『海洋プラごみゼロ』を目指すのは、21世紀の世界の環境保護の優先的な課題である。
日本は7月のG20会合で、世界の先導的な役割を果たすと宣言し、挑戦的な目標を掲げて行動すると、世界の主要国の前で約束した。
その主力官庁は環境省であり、今度の内閣改造で就任した新環境大臣であることは言うまでもない。
しかし、就任後の国民への説明は一切なくて、ニューヨークに出かけて気候サミットを傍聴したのに、コメントは軽薄で上滑りだ。
「プラスチックごみゼロ」の主力は、「2040年までに熱回収含めて100%有効利用」の達成目標である。
それには、温室効果ガスを排出しない「バイオマスプラスチック」に置き換えることが、達成の技術手段であることは自明である。
いますぐに置き換える政策を実施しても、とても間に合わない期間しかないのだから、挑戦的な新政策を掲げて、国民の理解を得るべきだ。
かっての環境庁は、自動車の排気ガス規制問題で、世界の最先端の法律を策定して、自動車業界の技術進化を促して、大成功した。
20年を待たずに、大半の乗用車の排気ガス水準は10倍以上に浄化されて、世界の模範として日本の環境対応技術力を誇示できた。
だが今のような実行プランや欧米の後追い的政策では、いつになったら「海洋プラごみゼロ」に近づけるのか、全く実現可能性はない。(続)