庵KM

技術屋OBの環境問題独り言

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自民党政権は選挙公約の中身はすぐに棚上げして逃げる。

2013-01-31 | 経済問題
自民党が衆議院選挙に向けての公約を発表したのは、昨年の11月末であった。
総選挙の結果は、比例区の投票支持率は20%台であったにも拘わらず、野党勢力の選挙協力の失敗もあって、小選挙区では過半数以上の大勢力を占めた。
公明党との連立で、衆議院で2/3以上を獲得した勢いで、次の参議院選での過半数を占めることが、現在の自民党政権の最優先課題となっている。
そのためには、2012年11月の国民に約束した公約は棚上げして、とにかく選挙に有利な政策だけをアピールする作戦となった。

安倍首相の所信表明の内容は、【富を生み出す成長戦略の具体性のなさ】に現れて、民間企業の活力を引き出すには、全く不十分のレベルであった。
選挙公約では、『新しい競争力は、人と地域』だとして、「グリーンエネルギー革命で新産業と雇用を生み出す」としていた。
しかし、所信表明では「エネルギー政策」に重点を置くどころか、一言も触れていないに等しい、逃げ姿勢ばかりである。
また、「農林漁業を6次産業へ転換、15年度までに3兆円産業に育成」と掲げていたが、予算のバラマキだけになる「戦略なき農林水産業」への、選挙対策に留まっている。

エネルギー政策の転換で、最重要な電力制度改革は、『発電・送電の分離制度』のとっかかりで、さっそく既得権電力業界の抵抗にあって、「早くも先送りを表明している」だらしのない経済産業大臣の「公約違反ぶり」である。
また、食料自給率50%を目指すと公約では言いながら、農水大臣を党内事情を優先させた素人政治家を任命した。
専門外の役割を振られた農水大臣の政策への無定見ぶりは、頼りないに尽きる。
仕方がなく、農林漁業への当面の政策は、ほとんど民主党時代のままで、これでは6次産業化も食料自給率50%目標にも、公約実現には程遠い低レベルだ。

民主党への政権交代時には、総選挙で『華々しいマニフェスト』が宣伝されて、圧倒的勝利によってスタートしたが、公約違反が相次いで、マニフェストへの期待は地に落ちてしまった。
それでも、初めの1年~2年間は、未熟ながらも民主党政権は、マニフェストに掲げた公約の実現に、取り組んでいた姿勢は認められる。

しかし、自民党は総選挙公約を、わずか2か月しか経っていない段階で、すでに公約違反を公然と実行し始めている。
選挙民を裏切る傲慢さが問題だ。

1 コメント

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2013-01-31 23:55:42
政治家には、過去の内容を解釈し、現在の内容を理解し、未来の内容を予言する能力が必要である。つまり、政治には哲学が必要である。
文章にならない内容は、筋が通ったものにはならない。矛盾を排除できないからである。
過去・現在・未来の文章を作るためには、それぞれの世界に適合した時制が必要である。
日本語には時制がない。日本人の脳裏では、過去は幻となり、未来は夢となる。
夢・幻は雑念である。文章を構成しない。筋が通った話にはならない。
雑念を払拭しても、それだけでは賢い人間になる修行にはならない。

意思と計画は未来時制の文章になる。公表できる。議論ができる。アッケラカンとした世界の中で、ドライに割り切ることが可能になる。理性・建前の世界。
恣意と陰謀は文章にならない。公表できない。議論にならない。誰かが、’うらめしや’ と言って出てくる。非理性 (理不尽)・本音の世界。

行き着く先が見えないので、行動は場当たり的で、発言はぶれる。
日本人は、現実の中を迷走する。
一寸先は闇。見通しは立たない。行き着く先がなければ、希望もない。

我々には、時制のある言語 (英語) を使った高等教育 (理性の教育) が必要である。
自分のリーズン (理性・理由・適当) を明瞭にのべる人間になる必要がある。

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