2012年の暮れに発足した、自民党の返り咲き「安倍政権」は既に5年を経過したが、日本は世界の中での停滞国として定着している。
デフレ脱却もできたとは言えず、経済成長は先進国の中で最低レベルであり、技術革新の萌芽もできていない。
高齢化は進むばかりで、最大の懸案である「少子化社会」の進展は、ますます日本の将来を危うくする懸念が濃厚になった。
一億総活躍社会とか、女性が輝く時代をめざすなど、言葉だけが一時のスローガンとして、メディア向けに踊っているだけである。
鳴り物入りの超金融緩和路線は、金持優遇社会を招き、大企業は内部留保の積み上げばかりで、一部の正社員だけに恩恵を施す。
地方創生は、都会との格差拡大ばかりが目立ち、イノベーションの機運は、大企業も地方社会も、体裁だけの取り組みに終わっている。
これは、安倍政権の責任が最大だが、自民党の中も茹でガエル状態であり、野党のだらし無さの迷走は、それを助長している。
その最大の原因は、日本の国創りのビジョンが欠けていることだ。
今までのしがらみと、惰性の路線を全て転換することから始めよ。