クルマのサスペンションと長いお付き合い

サスペンションの話、試乗記、旅の話、諸々・・・。

NA8C ロードスター用ドア内張をデザインしてもらいました

2023-06-30 10:03:34 | ガレージレポート(オリジナルボックス)
ドア内張をデザイン

湿気で弱っていたドア内張のボードは、年月とともにドアから浮き上がって何とかしたい状態。

中古で出回っている純正品を探しても同じような年月を経ているので痛み方はそれなり。

テキトーな材料をカットして穴あけして⋯この方法なら綺麗に穴あけ加工されたボードが売られているので、
これにビニールレザーを貼れば修復完了。

なんですが。

FRP工房にお願いしていた試作品ができ上がってきました。



黒い方がFRP試作品一号、素の状態。

左側が内装用の赤い布を貼り付けて仕上げたもの。

内張を外した時に見えるドアの凹みを生かしたデザインをお願いしました。

室内空間が広がって見える視覚効果もあります。

平面剛性アップも。

それと端っこを切りっぱなしにするのではなく、
前後と下側をドアに抱きつくように回り込ませたので格段に剛性アップ。



カパッとドアに被せるイメージです。

取り付け前と後の写真。





FRPなので湿気の心配不要。



ブレーキのかけ始めがガツンとならない

2023-06-15 09:58:22 | NEWTON BRAKE
*写真1 NAロードスターの左ドア内張が、湿気でグズグズ。


NDロードスター用にワンオフしたゼロタッチバネと、
同じくワンオフのビルシュタインキットの相談に見えたお客さんが、

バネレートを上げると乗り心地が良くないのでは?⋯と
心配している様子。

一つには中古で手に入れたNDロードスターには買った時から車高調キットが組み込まれていて、
低速走行時の印象がよくない。

ここであれこれ説明するよりもと思って、この日整備に来ていたランサーのダートラ車(ナンバー付き)
を借りて同乗走行することにしました。

未舗装のダートコースを全開で駆け抜ける筋肉質のサスペンションは、乗用車然としたそれとは違います。

スポーツサスペンションは硬いはずだ⋯の思い込みを持って体感するには派手な外装も含めてうってつけです。

いつもののワインディングをドライブ。

・硬さの角がない、快適です。

おそらく初体験のスポーツサスペンションの乗り心地をこんな言葉で表現していました。

・それと⋯

・アクセルを離してからブレーキペダルに足を乗せ替えるのが素早いのにアクセルを離した時のショックがない、
 ブレーキのかけ始めがガツンとならない。

乗り心地のことより運転操作のほうが気になったようです。

・何かコツがあるんですか⋯

本屋さんで、営業バンが高速道路をぶ⋯を見つけたことがきっかけで来社。

Newton brake method本も読んでいます。

まっすぐにクルマが好きな20代。


*写真2 左ドアの方が痛みが激しく波打っています。


ホンダS800

2023-06-06 09:55:53 | イベントレポート
ホンダS800を修復してナンバーを取得。そしてクラッシックラリーに出る。

その活動報告会にお邪魔してきました。

ことの始まりは一本の電話から。

プロジェクト担当の先生から学生の話を聞いてやってください⋯

でサスペンション担当の彼らがやってきました。

リヤショックアブソーバーが錆びて使い物にならないので修復の方法を教えて欲しい。

聞けば予算ゼロ。

さらにショックアブソーバーについての知識もほぼ?

しかも完成期限が迫っているので、早急に現物を作り上げて実走行できるようになるまでの手順を、
彼らが描ける内容でという条件が付きます。

少々手荒な!?・・・ひとまずこんな方法で⋯を伝えました。

その後は学園に戻った彼らの努力です。

報告会の学生たちの声が自信に満ちていたのと、一年間プロジェクトを共にした先生方からも
とにかく楽しませてもらった、そして学生たちに向かって感謝の言葉をかけられていたのが印象的でした。

その会場には今年度のプロジェクトメンバーもいて、これから始まる一年間の試練を知ってか知らずか静かに聞く姿がありました。

先輩たちの発する熱量に比べ、火がついていない後輩たちはまだ冷ややかなまま⋯