庵KM

技術屋OBの環境問題独り言

経済問題。交通問題。健康問題。そして、日本の国創り問題。快適社会問題。

日本は新型コロナ第2波以後の対処策が曖昧な願望依存。

2020-05-31 | 暮らし・健康問題

安倍政権のやってきたことは、新型コロナウイルスの感染拡大抑制策は、すべて後手になってしまい、基本的な政策の転換を怠ってきた、

まず第一段階のクルーズ船の感染者隔離では、2週間も港に停泊させるだけで、船内の感染を抑制することに失敗してしまった。

それに恐れをなして、東京都に集団感染の発生が起きると、それに恐れを持ってしまい、イベントの制限や、感染の恐れのある業種に、営業の休止を持ち出す始末であった。

安倍首相に至っては、2月末の時点では、全国に向けての一斉休校言い出して、日本の国民を不安に陥れるだけで、行動を制限する下地を作っていた。

その守りの姿勢しか持てない状況で、本来ならば、感染者の拡大率や検査体制の抜本的改革をするべき大事な期間を浪費して、不安を高めてしまった。

世界中から日本の施策での、PCR検査数が異常に少ないことを批判されると、安倍首相は、検査数を1日で2万件を実施可能すると言い出していた。

しかし、実態の検査数は、3000~6000程度に終始して、とにかく検査数の増強には失敗続きであり、どこかで目詰まりをしている、と他人事であった。

そしてついには、非常事態宣言の追い込まれてしまい、その期限もなす術がなく延長の憂き目に置かれてしまった。

ようやく、世論に押されて非常事態宣言を解除したが、経済の停滞と、その後の悲惨な見通しでは、とにかく、お金をばら撒くしかない状況である。

しかも、治療薬の出現も願望ばかりであり、キーポイントのワクチンの完成は、アメリカの製薬会社の実現を願望しているだけである。

それでも安倍首相は、日本的な感染抑制は成功したと、空いばりをしているが、第2波の到来に向けての適切な拡大抑制策は、空欄のままである。

信頼のおけない施策を願望で実現するだけでは、国民不安が募るばかりだ。


活動のリズムを取り戻して自粛の弊害から抜け出せ。

2020-05-30 | 暮らし・健康問題

日本の新型コロナウイルスの感染者数は、世界の状況から見ていくと、驚異的に少ない人数で、現段階ではその理由は明確ではない。

日本人は健康志向が優れていて、マスクをする行動も徹底しているとか、手洗いを真面目に実行している、など言われている。

その上に、行動自粛の要請が罰則もないのに、実行する人が大多数で、この真面目さが感染拡大を抑制している、などの説明が流布している。

しかし、感染者数が少ないことは、反対に免疫になっている人の割合が少ないことになって、第2波の到来の可能性が高まる一方になる。

そこで、第2波の感染拡大の兆候が出てくると、東京都の様に、行動自粛を強く呼びかける状況になってしまう。

健全な経済活動を取り戻す気分からは、当面は遠ざかるばかりであり、政府が躍起となって第二次補正予算を投入しても、効果は期待できない。

それよりも、身近な行動から感染の不安を減少させて、可能な限り、行動の前提となる、感染陰性を確認して行動する人を増やしていくべきだろう。

このPCR検査を定期的に受けて、行動を積極的に開始したい人を支援する政策を実行すれば、活性化するリズムをとり戻すきっかけになる。

3ヶ月も自粛が必須だと言い続けて、政府や自治体がPCR検査の拡大から逃げ続けていた理由は、まだ解明されていないが、ここがポイントである。

まずPCR検査の拡大と、確実な実行であり、そこで不運にも感染が判明した人には、隔離施設での療養を図って、早期に社会復帰を目指すのだ。

感染の有無を知りたい人は、大量にいるはずで、その費用の大半を公的な支援で実行することに、国民の賛同は得られるはずである。

国と自治体が、早期に、PCR検査の抜本的拡大の方針に転換すれば、民間の医療関係者が活気づいて、自粛から、攻めの感染防止に走り出せるのだ。


感染の懸念をなくした新事業の創出に、投資の支援を。

2020-05-29 | 経済問題

新型コロナウイルスの感染流行が、世界中でまだ収束の見通しが立っていない段階で、新事業の創出を拡大する施策は、困難な状況にある。

しかし、前回に取り上げた様な、関係者の感染の有無を検査した上での接触機会の発生は、何の不安も生まないだろう。

特に、旅行行動を活発にする観光客の再開と拡大は、経済活動にお大きな波及効果を生んで、地域社会にも経済への再生機会を生み出す源泉となる。

その基本には、PCR検査を最大限に実行できることと、その費用をできるだけ安価に引き下げることが前提になる。

現段階では検査の費用は1万円以上もかかるが、これは合理化した上で、多量の検査を実行すれば、数量効果で、早期に5千円以下に収まるであろう。

この検査を1ヶ月ごとに実施して、年間で12回の検査費用は6万円になる。

そこで、検査費用を年間6万円を給付金として、全国民に配布して、検査の負担をゼロにする。

中には、検査の必要がない、または、出かける可能性がない人は、その給付金を生活費や、他の用途に回しても構わない。

子供や幼児の分は、育児費用の補助になるので、少子化への対策になる。

こうして外出したい人への安心感を大幅に上げることで、行動自粛から転換して、観戦のリスクの少ない行動範囲から、活動の活性化が進むであろう。

感染源としてリスクの高かったイベントや、ライブハウスなどの参加には、このPCR検査での陰性を確認した証明を持参して、参加者をチェックする。

大相撲への観戦にも、感染陰性証明が出れば、イベント観戦が可能になるので、ファンも喜び、活気のある大相撲場所が取り戻せる。

他の人気スポーツへの観戦も、この方式で可能にしていければ、停滞してしまったスポーツ事業も復活し、来年のオリンピック開催につながるだろう。


経済活動復活の目玉方針を打ち出して未来の空気を作り出す。

2020-05-28 | 国創り政治問題

日本中の国民に対して、新型コロナウイルスの感染者が隠れているとの不安を流布しておいて、非常事態宣言を発出してしまった。

それも、有益な対策を打ち出すこともできずに、ただステイホームを唱えるだけでは、日本中が経済活動を減少させることしか対処方法がなくなった。

5月6日までの自粛要請も不可解だが、何もできないままに非常事態宣言を延長して5月末まで、と言い出す安倍政権のうろたえぶりを見せつけた。

それが、経済活動に大きなマイナスとなることが、明らかになるにつれて、今度は急に宣言の解除を急ぎ出して、5月25日に前倒しと言い出していた。

国民は、ブレーキを踏まれて、とにかく行動をしない様にしていたが、今度はアクセルを急に踏み出した様な、初心者並みの不安な運転ぶりである。

それは、今更言っても何も役に立たないので、とにかく、宣言解除後の経済活動の再開に向けて、全国民が知恵と行動心を呼び起こす段階である。

かと言って、感染の機会が大きく増える様では、第2波の到来を早めることになってしまうリスクもある。

そこで、感染していないことが確認された人が、感染のリスクのない地域に旅行する機会を後押しする政策を検討すべきだろう。

政府の政策案には、[GO TO]キャンペーンが検討されている様だ。

これは、一白以上の旅行を推奨することで、地域社会への消費の拡大を後押しする狙いである。

上限を一人2万円として、一泊以上の旅行パックに補助金が出る制度であるが、関連業界の利権が絡むリスクもあり、論議を呼んでいる。

それよりも、旅行者への負担を減らして、「PCR検査」を旅行前に実施することで、旅行先で人に感染させる不安を解消する方法が良いだろう。

もちろん、旅行先の従業員・関連者の、PCR検査を実施する支援が先決だ。


コロナ収束後は快適な生活を目指して、知恵を生かした活動を。

2020-05-27 | 暮らし・健康問題

今回の新型コロナウイルスの感染流行において、初期の診断では、症状が見られない感染者の発生が、従来には経験のない問題点であった。

PCR検査では、感染の判定までの、数日から1週間以上も経過して、はじめた感染が発見される状況であった。

これで、隠れ感染者の発生が多発したので、感染状態が分からず、健常者に見える人の行動によって、感染拡大が増幅された可能性がおおきい。

このリスクに備えるには、一斉の行動自粛、休業による接触行動規制に追い込まれてしまい、不自由で不安な生活を、全日本国民に強いてしまった。

日本の行政の責任者と、感染医療の行政を担う厚生労働省の専門家は深く反省して、国民には誤りを説明する責務がある。

今後は、未知の感染症に対する適切な対処方法、国民への推奨する行動の指針を、できるだけ説明を重ねて、不安や誤解を生まないようにすべきだ。

それには、懸念を持たれる感染者の早期検査を実現して、可能な限りの隠れ感染を発見して、隔離施設に収容する政策を実行できる体制にしていく。

PCR検査を検査能力拡大には不適な、保健所の管轄にするのは早期に改革して、民間の医療機関の能力を最大限に引き出す制度を作る必要がある。

もし感染の懸念のある場面に遭遇した国民が、身近な医療機関やクリニックで、感染の有無を短時間で確認できるならば、不安は大きく減少できる。

この体制が、第2波の到来までに、準備できていれば、、全国民に対する行動自粛は、不要な政策であり、経済活動を阻害することもなくなる。

このように、基本的な医療政策を実現していくことで、休業要請による損失補償や、やらなくても良い、全国民への特別給付金10万円、などの、バラマキ的な税金の使い方は、避けられる状況にできる。

それに最大限の知恵と人材を投入して、実現には今の時期を活用するのだ。


日本人が共有できる公徳心を基本に、新社会に変貌する機会。

2020-05-26 | 暮らし・健康問題

世界的に流行する感染症に対して、日本ではインフルエンザの流行が一般的であり、この対処方法は、流行期に先駆けてワクチンを接種する。

健康保険の対象になっているので、多くの人が、事前に申し込んで感染流行の初期段階には、抗体ができている体制を整えている。

これは、日本人の健康に対する意思が高いことと、世界に誇れる健康保険制度であるが、基本的には、日本人の皆保険制度に支えられている。

日本に長期滞在する人にも、予防的にワクチン接種を勧めれば、感染の大流行を予防できるし、医療制度への負担も少なく、最も経済性が良い。

今回の新型コロナウイルスは、ワクチンの開発はこれからであり、人体に安全性を保証して、予防効果が承認されるまでは、試験的投与しかできない。

世界中の医薬事業業界の総力を上げて、開発競争に進んでいるが、広く投与できるまでには、1年以上、3年程度はかかるだろう。

それまでは、新型コロナウイルスの感染力の強さに対応出来るように、社会制度と商業制度を、感染予防に対応できる様に、改変するしかない。

今の知識では、接触感染と、人が吐き出す飛沫感染が、最も危険性がある。

そこで、当初から接触行動を控えることに最重点をおいたので、誰もが行動自粛を迫られることになってしまった。

休業要請とステイホームでは、継続できる社会制度ではない、と分かっていながら、中国武漢市の都市封鎖や、ヨーロッパ諸国のロックダウンに影響されて、日本では不必要な地域まで対象にして、行動自粛を迫ってしまった。

大都市における感染流行の危険性が大きい地域だけを、行動制限する処置はやむを得ないが、そうでない地域まで、非常事態宣言は過剰反応である。

この宣言解除を機会に、日本の健康意識の高い国民に向けて、経済活動と感染抑制に適した、社会のルールを創りあげていく機会とするべきだろう。


行動規制や休業要請は、今後は最後の手段として発動しない。

2020-05-25 | 経済問題

新型コロナウイルスの感染流行期に、日本が採用した感染拡大被害の抑制で、4月7日から「非常事態宣言を発出」して、多くの行動制限をした。

都市部の経済を支えている商業施設や、サービス産業には、休業要請をして連休明けまでの休業を要請した。

しかし、それによる事業者の経済的損失や負担の影響を、十分な検討もしていなかったので、休業による損失補償対策は、曖昧な議論になった。

法制度では、要請はしても強制ではないから、損失の分は、法的には自己負担での損失となる。

しかし、日本人の真面目さと、律儀な風潮によって、大半の事業者は休業をして、収入源がゼロとなってしまった。

大慌てで、事業者へのつなぎ融資や、損失補填を最大限、200万円まで支給することにしたが、非効率、不公平、支給が遅れなどで評判は悪い。

これに懲りて、今後は休養要請は、悪い政策の事例として、歴史に残る愚策として記憶されることになるだろう。

一律に近い休業要請という曖昧な政策は、厳に控えるべきであり、今後の抑制対策としては、よほどの感染源の発生時以外は、発出しないことになる。

東京都の解除政策の対象となっている「ライブハウス」や、「接待を伴う夜の飲食業」には、例外的な規制も残るだろうが、基本は要請解除である。

日本政府は、全国一律の非常事態宣言という、早とちりを撤回することにして、とにかく5月25日に、非常事態宣言を取り下げている。

今後はこの経験を生かして、第2波の感染拡大に備えて、全国一律の非常事態宣言の発出は、厳禁であるとして、最後の手段にもできないだろう。

それを封じた上で、感染流行の再発生時には、どのような感染抑制手段を採用するかは、今後の小康状態の期間中において、しっかりと検討すべきだ。


国際的に通用するデータで説明を作り上げないと、脱落する。

2020-05-24 | 経済問題

日本は第1波の感染拡大期を、接触行動の自粛抑制によって、感染者数の減少に転じることができたようである。

これで、経済的な損失被害の大きい、休業要請や会合、イベント禁止は、段愛的に解除されて、経済活動の再活性化を迎えることになる。

しかし、日本の感染者数や、死亡者の発生数からして、都市封鎖に近い行動自粛を課さなくても、感染の拡大抑制ができた可能性も残る。

そのためには、第2波の流行期が到来するまでの間に、PCR検査の実施事例を詳細に検討して、感染状況の実態の把握を可能な限り実行しておくのだ。

それでないと、日本の死亡者の数が、驚異的に少なく収まった状況が、何の原因であったのか、説明できる状況にならない。

たまたま、運が良かった、と言って済ませてしまう、安直なまとめは禁物で国際的に通用する説明を、きちんとデータで用意すべきである。

今回の新型コロナウイルスの特徴は、感染の初期には、症状が顕著に出ないで、いわゆる隠れ感染者がの比率が非常に大きい、と推測される。

しかも、この隠れ感染者のコロナウイルスが、他の人に感染する力は、従来のウイルスよりも強力である、と推定されている。

それと、感染の初期段階には、適切なウイルス増強抑制薬が想定されて、これが、感染者の重症化を防ぐ有効な医療となった可能性もある。

さらに、感染しても発症が軽くて、本人が何も自覚なしに感染状態が継続して、2週間から3週間程度で抗体ができて、完治してしまう。

このような症例をもっと、精度良く把握して、説明がつくデータをまとめておくことで、日本のコロナ対策の成功事例をして国際的に通用するだろう。


感染再拡大に備えてPCR検査を1日で20万件実施可能に準備。

2020-05-23 | 経済問題

日本の新型コロナウイルス流行初期において、感染拡大抑制には迷走して、国民に多くの不案をバラ撒いてしまった。

クルーズ船の乗員・乗客に、感染者が発生したとの情報に対して、港に2週間も停泊しておいたのに、3700人の感染の有無の検査が終了できない有政であった。

当時の検査能力は、1日でわずか300件の検査しかできないと報道されて、あまりの少なさに、驚いた状況であった。

そのうちに、3000件まで拡大したというが、他の感染流行国から見ると、日本の厚労省の検査体制強化能力は、明らかに落第の成果ばかりであった。

それでも、クラスター追跡の対象者が少ない段階では、検査が追いついていたが、ついには、国民全体が不安に陥り、非常事態宣言に追い込まれた。

中国の事例や、台湾の封じ込め成功事例もあったのに、日本は、経済的な損失の大きい、【行動の自粛8割目標を強いられる事態】に落ち込んだ。

これは、PCR検査の実施数が少なすぎて、感染流行の実態が把握できない状態では、リスク回避には、経済活動を停止するしかなくなってしまった。

一時期は、医療崩壊を防ぐために、PCR検査の対象者を絞り込んでしまう、お粗末な対応が明るにでて、厚生労働省の専門家の無能ぶりを露呈した。

【大きな犠牲を払った非常事態宣言】が5月25日に解除になって、どれほど多くの国民が被害を被ったか、政府と自治体は肝に銘じておくべきだ。

感染者の実態を可能な限り、PCR検査の実施によって、感染状況がより良く見えることで、最も適切な感染予防策が、具体化できるのだ。

日本の人口規模からして、少なくとも1日で20万件のPCR検査の能力を、

今から準備して、第2波において非常事態宣言は絶対に避けるべきだ。

非常事態宣言で休業を強いるのは、医療行政の無能を宣言するようなのだ。


中国は第2波の発生において、PCR検査の増強を徹底して実践。

2020-05-22 | 暮らし・健康問題

昨年の11月頃に発生した新型コロナウイルスの感染拡大は、中国の武漢市で始まったと言われている。

この感染初期の段階では、中国は感染の状況を隠蔽して、密かに抑制を試みた様であるが、2ヶ月後の今年1月には、爆発的な感染者の急増であった。

こうなってしまっては、都市封鎖を強行して、人の出入りを全て遮断することで、武漢の都市内だけでの感染急拡大に止めるしか方法がなかった。

2月頃には、この感染者の急増も一段落したようで、3月には都市封鎖を解除して、人の出入りを緩めて経済活動の再開に進む段階となった。

ここで警戒すべきは、新たな感染の集団が発生しての、第2波の感染流行の再発を防ぐことにある。

この再発抑制には、いろいろな手段が検討されたようであるが、中国の武漢市では、第2波の兆候が見えた段階では、検査の大拡充であった。

武漢市の住民、約990万人の対して、一定の期間内に、全員のPCR検査を実施する方法であった。

1週間くらいの期間内に、全住民の検体を採取して、PCR検査を実施するには、あらゆる分野での周到な準備が必要である。

中国政府は、第1波の流行期の初期対応を失敗した上に、その情報を隠蔽したり、虚偽の情報提供を認めに、世界中の国から信用されない状況だ。

この汚名を少しでも挽回する狙いで、この武漢市での一斉、全員PCR検査には、かなりの力の注ぎようである。

このデータは、8月初めには公表されるであろうが、他の感染流行中の国への助けになるような情報が、提供されることを期待したい。

日本は、この情報も参考にして、第2波の起きる前に、十分な検査対応の拡充策と、データの活用法を検討しておくべきだろう。


新感染者の発見後は、即刻に隠れ感染者の検査で隔離施設に。

2020-05-21 | 暮らし・健康問題

隠れた感染者の発見が、感染拡大抑制にとって、最も重視する施策であることは、今や明確になっている。

感染拡大の初期では、無闇に検査対象者を増やしても、PCR検査で発見できる割合は期待できないので、検査の実施経費が多くなる。

だからと言って、この検査数の拡充を極力先送りしてきた、厚生労働省の専門家たちの判断は、大きな犠牲を日本全国に及ぼしてしまった。

症状の軽い人では、検査の対象者にしないとの判断は、完全に誤りであったことが判明しているのに、厚労省の専門家は、認めていない。

未だに、新規感染者の発見があると、その人の行動歴を調査して、濃厚接触者のリストを作り、その対象者を検査することであった。

確かに、濃厚接触した懸念のある人を選び出して、検査を実施すれば、検査によって発見できる感染者の数は、確実に増えるだろう。

だからといって、これではいつまで経っても、感染経路不明のルートでの検査が実行できない事態に追い込まれていく。

もうすでに、クラスター追跡調査での感染や発見だけでは、感染の拡大抑止には、不十分であることがわかっているのだ。

検査対象者をさらに拡大して、濃厚接触者の範囲に留めずに、感染の可能性が少しでもある地域では、検査対象者の範囲を広げるべきなのだ。

感染者が発見されても、感染ルートの調査が進まない場合には、行政責任者の判断で、地域や施設関係者の範囲を広げて検査対象にする。

これで発見された隠れ感染者を早期に隔離していけば、感染の抑制効果は最良になる。

施設の活動や事業を自粛要請して、損失を招くよりは、はるかに事前の検査拡大で、経済的損失を最小に抑えることが可能になるのだ。


第2波の感染流行には行動制限せず、早期発見と隔離優先で。

2020-05-20 | 国創り政治問題

新型コロナの感染拡大の初期においては、感染者の発見をする検査体制の不備が悪影響して、感染拡大抑止は、暗中模索の状況であった。

感染の初期段階では、ウイルスの増殖が少ないと、PCR検査でも陰性となってしまう懸念がある、との理由で、初期段階での検査をあえて除外した。

感染から数日経って、発熱が37.5度以上の状態が4日続いた人や、症状が極度の重い人しか検査を実施しなかった。

その誤った判断と方針に固執したために、感染しても無症状や軽い症状の人を野放しにして、他の人の感染させてしまうリスクを長い間放置した。

これで、感染者の急増と死者の発生が報道されて、国民の不安を大きく増大させてしまったのが、政府の迷走を招いてしまったのである。

実施する必要性が低かった段階での、全国一斉休校の拙速の行動が、国民生活への混乱を、無闇に高めてしまい、検査の拡充の邪魔をしてしまった。

社会不安を増大させるのは、検査不足によって、感染者の数が、過小に公表されているので、隠れた感染者が大量に、市中で行動している懸念である。

ついに、東京と大阪での感染者数が急増している状態に陥った段階で、都市のロックダウンが必要だ、との恐怖心を煽る風潮になってしまった。

これが、全国主要都市に非常事態宣言を発令する、大きな圧力となった。

感染抑止の具体策が曖昧なままで、無症状の人でも感染している事例が多発し、病院の受け入れ病床数が逼迫するとの、不安情報が飛び交っていた。

ついに全国民に向けて、8割の行動削減を必要との提言が支配して、とにかく自粛して、行動を最小に抑えるだけが、不安を和らげる手段となった。

今は検査数を拡大する手段も見えてきているので、今後の第2波の感染流行期には、自粛や行動制限をする政策は最小限に抑制して、とにかく早期の発見と、適切な隔離施設での感染抑制をすることに集中することだ。


コロナウイルス感染拡大で自治体役割の重要性が国民に周知。

2020-05-19 | 暮らし・健康問題

感染の急拡大においての対策は、中央政府の官僚たちが、全国一律的な防止策を発令しても、実際の運用は地方の自治体の前線の人たちである。

実情にそぐわないような、支援策を打ち出して、机上ではうまくいくと想定しても、今までの経験がない事態では、現場での対応が最重要になる。

それを理解しないような、一律の対策目標を打ち出しても、全くの検討外れの施策を言い出して、愚策の典型といえる過ちをしてしまった。

各地での一般市民が、外出に必要なマスクが店頭から無くなってしまい、困っているとの情報を見つけ出して、全国民にマスクを届けるという。

これにかかる手間と時間を想定すれば、中央政府が推し進める政策ではない、との判断はすぐにできるはずが、安倍首相は強行してしまった。

このような、人気取りの小粒政策によって、安倍首相のリーダーとして資質が、小さすぎるとの定評が確立している。

その一方では、北海道の知事がいち早く、全道一斉休校を打ち出して、道民の危機感を鼓舞して、感染拡大防止の機運を作り出していた。

これに引きずられて、安倍首相は、必要のない地域までも対象にしてしまい、全国一斉休校を打ち出してしまった。

これによって、全国の一人親世帯が苦しみ、共稼ぎ世帯では、余計な損害を与えることになった。

一斉休校では、給食制度への損害を必要以上に拡大して、いかに現場を知らないリーダーの判断が、お粗末であるかを露呈している。

その一方では、大阪府の知事は、大阪方式の医療受け入れ態勢を提案して、

感染症の受け入れ医療体制を、いち早く構想して、その準備にとりかかかり、府民の信頼感を獲得している。

現場を見ない、中央リーダーよりも、自治体の信頼感が生まれ始めている。


70年代の「大きいことはいいことだ」の迷信から離脱する。

2020-05-18 | 経済問題

日本は高度経済成長に邁進した時期には、とにかく、生産を向上させて外貨を獲得して、貿易による製造立国を基本として追求した。

生産が基本で競争力のある商品を開発して、製造した価値を日本の生み出す国富のもとにして、経済成長を果たしてきた。

途中からは、海外への輸出ばかりに力を入れすぎて、日米貿易摩擦を引き起こしてからは、国内の消費拡大にも力を入れ始めた。

特に1970年代には、価値の高い商品を大量生産して、価格をひきさげて、輸出競争力に貢献して、国内の消費も活発化してきた。

大量生産、大量消費の時代には、物事の規模を大きくした方が有利であり、大阪万博では、標語の「大きいことはいいことだ!」が大儀となった。

その後の貿易自由化時代には、大量消費社会に変貌した上に、海外での生産と市場開拓が活発になって、海外進出が国の方針のようになった。

しかし円高の影響と、海外市場での経済拡大に影響を受けて、国内での生産拠点が大き減少していく経済では、貿易立国の政策は時代遅れとなった。

国内での生産と、適正規模の国内流通を確保することが、変動する国際経済での生き残り策であると、課題が明確になってきた。

折しも、今回の新型コロナウイルスの感染症大流行では、国際的な物流網は大きな損害を受けて、変動する国際市場には不適であると判明した。

モノの生産拠点は、適度に分散しておき、いずれかの大変動があっても、他のルートでの補完ができる体制が必要である時代になっている。

大規模化と集中化、一本化などの、生産効率追求の一辺倒では、非常事態においての脆弱性が、大きな欠陥となって浮上する。

これからの、新経済を構築する上では、中規模の適正配置に分散化して、危機のリスクを極力分散できる、経済混乱回避の考え方に移行するのだ。


コロナショックを機会に、達成目標を掲げて協力する機運が。

2020-05-17 | 国創り政治問題

日本の政治のやり方は、政策目標が曖昧なままで、ただできる限り最善を尽くします、という様な、精神論的な政策説明が多かった。

安倍政権の7年間の実績を見ても、いつも政策を掲げて打ち出すときは、威勢の良い掛け声的な根性論を掲げて、成果は最善を尽くした、というだけ。

今回の緊急事態宣言の発令においても、とにかく、感染抑制の政策を実施することだけを宣言して、どの程度の感染状態を目標にするかは皆無だ。

そこで実行責任を負わされた自治体の首長には、感染者数の実情をデータ化して、その達成目標を決めて、達成できたら規制を緩和する、と決めた。

これは提唱者の大阪府知事の、出口戦略として公表され、政府が曖昧にしてきた感染実態の数値化を率先して、明確にしてきた。

1週間の平均の新規感染者数。検査数に対する発見された要請者数の比率。入院先の病床数の使用率、など、感染拡大傾向を判断する重要要素だ。

このような感染状況を客観的な指標で判断できるようにして、規制の継続か、規制の緩和か、を選択する上での、明確な目標が見えてくる。

こうすると、大阪府民をはじめとして関係者の努力の成果が、可能な限り見えてくるので、感染抑止の行動にも主体的に取り組むことになる。

今までの日本政府は、このような政策目標の成果を、客観的に評価できる指標を曖昧にして、なし崩し的に成果をごまかしてきた。

いつも自分たちの政策は、ただしく実行されて、それ相応の成果を生んでいる、と強弁することばかりであった。

政策目標の成果を、目に見えるデータとしても達成目標を決めないのは、いつもできなかった場合に責任逃れをする、自覚のない政府であるからだ。

これからは、大阪府のような自治体が数多く現れて、政府よりも主体的に、達成目標を掲げていけば、住民たちの協力を得られる状況になっていく。