ディストピア(ユートピア[理想郷]の反対:暗黒郷)・・・って、この国の歴史を振り返れば分かるように、現王朝の終わりが近い・・・ってことなのかもしれませんね・・・?
中国は現在、「社会信用システム」の導入を推進しています。これ同国政府によって2014年に考案されたもので、Wikipedia等によると、所得やキャリアなどの社会的ステータスに関する政府のデータに基づいて全国民(!?)をランキング化し、インターネットや現実での行動に対してソーシャルクレジットという偏差値でスコアリング(採点)することだそうで、このランクに応じてメリットやデメリットが付与されるとのこと。スコアの高い人は、学校入学や就職で優先権を得られる、ローンのアクセスが良くなる、預託金なしで車がレンタルできる、公共交通機関の料金が安くなる、職場での昇進が早くなる、公共住宅に優先的に入ることができる、などの特典が得られるのに対し、スコアの低い人は、いずれも逆になる、のだそうです。
で、その具体的なスコア付けですが、(諸説あるみたいですが)まずは1000点から開始し、良い行いをした場合は加点され、いっぽうで悪い行いをした場合は減点され、最高点は1300点、最低点は600点となっているもよう。そして、それらの具体的な行動の内容は・・・プラスとなるのは、英雄的な行動、良好な金融的信用の履歴、貧困者の救援、ソーシャルメディアでの政府の称賛(Praising the government on social media)、献血、近隣に対するポジティブな影響、年上の家族の世話、慈善活動への参加、となっていて、その逆のマイナスな行為は、オンラインゲームでの不正、カルトへの参加、謝罪における誠実さの欠如、インターネットでのうわさの拡散、ソーシャルメディアへの反政府的なメッセージの投稿(Posting anti-government messages on social media)、高齢の両親を定期的に訪問しない、公権力に「非合法的に」抵抗する(illegally protesting against the authorities)、となっています・・・(上記は英語の説明を個人的にほぼ直訳したもので、内容がイマイチ分からないものも含まれます)
・・・って、これらのなかには、一般的に善行とされるもの、あるいはその逆の行いとされるもの、も含まれています。なので、このシステム、一見すると、国民全体で道徳レベルを上げよう!という目的を持っているようにも思えます(?)・・・が、そんなことはないでしょう。とくに英語説明も入れたポジティブ&ネガティブ行動から推察できるとおり、中国政府の真の狙いは、このシステムで反政府分子(?)を監視し、その伸長を抑え込むこと・・・なのでしょうね・・・