(前回からの続き)
前述したように、現在、金(ゴールド)の価格が国際的に上昇しているわけですが、ドル建てでは1トロイオンス1800ドル前後と、史上最高値(同1923ドル)と比べると6%程度も安いのに、円建てでは1グラム6200円前後と同最高値付近にあります。これ、いうまでもなく、アベノミクス円安(ドル高)のせい。ちなみに上記ドル建て最高値(2011年9月初旬)の際のドル円レートは1ドル約77円(!?)という超円高・・・ではけっしてなく、当時からしても実質実効的にまあ妥当な為替水準で、これから円建て金価格を算出すると何と!?1グラム約4760円となり、現在よりも2割以上も安くなります。こうしてみると、いまのアベノミクス日本がいかに円安であり、そしてこれがもたらす(エネルギー等の輸入)インフレの害を金がいかに緩和してくれているかが分かるというものです・・・
以前から書いているように、本来、世界最強(実質金利[成長の配当]が世界一)の通貨である円のインフレリスクをヘッジできるのは、金以外にありません。ドルはアベノミクス最盛期(?)の2014~15年あたりに1ドル120円を上回りましたが、現在は同107円くらいに下落していますし、逆に金のドル建て価格は上記のようにじりじり上がっていることから見ても、円のヘッジになり得るのは金だけ、ということが認識できます。よって、外貨準備そして資産防衛の手段として、わたしたち日本人が保有するべきは、金・・・
いっぽうで上記から、また、こちらの記事で述べたとおり、金価格がドル建てで最高値にも達していないのに、円建てでこんなに高くなるようではイケナイともいえます。それだけ円の信認が劣化して―――円が安くなって―――国民経済に広くダメージ(インフレ等)が及んでいるとみなせるからです。その象徴が、シツコク指摘しているアベノミクス日本のドル建てGDPのダントツのマイナス成長ぶりです・・・
まあ、まもなく(?)現在のトレンドは反転し、円高ドル安そして金高・・・ってドル建て金価格のいま以上の上昇局面がやってくることでしょう(?)。アメリカ・・・のFRBがそうするしかないような演出をしているためです(?)。そうなればドル建て金価格は上記高値を超えて同2千ドル台に乗り、さらに上昇を続け・・・って、個人的には近い将来1万ドルに(は?)なるだろう、とこちらで予想したものです。他方、このときは同時に円高も進行するはずなので、円建て金価格の上昇率はドル建てほどではない・・・どころか、むしろいまよりも下がるシーンがけっこう現出するくらいかもしれません・・・が、それでも上がって1グラム1万円になるでしょう(?)・・・って、1万ドル÷31.103グラム(1オンス)×(日本のGDPがアメリカのそれとほぼ並ぶ水準である)1ドル30円(!?)・・・で、ほぼ1万円、ということで・・・