庵KM

技術屋OBの環境問題独り言

経済問題。交通問題。健康問題。そして、日本の国創り問題。快適社会問題。

国会議員は原子力発電神話の誤りを反省していない。

2013-05-15 | 核エネルギー・原子力問題
自民党の国会議員は、3・11の原発の大事故を何だと思っているのだろうか。
【のど元過ぎれば熱さを忘れる】の、典型的な利権議員たちが、原発の安全審査に横やりを入れて、骨抜きとは言わないまでも、安全性チェックに厳格な運用には苦情を言いだそうとしている。
「電力安定供給推進議員連盟」という、キレイゴトを建前にして、ホンネは原発の再稼働を急がせる【原子力規制委員会に対する骨抜き圧力団体】である。
原発立地の地元の要望を代弁して、厳格な安全性などは経済の役にもたたないから、適当に、【世論に言い訳が出来る程度に手抜きせよ】と言いたいのだ。

2011年3月11日までは、【原子力発電は絶対に安全で、地震が起きても事故などあり得ない。】と言う安全神話をごり押ししていた。
世論を誤魔化す為に「原発の発電コストは最も安い」という【原発安価神話】もねつ造をしていた。
原発の発電コストが上がってしまわない様にする方が、優先したためである。
そのためには、「絶対に必要である安全性を高める装置や防潮提など、ユルユルにする手抜きの基準」を、政治圧力で推し通していた事実が明らかになった。

この【安全神話と安価神話】を長期間に渡って広めていたので、日本中に安全性に不安のある原発を54基も建設してしまったのである。
これを容認して来た、歴代の首相と経済産業大臣(旧通産大臣)は、最大の責任を負うべきであるが、誰も正式に国民に謝罪をしていない。
その後押しを無責任にも、圧力をかけ続けた当時の国会議員も、原発事故に対する謝罪もしていないし、罪の意識もない。
全く反省していないから、「電力安定供給」の必要性など、またも罪の上塗りの様な看板を掲げて、利権を守るコトが最優先の政治圧力を架けるのだ。

現在の段階で明らかになった、「日本は世界最高の地震国、津波災害国」と言う自然界の事実を、真摯に受け止めて、それでも原発がどうしても必要な分だけは再稼働をして行く。
それも、日本の総智を結集した専門家と冷静で客観的な体制で、厳格に安全性を確保するコトが条件である。

関西地区の電力が足りないからと大騒ぎをして、不安のある原発をかけ込みで2基を再稼働させた前政権の愚は、選挙民の審判を浴びている。
安倍内閣は、原発の再稼働を急がせる姿勢は、一切、ご法度にする責務がある。