クルマのサスペンションと長いお付き合い

サスペンションの話、試乗記、旅の話、諸々・・・。

S2000-3

2010-08-26 17:12:13 | なんでもレポート
RevSpeed10月号に、本庄サーキットを使って行ったS2000のセッティングの2回目の記事が掲載されています。
レポーターをやってもらった斉藤さとし氏のコメントも手短に出ています。
サーキットの現場では暑い中、意図的にパワーオーバーにしたり、アンダーステアーで走らせたり・・・・と周回ごとに走りを変えて、まじめに限界挙動を試していました。
試乗前に今回の企画、ゆっくりスピンするS2000(雑誌の見出しと違っていますが)の話をしたところ、特に初期型のS2000はリヤの動きがナーバスで扱いがむつかしかった。
途中マイナーチェンジされて、リヤの動きがいくらかおだやかになったような気がする、そうはいってもS2000はリヤ挙動がつかみづらい・・・と話していた、そして今までに改造S2000にたくさん乗る機会があった・・・とも。

で今回の車のインプレッションのあとの会話
私:初期型のS2000はリヤの動きがウンヌン言っていたけど今日の車は?
S:ウ~ン、
  と、私の問いに答えるよりも楽しく走れた事の興奮さめやらず。
  一呼吸入れたあと
S:走らせている間、そんな事すっかり忘れていた!!
  切込みの舵も最後まで効くし、リヤの流れも流そうと思えば流れるしコントロールしようと思えば流さない
  でもいられる、車が勝手にどうにかなるような動きが出ないので不安がない。
  色々と走りを変えてみたけどどこまでもついてくる。
  S2000てこうなるんだ~。
  今まで乗ったどのS2000とも違う動きだ・・・とも。

無論オーナー氏も当日試乗し、納得の様子。
S2000のサスペンションチューニングの企画は一応終ったので、次はG-BOWLを使っての企画でも考えてみよう。
誰かドライバーをこちらから指名してG-BOWLで腕試しをしたりしてみたいな~(意地悪く)、Gが目で見えるしBOWLから飛び出すから、一目瞭然にGコントロールのウマイ、ジョウズがワカル!

G-BOWL 30

2010-08-24 21:43:19 | G-BOWL
書き込みありがとうございました。
書き込みの内容に“そうだそうだ”と、うなずかれた方も多いかと思います・・・が、
確かに運転について書かれた教科書を読むと、本当にコレでいいの?と思えるものも
一部にはあります。しかし、古い本が全てダメな訳ではありません。
また、読者に読み取る力を求めるものもあります。
先回、ブレーキとハンドルの組み合わせ操作の話しをしたのは、“一緒にやってはいけない”
という、根拠、場面、条件といったものが説明されないまま、言葉が独り歩きをしていて
多くの人が実行していることに疑問を持っているからです。
また、テクニック本の中には、説明が足りずにDrの経験談がテクニックのように
書かれているものもあり、間違いではないものの理解するのが難しいといった事が
よくあります。そこで古くから伝えられているレーシングテクニックとしての
基本的走らせ方を参考までにおさらいしてみましょう。


①スローコーナーはブレーキを残したままターンインする。
 (ヨーコントロールにウエイトを置く)

②ミドルコーナーはハードブレーキは直線で終わらせトレールブレーキでターンインする。
 (ヨーコントロールのウエイトは小さい)

③ハイスピードコーナーは直線でブレーキを終わらせて、ブレーキによる前荷重を
 残さないようターンインする。
 旋回姿勢に移ると同時に軽くアクセルオンし、前後輪の荷重バランスをコントロールする。
 アクセルを開けながらコーナーを立ち上がる。(ヨーコントロールを最小とする)


これがずーと以前(昔)から説明されている話です。
これを車両運動の中のヨーコントロール、タイヤグリップと荷重の関係など
当てはめてみると、全て理にかなった走らせ方、考え方になっています。
つまり、この話は今も昔も関係なく不偏ということです。
周辺のタイヤ、ブレーキ、サスペンション、エンジンなど少しずつ進化している事もあって
ドライビングも変化しているように思われるかもしれませんが、基本は何も変っていません。
①~③の話を断片的に誰かが深い意味も分からず、テクニックとして話したのか、
妙な言い伝えになったのかも知れません。
そこで、正しいテクニックを身につける(理解しながら)のに、“Gコントロール”を
中心に車を走らせていけば、車が教えてくれる、という訳です。
そうしていく内に、レーシングテクニックの書かれた本の内容の“理解力”も
向上していく(かも知れません)。
・・・というのも、別な楽しみです。


トヨタプリウス用(W-30) スポーツダンパーKIT

2010-08-21 16:22:56 | セッティングレポート(SUSPENSIONDRIVE)
新製品のお知らせです。
トヨタプリウス(W-30)用のスポーツダンパーKITを仕立てて販売することになりました。
プリウスのオーナーが、おそらくサーキットには乗り入れないだろうという予測が、
プリウス用のスポーツダンパーKITを作るキッカケです。
スポーツダンパーと言えばサーキット走行を含む、又はサーキット走行のイメージを持たれてしまいますが
やはりサーキット寄りにウエイトを置くと、日常生活では乗り心地などの確保が純正と同じとは
いかなくなります。
そこで、サーキット走行を対象外という風に除外してしまえば、乗り心地の良い且つハンドリングに優れた
ダンパーKITに焦点が合わせ易くなります。
サーキットで発生する高Gに合わせるのではなく、日常生活のGとの中間辺りのGを想定した、
バネレート選び、車高決めなどがポイントと言う事です。
乗り心地確保のためのストロークをたっぷりと持っているので、それなりにロールもするが
コントロール性(操作性)にウエイトを置き、フラットライドな乗り心地になる様チューニングした。
減衰力特性は純正のハイカットタイプに対し、高バネレートに合わせてリニアタイプを選んだ。
高速道で移動し、見知らぬインターを降り、初めて訪れる地に足を踏み入れて、
流れに乗ってワインディング路をテンポ良く走りぬけ、目的地に到着する。
「ドライバー」は走りを、「同乗者」は快適を味わえて(無論ドライバーの運転技術も必要です)
“旅”を楽しめるような足を目指しました。
サスペンションの内容としては、純正スプリングに対して、少しだけレートアップ。
車高も雰囲気作り程度にローダウン(約15~20㎜)。
BILSTEIN製BSS-KIT(車高調整式)をベースに、suspensiondriveオリジナル仕様としました。
題して“ロングツーリングバージョン”。
大人の走りをアシストする、欧州タイプのソフトな印象のサスペンションKITです。

G-BOWL 29

2010-08-21 15:42:48 | G-BOWL
ハードブレーキをかけている時(ブレーキ動作をしている最中)に、ハンドルを切る事をためらう人が多い。
ためらうと言うよりもハンドル操作のスタートが切れない、と言った表現の方が良いかもしれない。
ひょっとしてだが、
“コーナーに入る前の直線の内に減速動作は終らせる”
“ハンドルはそれから切る”
“二つの動作を一緒にやってはいけない”
と、教習所で教えられた事をそのまま実行しているようにも見える。
ブレーキングとハンドル操作の連係がうまくいかないと、どんな事が起きるかといえば、
減速し切れていないのにハンドルを切ることになったり、ブレーキを掛けているので、なかなかハンドルを
切り出せなくて、遅れてハンドル操作をスタートさせるといった事だ。
減速で発生するGと、ハンドルで発生する横Gが、独立して立ち上がり、途中でつながらないから
同乗者は、前に横に揺さぶられ、実に不快な乗り心地を味あわされる。
ポンピングブレーキと、ハンドルを小刻みに切ったり戻したりするソーイングと呼ばれるハンドル操作を
組み合わせたようなものだ。・・・と言ったことが、ブレーキ操作とハンドル操作のつながりという観点から
考えてみる事ができる。
ブレーキング中にハンドル操作を加えても何も起きません。
減速をしながら進路が変わるだけです。
また、旋回中にブレーキングしてもこれも何も起きません。
減速しながら旋回します。
サーキット走行で言えば、横Gが残っているのにブレーキを掛けて減速する又は、
奥でRが小さく回り込んでいるコーナーは、減速を続けながら更に舵を切り込んでいく。
そういったシーンを思い浮かべればイメージしやすいかと思います。
Gを連続させる運転を覚えるには、頭を軟らかく、体も柔らかく、とにかく試してみようの柔軟性が
必要です。コリ固まった肩の力を抜いてやってみましょう。

G-BOWL 28

2010-08-17 19:04:29 | G-BOWL
G-BOWL 27の返事

皆さん、書き込みありがとうございます。
G-BOWLとのお付き合いご苦労様です。
G-BOWL仲間からの報告を一つ・・・。
ピンポン球にサラダ油を、体積の10分の1程度入れ、セロテープで穴をふさぐ。
これで、ダンピングの効いた転がりになるそうです。
ピンポン球独特の神経質な転がりの余韻が減れば、ドキドキも半減するかと思います。
ぜひ試して下さい。
それと“球回し”のコツを少し説明しましょう。
何といってもスムースに球回しを成功させる為には、ブレーキ・ハンドル・アクセルの
“連係”が必要です。
積極的にGを発生させる事と、タイミングを逃がさないこと。この二つです。
練習方法は、ブレーキングをしたままハンドルを切って、自分のタイミングでボールを落とす。
次に加減しながらハンドル操作をして、目標Gでボールを止めてみる。
横Gが出せたらブレーキをソッと離す。
(横Gが立ち上がり切るまで、ブレーキ踏力を変えないのがコツ)
次に横GMAXから加速に移るときの練習は、横GMAXの時にアクセルを強めに開けて、
ボールを落としてみる。次にアクセルを加減して、駆動が軽く掛かっているけれど
ボールが飛び出さない“アクセル開度”を見つける。
コレが見つかれば、後はカンタン。
コーナリング後半の加速円のラインに乗って、アクセルをていねいに且つ、積極的に
開けていれば、ピンポン球が6時方向に回ってくるハズです。
アクセル開度優先で加速すれば、ハンドルの戻しはラインに合わせて、少し遅れ気味に
操作するイメージになります。
こういった練習をやっていけば「いつ何をやってはいけないか」と、
「いつ何をしなければいけないか」が少しずつ見えてくると思います。
G-BOWLを使っての練習方法、気のついた事・・・
等々、あれやこれやお聞かせください。
G-BOWL仲間がすでに○○○人います。

*ピンポン球に針で穴を開け、ドライヤーで暖める。
 次にサラダ油に穴を下向きにして浸せば、冷えて吸い込まれる・・・
 を繰り返し、適量入れる。
 下端から6~7㎜高さが目安。
 表面をきれいに脱脂して、セロテープを貼る・・・でき上がり。

S2000-2  G-BOWL-27

2010-08-10 13:13:35 | G-BOWL
月曜日にREVSPEEDの取材で、埼玉県の本庄サーキットに出かけた。
S2000のサスペンションセッティングの第二回目で、最終セッティングはこうなりましたの確認と、
どういった経緯でそれを決めたのか、アライメントの数値、ダンパーデータ、スプリングデータ諸々、
詳しく紹介されるハズだ。
今回、私は運転せず、S2000のオーナー氏とレポーターの斉藤さとし氏に走りをお願いした。
ゆっくりスピンするS2000をテーマにチューニングしたのだが、ほぼ狙い通りに
走行中スピンは無かったし、ドライバーコメントでも、「そんな心配は無い」との事。
かといって、アンダーステアー一辺倒ではなく、舵は最後まで効き、フロントミッドシップの
S2000本来のバランスの良さを堪能できる・・・。
REVSPEED 今月末に発売。

で、話し変わってサーキットのパドックで立ち話をしているうちに、G-BOWLの話になった。
「あれ面白そうだから、何か企画を考えたいですねえ~。」と編集氏。
・・・ええ、よろしくお願いします。いつでも協力します。・・・
と、ここまではいつもの会話。
で、私。
「あれ、実は簡単(単純)そうに見えて、なかなかむつかしいんですよ。」
一番目は、技術的な問題。(つまり運転技術)
二番目は、例えばサーキットで車を走らせているドライバーから見ると、
G-BOWLとサーキットドライブがどう結びつくのかが理解できない(してもらえない)。
また、一般的なドライバーからすると、G-BOWLの何たるかが解らない(運転とどう繋がるかが)。
つまり、G-BOWLを手にするまでの距離感がある、と言う話をした。
ある程度の強引さが必要なのかも知れないが、自分の運転を知り、正しい運転技術の取得が
できるツールだと、確信している。
まあ、先は長い。
でも、買ってくれた皆さん・・・ガンバッテますかぁ~。
その内、G-BOWLジムカーナでも開催しようかな~。
そうすれば、運転技術100%の競技になるし・・・。
と、サーキットを後にしながら考えた。

48年振りの電話

2010-08-08 15:28:24 | なんでもレポート
田舎に帰ったら、改築したばかりの家なのに客間にエアコンが無い。
この暑さでたまらず、急遽、電気屋さんにお願いして取り付けた。
私がちょうど出掛けていた間に取り付け工事が終わり、電気屋さんが引き上げた後に帰宅。
「そういえば、今日見えた電気屋さんが、オジサン(私)の小学校の同級生だったと言ってましたよ」と、
姪が報告してくれた。
で、早速(もう、夜だったが)電話を入れた。

○「もしもし、国政です。」
●「覚えているかなぁ~。**の名字の三人がいて、その内の一人だけど・・・。」
○「姪が背の高い人と言っていたけれど、俺の記憶だと背が低かったような・・・。」
●「ウン、小学校の時は列の一番前だった・・・。」
○「けど、その後、背が伸びてちょっと高いと言われても、顔は覚えていないなぁ~。」
●「ところで高校はどこに行った?(彼とは中学は別)」
○「***高校だよ。」
●「え~っ!?俺も行ってたよ、その高校。」
○「何科?」
●「・・・**科。」

科が違っていたから、お互い全く気付かないまま卒業してしまったのが、この時解った。
電話口の声は、張りがあって元気良さそうだ。

○「またゆっくり話をしたいね~。」
●「そうだね、今度帰ったら会おうよ。」
○「ウン、じゃ~。」

正直、顔も姿も思い出せない。
街ですれ違っても、名乗らなければわからない。
いや、名乗っても思い出せるかどうか・・・の遠い記憶の向こうだ。
けれど、一瞬だったが小学生だった頃のかすかな思い出が頭をよぎった。
初めての体験だった。
48年ぶりの電話。

ヒストリックモンテ 6

2010-08-07 16:22:39 | イベントレポート
TE27をラリーカーに改造する、しかも出場するラリーが決まっていて日程も間近、そこでありがちな話、又はついて回る話で、改造作業が当初の予定から遅れ始めている。
8月に入れば走行テストの予定が、すでに9月になってから(これもあやしい)になった。
当初の予定というのも、大体で決めたことだから、作業を始めてみたら予測していたのと違った・・・というのが実情で、今のペースが正しいのかもしれない。
まあこの先、ズルズルと遅れグセというやつで、先延ばし先延ばしにならないことを祈るしかない。
過去には、最後は船積みの日程に合せてバタバタとやっつけ仕事をして、つじつま合せをしてしまうどこぞのチームをよく見かけた。
遅れ気味のレベルから、1ヶ月以上遅れているという事で、すでに本当に大丈夫か?の芽が出始めている。
間に合わなければ個人的にはモンテカルロラリーよりも、慣れているタルガタスマニアラリーに切替えたい!!・・・・と勝手に思っている。
船積みの前に、テスト走行はできるのだろうか?というのが最近思うことだ。