クルマのサスペンションと長いお付き合い

サスペンションの話、試乗記、旅の話、諸々・・・。

四輪の書 2018

2018-01-20 00:06:45 | NEWTON BRAKE
四輪の書は「クルマの取説」という話はこれまで何回か。

⋯⋯クルマを操る方法がよくわからなかったので緊張感が先行していた。

⋯⋯でも四輪の書を読んでから、周りが見えるようになってきたのと、長距離のドライブにも出かけられるようになって・・・来訪いただきました。

程度の差はあれ運転するのが嫌い、こういった人がいるとも聞きます。

クルマを走らせることでいっぱいいっぱいの人が、動く障害物の中を走らせようと思えばドキドキが止まらないはずです。

周りの動きに合わせようと思うと自分の運転ではなくなるし、自分のペースで走っていると周りとギクシャクする⋯

全ての不安が取り除けるとは言いませんが、正しいクルマの操り方を身に付けることができれば、緊張感の配分が変わってくるような気がします。

ブレーキをかけたけど間に合わなかった⋯⋯ぶつかった後にこんな発言する人が周りにいると思うと、どこまで気をつけたら良いのやらです。

道路を走れば厄介なことだらけですが、ドキドキの元を辿れば「道具を使いこなせていないから」も大きな要因かと。

四輪の書が運転技術にこだわっているのは、物理現象を理解し正しくクルマを動かすことで、
サーキットで速くではなく、安全に快適にクルマを操れるようになるためです。

遠くに出かけられるようになった⋯いい話です。



学生フォーミュラ フォーミュラSAE シャシー剛性 フレーム剛性 測定 2

2018-01-17 09:47:56 | イベントレポート
シャシー剛性の測定方法について

「ねじり剛性」のトライです。

まずは測定場所の準備をします。

①定盤を使って測定する方法と

②定盤を使わない測定方法があります

精度の高い数値が必要な場合(補強を一箇所加えた時の違いを見るとか)
大きな力をかけて測定したい時などにはしっかりと固定したいので定盤が必要になるのですが、
工夫次第で定盤がなくともそれなりの数値を出すことができます。

次はサスペンションが付いた状態の測り方なのか、シャシー単体なのかを選択します。

③シャシー単体の場合は力を加えるポイント(サスペンションの取り付けブラケットなど)があると作業しやすい。

④装着タイヤ、装着スプリング&ダンパーのままで測定する方法と

⑤ナックル、ハブベアリング、ブラケットの取り付け剛性なども含めた剛性を知りたい時に、
ダミーダンパー、ダミーホイールを用いて測定する方法などがあります。
(タイヤ接地点から入力した時の剛性を見たい時の方法です)

まず、定盤が有るのか無いか、この機会に定盤を揃えたいということであればぜひとも⋯
無くとも平らでしっかりとした床さえあれば問題なくできます。

次に③④⑤の中からどれか一つ選んで測定していきます、一度数値を出すところまでできれば、あとの応用はさほど難しくありません。

③の数値を押さえておいて⑤の測定を行えばハブナックル、ブラケットの影響などが見えてきます。

準備するものは

ダイヤルゲージorハイトゲージ
巻尺(コンベックス)
ウエイト(おもり)
ヘルスメーターorコーナーウエイトゲージorロードセル
シャシースタンド(シャシー馬)
パンタジャッキ
ダミーダンパー⋯⋯⋯製作
ダミーホイール⋯⋯⋯製作
定盤
*ダミーフレーム(ラダーフレーム)⋯⋯⋯製作
チェーン⋯⋯⋯(鎖、日曜大工センター)
鋼材(角パイプ)
一般整備用工具

*ダミーフレームが準備できれば定盤の有る無しに関わらずシャシー剛性の測定ができます。
*ダミーフレームの使い方を理解すれば剛性測定の勘所が分かります。

*ダミーフレームか定盤、のどちらかが必要です。



学生フォーミュラ フォーミュラSAE シャシー剛性 フレーム剛性 測定 1

2018-01-11 10:39:49 | イベントレポート
少し前に、都内で開かれた学生フォーミュラの技術交流会に顔を出してきました。

会は朝からスタートして丸々一日のスケジュール、私が会場に入ったのは夕方近く。

あらかじめ各大学から質問が出されていて、それに他の大学から回答する、あるいはアドバイザーからの意見などで会が進みます。

例えば・・・最近大きなスポイラー&ウイングをつけたクルマを見かけます、どれくらいの効果があるのか具体的なデータが知りたい⋯⋯

するとどこかの大学の代表が、60km/hでダウンフォース60kgfの計算値があります。
タイムへの寄与はコンマ8秒ほど⋯⋯ではないかと。

さらに・・・シャシー剛性の測定方法と、どれくらいの剛性があればいいのか具体的な数値が知りたい⋯⋯

この質問の答えは会場から出ませんでした。

おそらくですが、今回の交流会に参加していた大学はボディー剛性の測定をやっていないか、やったことはあるが自信が無い、そんな雰囲気を感じました。

ここでアドバイザーの方がマイクを取り、放った言葉が「自分たちで考えなさい」「ここで説明してしまうとあなたたちのためになりません」⋯⋯。

アドバイザーの立ち位置を考えると正しい回答かもと一瞬思ったのですが、質問した学生だってなにも調べないできたとは思えません⋯⋯パソコンのキーを数回叩くことぐらいやったでしょう。

どの大学からも回答が出なかったということは、シャシー剛性を扱う技術が備わったいないことになり、国内学生フォーミュラの技術レベルがそこまでであるとも言えます。

多くの大学が一堂に会して技術交流会を開く理由は、全体の技術レベル向上を目指してのこと。

迷っているのだから、その入り口に立てるくらいまでは教授しても良いのでは⋯⋯大人なんだから。

実際問題、測定方法を口頭で説明したとしても、やったことのない人が理解するのは難しいはずです。

さらに数値となるとその考え方も含めて厄介。

それは、シャシー剛性を「走りの性能」とどう結びつければいいのか、何をもって判断するかといったことです。

一つの目安になることは確かですが、数値だけが一人歩きして肝心なことを見逃すことも考えられます。

確かな数値の扱い方としては、昨年度のマシンと今年のマシンの横比較があります。

同じ計測方法で出した数値なら問題なく使えます。

続く⋯⋯



津軽三味線の旅

2018-01-04 18:56:50 | ドライブレポート
暮れからお正月にかけて、爆弾低気圧で「雪があるはず」の東北に行ってきました。

一番の目的は「三味線の生演奏を聴きに行く」です。

思いつきではなく、前から行きたいと考えてはいたものの青森に出かけるには最短で一泊2日が必要。

電車もいいけど、やっぱりクルマで行きたいよなとか考えているうちに、目的のお店が昨年閉店!

やっと行けることになったのに〜

ということで慌てて生演奏が聴けるところを探しました。

一番前の席で聴くことができ、しかも奏者は三味線世界大会3連覇の方。

津軽三味線のいわれ、奏法などの語りも入った濃い時間をいただきました。

あとは温泉地巡りと初詣。



ざっくり2000kmの旅

サクシードにフロント車高を変える(15mmアップ)スプリングが入っていたおかげで、雪道でクルマのお腹をこすることもなくスイスイ、いいテストができました。