはずです。
この数ミリの中で減衰値を発揮できるように、応答性と必要と思われる減衰値を仕込みました。

コースの中の洗濯板⋯⋯波状路の走破性が向上するかどうか、ちょっと楽しみ。

開幕戦は5月9日。
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世界一快適なロードスター その6

2021-03-20 12:44:49 | ガレージレポート(オリジナルボックス)
浅間火山耐久レースに参加しているヴィヴィオ用に、エンジンダンパーを新たに製作しました。

エンジントルクダンパーと呼ばれているものがたくさん市販されているのですが、それと同類のもの。

ヴィヴィオ標準装着のピッチングストッパーと入れ替えて使用します。

このエンジンダンパーの「減衰仕様」を決めるのに、ナンバー無しヴィヴィオでは試せないので、
ロードスターに取り付けてテストしているというわけです。

過去にエンジンダンパーを試したことはあるのですが、その時の減衰値がどうだったか記憶が定かではなく、
そこでごく「基本的な」ところからやってみようと。

ここまで
◯デグレッシブ特性/両効き
◯リニア特性/両効き
◯リニア特性/片効き
◯リニア特性/片効き反転
と試してきて、何となくその傾向が掴めてきました。

次の段階は果たしてどれくらいダンピングさせるのがいいのか「減衰ボリューム」を試します。

あくまでヴィヴィオ用のエンジンダンパーなんですが、ロードスターに装着すると
「ハンドリング」も「乗り心地」も「クラッチを繋いだ時のトラクション」のタイミングも変わります。
結構びっくりな違いです。

今回のヴィヴィオ用エンジンダンパーの仕様が決まったら、
次はロードスター向けのエンジンダンパーを作ってみたくなりました。

そのうち報告できるかもしれません。

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最近のガッカリ

2021-03-13 17:46:10 | ガレージレポート(オリジナルボックス)
販売店からコレクタータンクの取り付け方法の問い合わせがあり、電話でやり取りをしても要領を得ないので車両ごと預かりました。

うまく機能しないのでやり直しをしたが結局ダメ、これは商品に欠陥があるのではないかというのがユーザーなり販売店の言い分。

オタクの商品だからタダで面倒見ろ⋯的な。

入庫してきたクルマを確認したところ明らかな取り付けミス、その痕跡もありありというオチでした。

最小限の改造で、プライベーターでも簡単な工具と必要な技量があれば取り付け可能なように工夫、設計してあります。

なので、自分が取り付けミスをしていることに気づかず、これは欠陥商品だと言ってしまうのは⋯
ユーザーから取り付け工賃をいただく「プロ」として仕事をしていていかがなものかと。

これはかなりのガッカリです。

説明書がわかりずらい。もっと取り付けやすい商品にしてくれ。

などの文句があるかもしれませんが、製作者側からすれば、この商品の構造なり取り付け方法が理解できないのなら、
おそらくどんな追加説明も改善もその人には意味をなさないのではと思えます。

あのコレクタータンクはダメだと発信している人がいたら、取り付け技量の無いことを暴露しているに他なりません、
自分に向かって言っているのか、取り付け店に向かって言っているのかはわかりませんが⋯

少なくともコレクタータンクはちゃんと機能します。

既に四桁の数とたまたま相性の良くないサーキット走行した人を除けばクレームゼロがその証です。

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世界一快適なロードスター その5

2021-02-22 13:45:20 | ガレージレポート(オリジナルボックス)
NA8Cの快適さ試乗から戻ってくると、このクルマのブレーキ何かやってありますか?と聞かれます。

具合のいいブレーキタッチにおやっとなるのでしょう、乗り心地の話を後回しにするくらいですから。

・踏み始めのカツンが無い。
・その先の踏み応えと制動力の関係が素直
・ブレーキを緩める時にジワッとができる

これは何か改造してあるに違いない⋯⋯

でもブレーキはNA8C純正です。
(この時代のブレーキはフツーに扱いやすい)

扱いやすいのでそのままにしているのですが、手入れついでにリヤキャリパーを新品に交換。
NB6CのNRA車両用のディスクローターにしました(大径化)

フロントは純正のままです。

レーシングカーであれば前後タイヤのグリップ限界までブレーキを効かせられるように装備するのが当たり前ですが、
市販車はさまざまな環境下で百人百様の運転手が走らせます。

ブレーキは直線でのみ使われる訳ではなく、下り坂ヘアピンフルブレーキもあるかもしれません。
当たり前のことですが幅広い条件下で安定性を損なわないように配慮されていて、そのための前提条件がリヤタイヤをロックさせないこと。

一番条件の厳しいところに合わせざるを得ず、リヤブレーキは
ほどほどにしか効かせていないことになります(60:40のFF車のリヤブレーキが最も効いていない)

ミッドシップ、リヤエンジン車など元々の重量配分が後ろ寄りのクルマは、リヤブレーキを生かすことができます。

その流れから行けばロードスターの前後重量配分は50:50なので、
リヤブレーキを積極的に効かせられる部類のクルマではないかということでやってみました。

フロントブレーキだけでも0.4Gは出せるし、リヤブレーキを効かせたとしても0.4Gは同じですが、
フロントだけ効かせた時とリヤをしっかり効かせて四輪で減速するのとでは、車両ピッチ角に違いが出ます。

大袈裟に言えば、フロントブレーキ主導の前のめり姿勢に対して、リヤブレーキをしっかり効かせると、
前後車高が下がりながら減速するイメージのサブマリンブレーキ、レーシングカーのそれに近づきます。

実際にはリヤリフト量が若干減る程度ですが、ホイールベースの中央あたりにあったピッチングセンターが、
リヤアクスル寄りに移動して、ホイールベースが伸びてピッチ角が減ったかのような落ち着いた動きに感じます。

リヤリフトが少ない分ブレーキングからコーナーに入っていく時にロール姿勢に持ち込みやすく、
ブレーキング無しでコーナーに入る時とハンドルの切り込みやすさが似ています。

つまりブレーキング時のピッチング剛性が上がったことで動きにキレが出て、ハンドリングが軽快になりました。

ブレーキバランスでハンドリングが変わる一例⋯⋯

快適さ優先の純正バネのままでハンドリング向上の工夫が一つ進みました。


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車軸式サスペンション その2

2021-02-02 14:53:12 | ガレージレポート(オリジナルボックス)
何代目のセンチュリーか分かりませんが入庫してきました。

エアーサスペンションが壊れて交換部品が手に入らないのでなんとかならないか、というのが入庫の経緯。

年数は経っているものの、走行距離が数万キロで車体もシャキッとしていて、外観も綺麗だが走れない⋯

エアーサスペンションのラバーに穴が空いて、コンプレッサーが回りっぱなしになって壊れたのではないか。と入庫時に聞いた話。

仮にコンプレッサーが手に入っても、ダンパーと一体になっているラバーに穴が空いているのは修理不能。結局のところお手上げ状態。

幸いなのは金属バネを併用しているエアーサスペンションなので、これまで補助の役目だった金属バネを、
主バネに作り直す作戦にすればなんとかなりそうです。
バネ新規製作。
ダンパーも新規製作。

ただし車高を自動調整してくれるエアーサスペンションの働きがなくなるのは仕方ありません。

補助バネのレート測定と、元の正しい車高を出すためのストローク配分、ロアーアーム角、
バネ上荷重測定などを行い、主バネの諸元出し作業から始めます。

この年式のセンチュリーはフロントストラット、ロワーアームはアイアームでテンションロッドで前後力を止めるタイプ。

リヤは5リンクリジットアクスル、車軸式です。

乗り心地最優先の高級車なのにダブルウイッシュボンでもマルチリンクでもない車軸式・・・

車軸式は乗り心地に不利で接地性が悪くトラック御用達、とどの教科書にも書かれています。
つまり乗用車向けではない、昔からある足だと。

しかし横振れの発生が少なく、良路の快適性はダブルウイッシュボーンよりも、マルチリンクよりも優れているのですが、
そこを取り上げる人はあまりいないような気がします。
そんな記事も見かけません。

*実際高速走行時の横振れの少なさは秀逸です。

憶測でしかありませんが、このクルマの設計者は車軸式の本当の良さを理解してたのではないかと。

いや〜その時都合よくあった部品がこれだった、というオチがあったとしてもです。




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世界一快適なロードスター その4

2021-01-12 15:45:33 | ガレージレポート(オリジナルボックス)
正月休みを使ってNA8Cロードスターの幌交換しました。

25年の経年をスクリーンのヒビが物語っています。

暮れの掃除が終わってから取り外しにかかって⋯数時間では終わらず⋯
年が開けてから小物部品を追加注文したので、作業が全て終わったのは先週のこと。

足掛け2年と言えばいいのか⋯
動画サイトに幌交換は数時間で終わるとか言ってる人がいるけど⋯できない方に1000点かけます。

世界一快適なロードスターのサスペンションチューニングはこれまでハードトップ仕様でやってきたので、
これで幌仕様とオープン仕様の確認ができます。

幌つきで走らせた印象は、ブル感の頻度と、余韻の残り方が少し増えたくらいで、乗り心地の印象はあまり変わらず一安心。

それと、長らくハードトップ付きで走らせていたので、しばらくぶりに乗ると走行音の違いが気になりました。

ハードトップを装着すると車体の剛性感が高くなるのもそうですが、室内が静かになるんですね〜

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キャブレター

2021-01-02 13:59:09 | ガレージレポート(オリジナルボックス)
もう昔々の話ですが、自動車競技を始めた頃の改造車にはキャブレターがついていました。
時代が進んで、今やキャブレターは旧車ファンのもの。

動画を見ても、この道ウン十年の人が主役でキャブレターをいじっています。

A/Fセンサーなど無かった時代なので、エンジンが気持ちよく回っているかどうかを体で感じ、音で確かめます。

あのカムは5000回転から上が使えるとか「カムに乗る」と言った言葉もこの頃のものです。

空燃費を薄くしすぎるとエンジンが壊れる⋯⋯濃くすれば力が出て壊れにくい⋯⋯
そう言われると「濃い証」をよしとする傾向になります。

老婆心ながら、燃料が「濃すぎる」と未燃焼分のガソリンがシリンダーの壁を洗いながらオイルパンに降りて、
エンジンオイルを希釈、やがてエンジンが壊れます⋯⋯
24時間レースで途中リタイヤした話は知る人ぞ知る。(ターボエンジン車ですが本当です)

なので心当たりのある人はエンジンオイル交換は早めに。

高圧縮にしてチューニングしたので燃焼室の「熱量」が上がって
純正プラグのままでは電極が溶けるかもしれない⋯と心配して、
より熱価の高いレーシングプラグを選択する人もいます。

レーシングプラグを組み込むことでチューニングエンジンの「証」を得た気持ちになれるのかもしれません。

燃料が濃過ぎて時々失火するエンジンに、熱価の高いレーシングプラグを入れるとどうなるかと言えば、
冷えている時からの始動がうまくいきません。

始動時はさらに濃い混合比で吸わせるので、完全燃焼しにくく、くすぶってできたカーボンが絶縁体の碍子を覆います。
ところがレーシングプラグは冷え型なので温度が上がらず、カーボンを焼き飛ばすことができません。
するとカーボンが付着した碍子と中心電極が縁面でリークして空中放電(スパーク)にならず火がつかないのです。

くすぶったレーシングプラグを外し、純正プラグに入れ替えてエンジンを始動、
十分に暖まったら、新しいレーシングプラグに入れ替えて本番に向かいます。

もちろん純正プラグから始めればいいので、走り終えたら純正プラグに交換しておく人もいます。

ところが次にエンジンを始動した後、レーシングプラグに交換するのを忘れて全開走行。
走り終わったあとに気づくものの、プラグはなんともないし、やけにエンジンのレスポンスが良かったな〜・・・

と言うのが「フルチューンエンジン」の当たり前の姿だった⋯⋯りするのでしょうか。

しかしこのかかる手間をわずらわしいと思わず、愛おしいと思う人もいます。楽しそうにやっているところをみると。

関係あるかどうかわかりませんが、ボーリング屋さんの仕事でプラグ穴(ネジ穴)修理と言うのがあります。
プラグ穴のリペアーキットも売られていたりします???

・・・キャブレターにまつわる都市伝説⋯
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世界一快適なロードスター その3

2020-12-22 10:16:24 | ガレージレポート(オリジナルボックス)
めざせ世界一快適なロードスター

乗用車のバネレートと比べてNA8C(ロードスター)は、
2ランク程低いレートが純正採用されています。
(乗用車のバネレートはメーカーを問わず、かなり狭い範囲に集中しています)

スポーツカーなのにバネが柔らかい???世間の常識では???

その分なのかどうか、乗用車よりも高い減衰値が仕込まれています。

つまり低バネ/高減衰と表現される組み合わせです。

減衰値が高くバネが柔らかいとどんな印象なのかと言えば、
車体が沈み込むにしても伸び上がるにしても、
ダンパーによってサスペンションに強いブレーキがかかっているので、動きを感じ取りにくいと言えます。

自由振動を減衰させるとか、衝撃を吸収してくれるのがダンパーのイメージですが、
減衰値は時間あたりの「ストローク量」を制限する力、あるいは同じストロークをするのに
「かかる時間」をコントロールする力と考えることもできます。

なのでロードスターは常にダンパーの効きを「強めに」感じられる乗り心地とも言えます。

本来柔らかいバネは、大きくロールするものの大きな減衰を必要としません。

つまり低バネ/低減衰の組み合わせもありということです。

このことを踏まえて「乗り心地」にこだわる減衰力チューニングをしたらどうなるか。

乗り心地のための減衰値/ハンドリングと安定性のための減衰値。

このバランスをまず「乗り心地より」にチューニングして、その後に安定性とハンドリングに必要な減衰値を考える⋯


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エンジンマウント

2020-12-13 10:11:55 | ガレージレポート(オリジナルボックス)
NA8Cのエンジンマウントを交換しました。

シフト操作の後、クラッチを繋いでトラクションが出るまでの間合いがおかしいと思っていたら、片方のマウントにバックリ亀裂が入っていました。

新車登録されてから25年間、百数十キロエンジンミッションを支え続けてきた「ゴム」が痛んでいくのは仕方ありません。

賞味期限3年のエンジンマウント(以前乗っていたクルマ)に比べれば格段に長寿命の印象があるのですが、初期性能が保てているわけではないので交換は必須。

(同じ形状ではないので直接比較に無理があるかもしれませんが、エンジンマウントに変わりありません)

交換作業をしているとエンジンルームのあちこちのパーツも、物言わぬ傷み方をしているのが気になります。

触ると何かが起きそうだし、かといって触らないとどうなっているのか分からないし⋯

この後も手入れが続きます。
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