クルマのサスペンションと長いお付き合い

サスペンションの話、試乗記、旅の話、諸々・・・。

東大プロジェクト ラリーモンテカルロ ヒストリック

2011-08-27 18:47:00 | なんでもレポート

今年ヒストリックモンテにTE27で参加、この話は来年につながった。

今年完走したTE27ともう一台、新たにTA22セリカ(通称ダルマセリカ)をラリーカーに仕立て何と2台体制で臨む。

参加メンバーである学生も一気に増えて、20数名の大所帯になった。

私の役目はと言えば、ラリーカーはドライブせず、チームの裏方で色々と手伝うことになった。

手始めはドライバーズトレーニング、ラリードライブではなくもちろん学生達のそれだ。

左ハンドル、右側通行のヨーロッパの道を自分達で移動しなければいけないのだから訓練は必須、事故は心配だがいかに安全に運行するかを学べば、あとは本人しだい、といったことで9月に入ったら夏合宿を3日間程行なうことになっている。

現地では一部に雪道があったりするから、サービス隊のドライバーも相応の技術が要る。

さて集中講義でどこまで伝えられるか・・・これはケッコウ責任が重いぞ~

そう言えば、合宿の間、料理教室をやるはなしもしなくては、これは現地での生活費を少しでも安く工夫する為で、大切なことだ。

無論料理は私の担当じゃありませんから、誰かにお願いしなくては。

それとも今年集まった学生の中に、「まかせて下さい料理なら」と手を上げるやついないかなー いないだろうな~。


ぬり絵 補足

2011-08-21 13:37:41 | バランススロットル


答えを見て、ハハァ~ンそうか・・・と。
大体わかっていたけど、実際に描いてはみなかった、と。
いざ描いてみようかと思うと、アレッ?ちょっと繋がりが悪いぞっ!?と。
頭の中にイメージがあっても、なかなか難しいものです。
ラリードライバーの走りなら、目の肥えたラリーファンの方が詳しいかもしれない。
そうそう、コマ送りするとこうなる、知ってるよ~と声が聞こえてきそうだ。
まあ、知っているからと言ってそのままの走りが出来るかは別の話だから
よくわからない人も、焦ることはない。

さて、“解説”の追加を少しだけ・・・。
“ヨーコントロール” これは車両姿勢のコントロールのこと。
ロールも車両姿勢ですが、この場合は“車両の向き”です。
車の天上からブスッっと串刺しにしたZ軸回りの動きのこと、ウンヌンと説明されることがありますが
Z軸がときに車両の外にある場合などあって、話が長くなるので
上から見たときの車両姿勢で話を進めましょう。
コーナー前半部分が進入と減速エリアと考えて、この区間内で立ち上がりに有利な
車両姿勢にするヨーコントロールは、かなり意識して運転を組み立てる必要があり、
突っ込み形のドライバー、気合だ根性だの勢い走りでは実現しない。
素人と玄人の違いを見分ける一つの方法が、ヨーコントロールとも言えます。
と言っても、センスのある素人は日常で出来てしまっている時もあるし、
“オレはプロ”が、出来ていないのを見ることもあります。

見るにしても、走らせるにしても“ヨーコントロール”を意識してみましょう。


G-BOWLミーティングのお知らせ

2011-08-20 15:37:36 | G-BOWL

2009年8月にG-BOWLの販売をスタートし、ちょうど2年が経ちました。

たくさんの方に購入していただき、おおいに楽しんでいただいているものと思っています。

お買い上げ本当にありがとうございました。

そしてこれまでに多くのメッセージ(声)をいただいています、G-BOWLを手にしてからの出来事がたくさんあろうかと思います。

そこでG-BOWLユーザーの交流会を企画しました。

開催要領は下記の通りです、いっちょ行ってみるかの方お集まり下さい。

主題:G-BOWLハードユーザー、かくれユーザー、こんなハズじゃなかったユーザー
    運転についてあらためて考えてみましたユーザーの集い

日時:2011年9月4日(日) AM11:00~PM14:00位
    特に受付などはありませんが国政にお声掛け下さい。

集合地:神奈川県の近く、ドライブがてら立ち寄れる場所を予定(探して)しています。

内容:基本おしゃべりの会です、家族、友人、個人、仲間、気楽にお集まり下さい。
    (自由解散、テキトー集合です)

※参加してみようかなーと思われる方、メール info@originalbox.co.jp にてお問い合わせ下さい、集合地の案内を決定しだいご連絡いたします(電話、FAXでもOKです)。
尚、お問い合わせ時にはお名前を明記ください。



アナログ化

2011-08-20 10:51:08 | セッティングレポート(SUSPENSIONDRIVE)

コーナリングしている時の、リヤのグリップ感がつかみづらい。

グリップしているのはわかるけど、何か起きそうな気配があって安心できないような、よくわからないところが気になる。

それと乗り心地で、目地の通過などで、やや大げさに入力を感じるのがなんとかならないか?といった相談を受けた。

一緒に試乗させてもらうと、確かに妙な動きで何かといわれても表現しづらいが、ドッシリとした落ち着きが無いように感じた。

乗り心地の面は、まあこんなものと思えば思えなくもないが、オーナーは私ではない。

一般走行メインで、たまにサーキットに行くかもしれない、でも別にタイムアタックする訳じゃないので・・・・・とおよその目標は理解できた。

「足を変えても良いことばかりじゃないですよ、まずタイヤをかえてみたらどうですか?」などと、遠回しに「ヤメタ方がいいですよ、純正が一番ですよ」とかなり消極発言をしていたのだが、なぜか「調査してみましょう」まで話が進んだ。

ダンパーを外して、どんな仕様なのかのチェック、同時にサスペンションの全体の特徴もチェック、すると、ダンパーはセミアクティブ、スタビライザーもセミアクティブ(多分)・・・どおりであの動きと、この動き、急速に理解が進んだ。

そして打合せを進めながら、アナログ計画を実行するところまで話が進み、少し前に納車となった。

ロール感も出て車両の動きのわかり易さ、取り回し感も格段に向上した、心配していた乗り心地も不快な上下動からは脱したようだ。

当初のもっとも不安に感じていた旋回中のリヤのグリップのわかり易さ(安心感に直結)も出て、走らせている実感が得られるようになってきた。

何よりオーナーの笑顔と、「この先又10年乗れる」の言葉が、今回のチューニングの結果。

やっぱりサスペンションはアナログに限る!!のかもしれない。


ぬり絵 回答

2011-08-17 13:46:12 | バランススロットル

ぬり絵の回答です、参考程度に考えて下さい。

・赤線部分は減速区間。

 ライン取りは、速度が下がるにつれてRが小さくなっていく減速円。

 同時に車両姿勢を大きく変化させるヨーコントロールエリア。

 P5とP6の間まで、車両の向きが深く変わり続ける。

・青線部分は加速区間。

 ライン取りは、速度が上がるにつれRが大きくなっていく加速円。

 車両姿勢のコントロールは、P6から先は平行移動に近く、P7で収束させる。

・解説

“速度の管理”と“ライン取りの管理”それともう一つ“車両姿勢の管理”の3つを同時進行で行なっているところに超絶のテクニックがあります。

車両の向きを変えて大げさに見える運転も、タイヤを有効に使う事、P7のクリップポイントを通る、P6からの加速円を描く為の、進入と姿勢作りなど、車両運動理論からも理にかなった走りです。

ダート路からサーキット路になれば路面ミューが高くなり、高いコーナリングフォースが少ないスリップアングル(タイヤと路面の正対角)で得られ、車両姿勢の変化もそれにつれて少なくて済みます。

そこでサーキットでは“クリップ走行”のイメージで捉えられているのですが、タイヤを働かせることについてはダートもホソウも何ら変わらず、違ってくるのは車両姿勢に現れる、タイヤのスリップアングルということです。

サーキット走行でも、一般走行でも、ダート走行でも、減速円、加速円の考え方は同じで、滑らかに走らせる事、タイヤを有効に使う事など運転の基本は一つです。

現役のF1ドライバーであるキミライコネンが走らせている・・・ことに大して意味はありません・・・・。

 

 

 


夏休みの宿題 ぬり絵

2011-08-11 11:32:38 | バランススロットル

ひまつぶしにおつきあい下さい。

WRCのTV中継のワンシーン。

車両はシトロエンのWRカー。

路面はドライダート、ヘリによる空撮、画面右手から進入してきて、コーナー前半部分の減速ゾーンできれいに車両の向きを変えて立ち上がり姿勢を作り、#1のラインを描いて左手に抜けていく。

Drは“キミライコネン”

ライン取り、車両姿勢のコントロール、加速円の描き方など、各要素が非常にわかり易く正に“絵に描いたような”実車を見せてくれます。

自動車の走らせ方の基本はいくつもある訳ではなく、減速と加速のバランスと車両姿勢のコントロールこれをコーナーの中でどのように振り分けられるかである、これらは物理現象を基にして組み立てられ、ドライバーは正確な再現を狙う。

あとは、コースとマシンの要素を取り入れて、組み立てを微妙に変形させていくだけのこと、そのもっとも原点と言える走らせ方の絵を完成させましょう。

コマ送りできるように、車両姿勢に注意して間を埋めてみましょう、そして前輪(又は車両の中心)の軌跡を入れて下さい。

 

尚、回答図ご希望の方はオリジナルボックスのメールに(info@originalbox.co.jp)ご連絡いただければ、メールに添付してお送りします。


ダートラ参戦 3

2011-08-09 15:53:20 | イベントレポート

ダートラに参戦したが、GDBインプレッサのタイムが今一つ伸びない。
ドライビングの事はさておいてだが、クラストップと4秒差と言うのは解せない。
4WD車でタイムが出ないとなると、充分にトラクションが出ていないのはないか?
と言う事で、先週情報集めを行なった。
録ってきたロガーデーターも検証した。
予想通り、低速コーナーからの脱出が甘い。
ということで、センターデフを中心に、前後LSDのO/Hを行うことにした。
新車投入以来チェックしてないところもあり、疑わしいところの総点検だ。

話し変わって、色々調べを進めて行った中で、前々から気になっているのが
前後トルク配分というやつだ。
今回のGDBは、Fr41% Rr59%。
不均等トルク配分の車両はこれまでにもあったし、特にめずらしくも無いが
GDBの重量配分はといえば、Fr61% Rr39%だ。
後に59%のトルクを掛けたらFr車のようになって、トラクション抜けが起きやすいから
充分な駆動力が得られるとはいえない。
この場面でトラクション抜けを減らすには、センターデフの拘束力を高めていけば良いが、
そうすると操縦性に食い込んでくる。

なぜ、軸重に合わせてトルク配分しないのだろうか?
仮にFr60% Rr40%のトルク配分ならば、直結4WDと同等のトラクションが
得られるハズだ。 ハンドリングNGの直結4WDに対して、センターデフを持てば
ハンドリングはOK,更にはセンターデフの拘束力も最小限でよい事になるから
操縦性には食い込んでこない。
いやいや、FFベースの4WD車で前輪に多くトルクを与えたら、アンダーステアが出て
まともに走れないって!と、お考えなら、フロントに100%トルクが与えられている
FF車は、真っ直ぐ行ったら帰ってこれないっ!?
更にはリヤ100%のFR車はアンダーステアーが出ない!?
大切なのは、タイヤと路面の関係で得られる摩擦を、駆動力に置き換えるには
どう配分するか。
どなたか、60:40のセンターデフ作りませんか?

*そういえばWRCを撤退した某社の車両が、前輪直結駆動。
 後輪はV/Cを介して駆動、センターデフ無しと言うのがあった。
 少し考え方が近いかも・・・。


スリーワイド

2011-08-04 15:25:37 | なんでもレポート

「スリーワイド、フォーワイドで最終コーナーに差し掛かりました!」と、
アナウンサーが叫ぶのは、アメリカのストックカーレース中継のフレーズ。
オーバルトラックレースでは、横並びに3台4台の並走は常。
ところが先日、日本の2車線高速でスリーワイドを目にした。
高速道路を移動中、“この先合流車線があります”と、ナビゲーションのアナウンスが聞こえ
合流してくる白い車が見えたので、私は追い越し車線に移動。
1台前の乗用車は、走行車線をレーンキープ、追い越し車線にもノロッとした乗用車がいて
タイミング的に横移動が出来ない状態。
そして合流してきた車が、走行車線の車とガチンコのタイミング。
スリーワイドになったまま、合流車線の終わるところまで進み、
いよいよ一番左の車が、減速なり加速なりするのかと思ってみていたら
そのまま3車ゆずらず!
合流しようとしてきた車は合流できず、路肩走行!
後ろから見ていて、思わず声が出た。
しばらく進んで、さすがに路肩走行の車がスピードをゆるめて、走行車線に無事移動!
両者(車)の息が合って見合ってしまったような形だが、意地の張り合いだったかもしれないし
単に体が固まって、何も出来なかったのか定かではないが、運転技能として
何か大きく欠落しているように見える。
ホント、この国のドライバーは、事故を探し歩いているようなドライビングをしている様に見える時がある。
あの時、合流してくる車が本線の車とのタイミングをズラすべくアクセルを抜くか、踏むか、
少し手前で動作すれば、ほんの1~2秒でシーンが変わり、整然とした流れで合流できたのに
見ているこっちが凍りつくような危なさだった。


一方通行で信号も交差点も無い高速道路で事故が起きることが私は未だに理解できないで
いるのだが、今回その一端を見たような気がする。
周りにコワ~イドライバーがたくさんいるという事だ。

気をつけよう。


ダートラ参戦-2

2011-08-03 13:27:16 | イベントレポート

新潟県に大雨洪水警報が出されている最中、すぐとなりの県の野沢で開催されたダートラに行ってきた。

一日くもり空で、心地良い風があり、夏の一日にしては絶好のダートラ日和。

路面も一部ウエットが残るものの、良く整備されていて文句なしだったが、私の成績はクラス7位、Wエントリーの相方にも負けた。

更には同じクラスの中でトップとのタイム差が、100秒弱のゴールタイムで約4秒ある。

あれこれ言い訳を差し引いてもこのタイム差は埋まらない、さて、だ、このタイム差はどこからくるのか?

この遅さの理由を確かめにいったのだから、色々と検証していかなくてはいけない。

実のところ、このタイムをつめていく工夫が面白い。

結局のところこれが楽しくて長くダートラをやってきた気がする、おそらく他のエントラントドライバーも速く走る工夫の部分に、何かを見つける楽しさを知っているに違いない。

細かいジャリが敷きつめられている今回のコースは、表面が動く路面とも言える。

路面のミューは決して高くはないが、重いグリップなので、常に押す走らせ方をしないと、重さに負けて失速する。

1本目は、ウエットタイヤを選択し、ドリフトアングルを大きく取り、コーナリングスピード優先で全コーナーを走らせた。

スタート直後の直線を除いて、直進状態に戻るのはほんの一瞬で、常に横滑り状態だ。

低ミュー路を走らせる時の、4輪に常にスリップアングルを持たせる走らせ方の代表例と言える。

2本目もウエットタイヤのまま、今度はしっかりとブレーキを使って、ボトムスピードの管理をしながら加速円を取り入れたコーナリングラインを描くよう走らせた。

想定のドリフトアングルで走らせようとした時の、そのコントロール性は?

そして加速円を取り入れた時のトラクションは?

4WDで問われるところの、コントロール性とトラクションを確かめたかったのだ。

で何がわかったか?コントロール性はまずまずだから、トラクションが不足しているのでは?と疑っているのだが、その対策はこれから考えなくてはいけない。

これで一歩前進!!

*訂正します、写真はB級グルメで有名な「津山ホルモンうどん」です!!