鉄道は省エネルギー性の高い交通システムであるが、それでも、技術の中身をキチンと点検して、100年単位でエネルギー消費のデメリットがないかを見てから選択すべきである。
高速鉄道では、「リニアー方式」はダメの部類であり、地下鉄でも「リニアー方式」はダメの典型である。
そして、まだ他にも間違いを犯したシステムが、あちこちにその残骸を残している。
地下鉄方式で、もう一つの失敗例は、札幌市が導入した、タイヤ式車両の地下鉄である。
何で、わざわざ、タイヤを使った方式にこだわったのか?
理由は聞いた範囲の説明なので、定かではないが、鉄車輪の地下鉄は騒音が大きい。タイヤ方式ならば、それが改善される。というものだった。
実際に乗ってみた感じでは(札幌地下鉄と最新の鉄車輪地下鉄を比べて)、タイヤ方式の方が、騒音が大きい。
それは、車両の静穏化技術の進化の度合いも違いがあるので、厳密には比較できないが、タイヤ方式が優れているとは、とても言えない。
むしろ、鉄車輪と鉄レールの組み合わせは、メンテナンスを適切に行えば、もっとも走行抵抗が低くできて、省エネルギーになるし、静音化もできる。
導入当時の札幌地下鉄関係者は、メーカー側の売り込み説明を無批判に受け入れてしまった様である。
今では、路面の痛み(舗装路面のすりへり)やタイヤ自体の摩耗、耐久性の問題で、苦労の連続である。
もちろん、鉄車輪方式に比べてエネルギー消費は大きく、電気代がかさむ。
その上、タイヤの摩耗粉じんが、健康被害を及ぼす可能性も指摘されている。
まあ、一度入れてしまうと、システムの変更は大工事になるので、そのまま、使うしかないかもしれないが、今後、100年は利用するつもり(中心部の重要な足)ならば、近いうちに鉄車輪方式に置き換える方が得策かもしれない。
地上の上空を走らせる「新交通システム」というカテゴリーがある。
この、「新」という文字でくくっているのは、まだ「評価がよくわからない」というのと同義語だと思えば、間違いを犯さない。
このなかに「モノレール」というジャンルがある。
浜松町と羽田空港間の路線であるが、これが全国の各地でかなり設置されている。ほとんどの路線が赤字運営である。
これは、工事費がかなり必要なうえ、タイヤ駆動方式で電力を大食いする。
タイヤの摩耗や機器関連の消耗で、保守費用も高い。
従って、運賃を高く設定せざるを得ない。
結果として利用者は増えないから赤字経営が続く。
モノレールの中でも一番ひどいのは「懸垂式モノレール」であり、千葉市が導入した。
遊園地で時たま見かけるが、全国でも珍しい方式である。
これは通常の「またがり式モノレール」よりも、さらに省エネルギー性能が悪く、車体も小さくせざるを得ないために快適性が劣る。
運賃が高くて、快適でなければ利用者が減るのは当然である。
税金の投入で維持し、「ぶらさがりモノレール」と呼ばれる。
千葉市は今でも、この路線をどうするかで、市民を含めた審議会で対策案を検討している。
このまま続けても赤字累積が増える。
路線を延長して利用者を増やしたいが、それでは、将来における借金返済額がさらに増える。
返済の見込みは立っていない。
ツケは次世代に回すことになりそうである。
同じ千葉県の新知事が「リニアー新幹線」を開設する、と公約して当選した。
しかし、千葉県民はこのような事実を知った上で投票したとは思えない。
説明責任が問われるべきであろう。
以下、次回に。
高速鉄道では、「リニアー方式」はダメの部類であり、地下鉄でも「リニアー方式」はダメの典型である。
そして、まだ他にも間違いを犯したシステムが、あちこちにその残骸を残している。
地下鉄方式で、もう一つの失敗例は、札幌市が導入した、タイヤ式車両の地下鉄である。
何で、わざわざ、タイヤを使った方式にこだわったのか?
理由は聞いた範囲の説明なので、定かではないが、鉄車輪の地下鉄は騒音が大きい。タイヤ方式ならば、それが改善される。というものだった。
実際に乗ってみた感じでは(札幌地下鉄と最新の鉄車輪地下鉄を比べて)、タイヤ方式の方が、騒音が大きい。
それは、車両の静穏化技術の進化の度合いも違いがあるので、厳密には比較できないが、タイヤ方式が優れているとは、とても言えない。
むしろ、鉄車輪と鉄レールの組み合わせは、メンテナンスを適切に行えば、もっとも走行抵抗が低くできて、省エネルギーになるし、静音化もできる。
導入当時の札幌地下鉄関係者は、メーカー側の売り込み説明を無批判に受け入れてしまった様である。
今では、路面の痛み(舗装路面のすりへり)やタイヤ自体の摩耗、耐久性の問題で、苦労の連続である。
もちろん、鉄車輪方式に比べてエネルギー消費は大きく、電気代がかさむ。
その上、タイヤの摩耗粉じんが、健康被害を及ぼす可能性も指摘されている。
まあ、一度入れてしまうと、システムの変更は大工事になるので、そのまま、使うしかないかもしれないが、今後、100年は利用するつもり(中心部の重要な足)ならば、近いうちに鉄車輪方式に置き換える方が得策かもしれない。
地上の上空を走らせる「新交通システム」というカテゴリーがある。
この、「新」という文字でくくっているのは、まだ「評価がよくわからない」というのと同義語だと思えば、間違いを犯さない。
このなかに「モノレール」というジャンルがある。
浜松町と羽田空港間の路線であるが、これが全国の各地でかなり設置されている。ほとんどの路線が赤字運営である。
これは、工事費がかなり必要なうえ、タイヤ駆動方式で電力を大食いする。
タイヤの摩耗や機器関連の消耗で、保守費用も高い。
従って、運賃を高く設定せざるを得ない。
結果として利用者は増えないから赤字経営が続く。
モノレールの中でも一番ひどいのは「懸垂式モノレール」であり、千葉市が導入した。
遊園地で時たま見かけるが、全国でも珍しい方式である。
これは通常の「またがり式モノレール」よりも、さらに省エネルギー性能が悪く、車体も小さくせざるを得ないために快適性が劣る。
運賃が高くて、快適でなければ利用者が減るのは当然である。
税金の投入で維持し、「ぶらさがりモノレール」と呼ばれる。
千葉市は今でも、この路線をどうするかで、市民を含めた審議会で対策案を検討している。
このまま続けても赤字累積が増える。
路線を延長して利用者を増やしたいが、それでは、将来における借金返済額がさらに増える。
返済の見込みは立っていない。
ツケは次世代に回すことになりそうである。
同じ千葉県の新知事が「リニアー新幹線」を開設する、と公約して当選した。
しかし、千葉県民はこのような事実を知った上で投票したとは思えない。
説明責任が問われるべきであろう。
以下、次回に。