庵KM

技術屋OBの環境問題独り言

経済問題。交通問題。健康問題。そして、日本の国創り問題。快適社会問題。

地域主権改革の始まりは国の出先機関廃止で信を問え。

2012-08-31 | 国創り政治問題
民主党の政権交代の目玉政策であった「地域主権改革」の具体策として、税金の無駄使いを招く「国の出先機関」による二重行政を解消する政策があった。
中央省庁の地方機関を廃止して、自治体に権限や事務を移すことで、行政の非効率を改善し、自治体の自主性を強める狙いがある。
この『改革の一丁目一番地』として、歴代の民主党内閣は「出先機関の原則廃止」を何度も閣議決定によって、推進する事を国民に確約して来た。
ところが、3年も経ているのに、いまだに改革法案の国会提出が迷走している。

野田内閣は、消費税増税は任期中にはしないと約束したにも拘わらず、政治生命を懸けると意気込んで、反対勢力を強引に押し切ってきた。
国民の大多数は将来の財政再建のためには「消費税増税もやむなし」としていたが、その前にやるべきことがある、と条件付きでの容認であった。
「税金の無駄使い削減は必ずやります」と何度も国民に説明して来たのに、肝心の行政改革関連や身を削る削減は、とうとうタナザラシになってしまった。
「国の出先機関の原則廃止」は、タナザラシどころか、棚にも上がってこない。

国民が要求しない「消費税増税」が、順序を間違えても成立してしまうのに、なぜ最初に実施すべき『行政改革の一丁目一番地』が、トン挫するのか。
それは、理由は明らかで、増税路線を真に望んでいるのは、中央官僚、特に財務省官僚達であるからだ。
政界のねじれや反対勢力の存在などには、あらゆる水面下の画策によって、消費税増税の説明を繰り返し、理屈をコネクリ回して必要性を訴えてきた。
官僚群が全面的に進めたい政策で、彼らの権益の確保につながるからである。
民主党や自民党の増税派の力が発揮されたからではない。

「行政改革と地域主権改革」は、政治家にとっては選挙での公約として「ウケの良い」最たるモノである。
野田氏も野党時代は役人の無駄使いを非難して、改革の必要性を訴えていた。
当時の自民党の政治家も、「地方分権改革」などの行政の効率化を訴えていたが、単なるポーズに過ぎないことは明らかであった。
だが、民主党政権はポーズに終わらせることは、国民に対する完全な裏切りだ。
政治生命を懸けるべき政策は、「中央官僚の権益削減」にこそあるのだ。

民主党は党首を交代させて、『地域主権改革』の法案を成立させるのが責任だ。
それを阻む、自民党や他の野党が明確になったら、選挙で信任を問うべきだ。

中央政府と議会を迷走させた責任の大半は○〇○〇○〇。

2012-08-30 | 国創り政治問題
日本の中央集権政府は、もはや機能不全に陥っていると、誰の目にもハッキリと見える様になった。
8か月も続けてきた国会では、政府の役目としての機能は、旧態依然とした制度に縛られて、時代の要求に遅れたままに放置されている。
国会の機能は、衆参両議員の自己都合ばかりが優先して、審議拒否などの説明がつかないサボタージュを繰り返して、国民からの信頼を完全に失墜している。
国会議員の数は、480を半減の240にする程度では生ぬるい。

しかし、このようなテイタラクに陥らせた原因の多くは、マスメディアにも責任があることを指摘しておきたい。
特に責任を負うべき第2党の自民党は、民主党のふがいなさにツケ込んで、そのレベルの低い政策の欠点をあげつらうばかりで、支持を回復している。
現在におきている事件やイキズマリの現状は、すべて20年以上に渡る自民党政治の結果によって引き起こされている。
これを、もっと事実をあげて遡っての原因も、キチンと報道すべきなのである。

領土問題における民主党の不手際もあるが、そこに至った原因は、自民党政権が何代にも渡って、何もしない先送り政策ばかりであったことにある。

3.11の原発大事故の原因は、今や誰の目に明らかな様に、原子力ムラの行政と産業の癒着を見逃してきただけでなく、その利権にあやかって自分の政治家の立場を守ってきた議員が、反省もなく水面下で暗躍しているままだ。

消費税増税に突っ走った議員たちは、社会保障関係などよりも、選挙に有利な公共事業をさらに拡大する路線を画策している。

これらをもっと、国民に知らせるべき事実として「誰が日本を長期低落に陥らせたか」を、最前面に採りあげて報道すべきなのである。

目先の話題性のある事件や動きばかりを追いかける【マスメディアの報道姿勢】に、国民は意見を翻弄されて、一番重要なことや本当の原因には、目が行き届かなくなる。
何か問題があると、すぐに当面の当事者や表面的な責任のほじくりだしに、話題を大きく振ってしまい、全うな議論や対策案が軽くあしらわれてしまう。
これを政治家も人気商売の弱さで、腰の定まらない迎合姿勢で泳ぎまわり、当面の意地の突っ張り合いを演じて迷走する。

政治家を左右する「マスメディアの責任」が、今や最大の問題である。

次期総選挙は中央集権制度の大転換を競う政権公約で争え。

2012-08-29 | 国創り政治問題
次回の総選挙において将来の『日本の国創り』をどの様に描くか、これを競って政権構想を国民に提案するのが、各政党の重要な責務である。
民主党の様な「当時の自公政権の信頼失墜を攻める」ことだけで、代案となる国創りのビジョンは総花的な楽観主義、いや、お粗末な願望にすぎなかった。
「マニフェスト」と称する公約は、次々に実行が怪しくなり、ついには、政権交代選挙時と全く正反対の消費税増税を強行して、自民党とは何も変わらないことを世の中にアピールしている。
この3年間に何を実現できたのか、民主党は、国民に説明する責任がある。

「脱原発依存社会への転換」は、今や総選挙の争点ではなくなった。
そこに向けての電力事業の大転換が、今後の重要な争点である。
「発電送電の分離制度」や地域独占の電力会社体制を、どの様な形に変えて国民の方を向いた経営体質に変えて行くかが、重要である。
原発の比率をどうするとか、代替電力への転換は、各電力管内での「広域自治体連合」で、長期の転換戦略を決めて行けばよい。
中央官庁や永田町の政府、政党が、とやかく言って指図する必要は全くない。

今後に問われるのは、非効率と化した【中央集権、永田町の機能不全】を、どの様に解体して分散化を実施するか、である。
自民党政権時代の「地方分権政策」は、小手先の改善程度で、このレベルでは100年たっても殆ど変わらないことを実証した。
政権交代の目玉に、『地域主権』を高々と公約にした民主党は、いざ、その責任を負う立場になると、腰が引けてまともな実行策が、すべて先送りになった。
まだ3年しか経っていないから、という言い訳も聞こえるが、将来の展望と目標を明確に提示して、次回の総選挙に臨むべきである。

その点で野党の方も、地域主権に向けての具体策を明確にして行くべきである。
新興勢力の「維新の会」は、国会議員を半減して、中央政府の役割は外交と安全保障に特化すべきとした。
自民党は「道州制の導入」を、以前から公約に掲げているが、具体策や実施時期、権限移譲の中身は全く曖昧なままで、政権与党の経験がない弱小政党と同レベルの未熟な公約に留まっている。

「政権交代」を目指した「残党民主党」と、「国民の生活が第一」の分党は、この『地域主権の中身の公約』をキチンと国民に提示する義務がある。

電力会社の特権体質を基本から直す再処理路線の転換策。

2012-08-28 | 核エネルギー・原子力問題
日本の国民は「原子力に依存しない将来」を、9割近い人が選択した。
後は、原発依存度をゼロにする目標時期の議論が残っているだけである。
その中でも、すぐに決断して後始末をつけるべき課題が、使用済み核燃料の再処理問題である。
この設備は【核燃料サイクル政策】の矛盾と問題を抱えながらも、原子力族の強引な論理によって、すでに多額の費用が「電気料金から投資」されてきた。
このまま続ける場合の総費用は12,2兆円が投じられる想定になっている。

原発ゼロに方針を転換すれば、この設備は廃止に転換するので、これ以上のムダなお金を、原子力族につながった企業に回す必要がなくなる。
今までに電力会社は「再処理事業」の為に、電気料金に[0.22円/kWh]を上乗せして、電力消費者から取り立てて、標準家庭で年800円にもなる。
積み立てたお金は、2012年3月時点で2.7兆円が残っている。

しかし、今年度で「再処理事業」を廃止に決定しても、9000億円が不足する事が判明した。
この見積もり金額も怪しいもので、今までも建設費の総額は当初は7000億円としていたのが、2兆2000億円に膨らんでいる様なズサンな体質だ。

原子力関係者がやることの【信頼性不足】は、今さら言うまでもないが、これはおカネが余分にかかればその分はすべて「電気料金で賄えるので自分たちの責任には一切ならない」、と言う【総括原価方式】のアマアマ体質が元凶である。
この「再処理事業の廃止」によって、今後に必要となる9000億円は、電気料金の負担で賄うことを、一切拒否する事が体質改善の始まりである。

「再処理事業廃止」の決定と合わせて、「再処理事業費用[0.22円/kWh]」は取り立てを廃止すべきである。

その上で、積立金額の「2.7兆円」の範囲内で、処理施設の廃止費用を賄える用に、徹底的に無駄な経費の削減を課すべきであろう。
もし、最善の努力をしても、積立金額を上回る費用が発生するならば、原発によって利益を得て来た電力会社の資産を売却して、賄うべきである。
それでも足りないと言うことはあり得ない。
他社よりも圧倒的に豪華な福利厚生施設を造り、無駄な経費の垂れ流しの運営を続けている体質は、東電の実態で明らかなっている。

ズブズブに濡れたゾウキンを絞るのは、民間企業には当然の責務なのである。

将来世代のために投資をするのが賢い政府の選択だが・・。

2012-08-27 | 快適エネルギー社会問題
領土問題を少しでも前進させるには、まず、ロシアとの関係改善を狙って、北方四島のうちの国後島を『再生可能エネルギー』による、地産地消型の自立システムを創りあげる計画を提案するのが良い。
その技術手段としては、人工藻場を造成して大型海藻類の栽培による『バイオ燃料製造』を、日本の技術主導で実現させる。
同時に電力の地産型には、風力発電の設置を拡大して行く。
それだけでは、天候に左右されるので、安定して電力を生みだす『小規模水力発電』の技術も導入して拡大する計画をたてる。

熱エネルギーの石油代替には、「バイオマス燃料」が適している。
すでに現地でも利用している「木質バイオマス」の薪などは、もっと熱利用効率の良いボイラーなどに置き換えて行く。
町や村には、「バイオマス発電所」を設置して、電力と熱エネルギーを同時に利用出来る設備を造って、家庭やオフィス、店舗等の給湯に利用出来る様にする。

これらの技術やシステムは、すでに日本では実施可能になっているのだが、既存のインフラがあるところでは、新規の導入に各種の抵抗がある。

北方四島のエネルギー自給に向けて、日本が協力を提案すれば、これらの再生可能エネルギーの導入に前向きの地域も出てくるであろう。
日本の国内で実施しようとすると、既存の法律の規制や、すでにエネルギー関連に事業者の利害が絡み合って、調整する手間ばかりに時間を浪費してしまう。
ロシアの(仮の)領土内であるならば、日本の法律や既得権のしがらみからは制約されないで、合理的な熱電併給のシステムとして、導入が可能になる。
日本でのお決まりの役所間の縄張り争いからも、とき離れて実行出来る。

この協力事業が順調に進み出せば、現地住民の日本に対する信頼もあがり、将来の領土の返還についての交渉も進みやすい土壌を生みだす。

この事業を実施するのは、大半が日本企業の役割となって、その成果は企業側にとっての今後の貴重なノウハウを得ることが出来る。
この様に、ロシアにとって歓迎され、現地住民に信頼され、実施する日本の民間企業にとっても、先進事例の成果を採れる。

日本の政府にとっては、何が障害となって躊躇する事があるのだろうか?
うがった見方だが、予算がロシア側の領土に使われるのでは、中央官庁の仕事の実績にならない、と懸念しているのであろう。

未来よりも今の権益が第一・・?

目先のメンツ争いを騒ぎたてるより賢い展望の施策を。

2012-08-26 | 快適エネルギー社会問題
日本には短絡的で直近しか目に入らない【近視眼】思考の人間が多すぎる様だ。
特にマスメディア関係の【人気取り商売】の人種は、目先の視聴率競争が最優先で、今話題をさらっている問題ばかりを大々的に扱う。
それに引きずられて、先の展望もないままに【大騒ぎをするのが目的】の悪質な戦術に載せられて、害毒が世の中に広がってしまう。
領土問題の竹島の不法占拠は、自民党政権が何もしない間に、実効支配がエスカレートしてしまい、日本は完全に侮られてしまった結果である。

竹島問題と尖閣諸島への不法上陸は、事態をエスカレートさせないことが肝要で、良い方策が出来るまでは、現状をできる限り変更しないことに尽きる。
では何もしないのか、と言うと全く違う。
両国にとって、事態を改善する方向の具体的な施策が、実行可能なレベルになれば、将来にとってのお互いに利益の為に、現状を前進させようという意思が生まれる。
それに最も近いのは、北方四島の共同開発事業である。
今こそ、国民の関心が100~67年前からの領土問題に向いた時期を捉えて、前向きに取り組む段階である。

離島のエネルギーを確保する事が、大変な仕事であり、島民の生活に大きな負担がかかっていることを、一般の国民には理解が難しい。
電力も燃料も、遠方からの経路を多額のお金を懸けて運ぶ化石燃料に、依存していることは経済的には大きな負担である。
東京などで過ごしている住民の何倍もの費用がかかっている。
しかし、東京都に属する伊豆大島や父島、母島など小笠原諸島では、東京電力が供給する電力は、同じ電力料金にして負担を公平にしている。
実質は東京電力管内の電力消費者が、負担して助けているのが実態である。

北方四島の電力は、ロシア政府が支援して何とか維持しているが、石油を使う発電設備では、支援の負担も相当になる。
これを「風力発電設備」を積極的に設置して支援を提案出来れば、ロシア政府にとっては、おお助かりになる。
将来は日本の領土に想定するならば、電力とエネルギー自立のインフラへの投資協力を申し出ることは、日本国民も納得するだろう。

領土に関心を持つならば、今こそ北方領土返還に向けて動く絶好の時期である。

次期総選挙で国創りの基本エネルギー戦略を競うべきだ。

2012-08-25 | 快適エネルギー社会問題
日本の国民は、既に『原発への依存をゼロ』にすることに合意している。
政府が国民の意見を聞いて決めようと進めてきた三択の選択『原発ゼロ』、「15%」、「20~25%」は、2030年目標の数値で、この間に技術進歩や省エネルギー、産業構造の変化などは、現状の延長上の保守的な想定に縛られている。
それよりも、国民は原発のウソと危険性に目覚めたので、できるだけの方策で、『10年以内に原発ゼロ』を目標にして欲しい、との意見が多数を占めている。
5年以内のゼロを目指すべき、という国民もかなりの比率に上る。

次回の総選挙の公約には、「原発ゼロを何年先に達成するか?」が、重要な争点として掲げられるであろう。
自民党の様な「2030年でも20~25%」を維持して、「将来は地下原子力発電所」を建設してでも、維持して行くなどの、国民の要望を全く汲みとれない政党は、完全に見捨てられるだろう。
いや、【原発中毒に染まって抜けられない層】が、選挙権を持っている比率だけの投票を集めることで、しばらくは生き残るかもしれない。
だが、この様な既得権益にしがみついていては、将来は落ち込むだけである。

『再生可能エネルギーの拡大普及』や、『省エネルギー技術革新』は、容易な挑戦目標ではない。
惰性的な現状維持では不可能で、日本の総力を傾注する取組が必要である。
それこそ、失敗を恐れないで、果敢に挑戦する意気込みをもった、「次世代の活力」を引き出さなければ、成果は産まれないであろう。
スポーツの世界では、「レベルアップの積み重ね」によって、記録や技術が向上して、「世界トップの戦い」での成果を生みだし、日本中を活性化している。
「原発ゼロ」への挑戦は、日本が長期停滞の迷走状態から抜け出す為の、『絶好のチャンス』と捉えることで、現世代と次世代の活力を生みだすのだ。

1990年代から2000年代に「既得権益構造のオミコシに乗っていた」【旧世代政治家】や【守旧産業経営者】などは早々に勇退して、次世代に譲って「挑戦の機会を潔く引き渡す」ことが、最善の選択である。
日本には、優秀な素質を持った若手の経営者予備群や、次世代技術への挑戦能力を備えた技術者集団が控えている。
この人材を活かし、蓄えすぎている資金を駆り出す時期が、到来しているのだ。

国創りの基本のエネルギー戦略を、快適エネルギー立国へ転換する機会である。

霞ヶ関の懲りない人種に取り込まれた野田内閣の狂気。

2012-08-24 | 核エネルギー・原子力問題
日本は将来のエネルギーの自立化に向けて、1970年代の石油ショック以後は、原子力発電への依存度を高めることばかりに、力を注いできた。
30年以上も経った昨年2011年になって、その大きな誤りが明確になり、その後始末には、さらに30年以上もかかる。
イヤ、高レベル放射性廃棄物の最終処分の方法と処分地は、初めからの重要問題であるのに、そのうちに解決策は見つかるから、と手前勝手な理屈と楽観姿勢で先送りして、苦肉の策の再処理路線に走り、あと始末に困る「大量のプルトニウム」をため込んだしまった。

これだけの負の遺産を背負い込んだ「原子力発電技術」を、いまだに、何とかして拡大しなければならない、と考える人間がいたら、それはもう「狂気に達した」人間か、「麻薬中毒に侵された」廃人に近い。
ところが、日本には「原子力ムラ」という、排他的な集団があって、そこに毎日住んでいると、「原子力発電は、エネルギー自立への唯一の手段、魔法の様な夢のエネルギー」との信仰に染まってしまう様だ。
経済産業省に毎日の様に出勤して原子力ムラに接していると、まともな判断が出来なくなる始末だ。

国民の大半、7割~9割の人が、原発ゼロを要望しているのに、15%だ、25%が必要だ、といい張る官僚や専門家が「経済産業省の中」では、力を発揮している。
その証拠には、原発大事故以前から、「原発技術を国家戦略として新興国に輸出拡大」を、金科玉条の課題として、ベトナムなどへ国が主導して売り込む活動をして、さらにエスカレートしようとしている。
大事故によって安全性の信頼がなくなり、安定供給も覚束ない「原子力発電」は、不安を他国に押し付け、負の資産を広める愚策の典型であろう。

相手国は安全性については、日本が保証する事を当然の様に期待している。
万が一の大事故があった時には、事故の終息と損害保障には、日本に責任を負ってもらうことを要求してくるであろう。
これに対して、長期間の事故補償の負担を将来も負うのは、日本の次世代の国民にツケを回すことになり、論外の話である。

だが、原子力ムラの信仰に汚染された野田内閣は、いまだに、原発の新興国への輸出拡大の路線を突き進んでいる。
「狂気の沙汰」とシカ思えない、「麻薬中毒」の症状であろう。

将来に向けてのエネルギーの自立化は両国の利益になる。

2012-08-23 | 快適エネルギー社会問題
領土紛争問題は隣国との関係を悪化させて、どちらの国にとっても扱いが最高に難しい問題である。
20世紀までは、軍事力の強い国が強引に占領して自国領に編入してしまい、時間とともに既成事実化して、国際的な了解を取り付けてしまう。
その間は、経済力と巧みな外交戦略のもとでの駆け引きが必要になってくる。
しかし、21世紀にはこの様な両国関係は、「害あって益なし」であることは、よほどの愚か者でなければ判るであろう。

領土問題は、平和的な交渉で両国民にとって納得のいく解決策を、見つけることが不可欠である。
尖閣諸島の紛争については、日中交渉の過程で、当時の中国の最高権力者の【小平の言葉】、「この問題は、将来の世代が良い知恵を出してもらうまで、一時的な棚上げとして、現状のままにしておきましょう。」を基本にすべきだ。
30年以上も経っているのに、『良い解決策』を考え出して提案した人はいない。
それもなしに、いたずらに強行姿勢を貫くべきだと主張する「愚か者集団」は、20世紀のままに留まっている【化石化した人種】である。

紛争が激化している「尖閣諸島」「竹島」においては、現状での紛争を荒立てずに鎮静化する方向しか、当面の解決策はない。

それよりも、まずは『北方四島の共同開発による領土問題の平和的解決』を最優先課題にして取組むのが、日本とロシアの両国にとって最善の道であろう。
その具体策の一つとして、国後島沿岸部での「大型海藻栽培の人工藻場」を造成する計画を提案したい。

さらに、国後島の陸上部には、日本の優れた『風力発電の建設計画』によって、日ロ共同でのエネルギーの地産地消化を図る方向がある。

日本の「風力発電技術]は、世界の最先端レベルに達しているが、日本の本土においては人家が多く、立地に不向きな制約が大きい。
そのためもあって、優れた「風力発電技術」は、海外での不利な競争に晒されて次第に国外への生産に移りつつある。

これを将来の北方四島の平和的解決に向けて「風力発電によるエネルギーの地産地消化」を国後島で実現する計画をロシアに提案するのだ。
技術力は既に十分にあるから、あとは事業化に向けての国の確固たる姿勢を示すことで、ロシア側はおおいに関心を示すであろう。
これが外交戦略なのだ。

原発ゼロ社会は国民的な合意だ。外国に遠慮は一切無用。

2012-08-22 | 快適エネルギー社会問題
民主党の野田内閣は迷走し続けた挙句に、やっと『脱原発依存社会』に向けて、エネルギー戦略を立て直す方向に舵を切った様だ。
8月17日のブログに書いたが、国家戦略相が福島の住民との意見交換会後に、内閣の閣僚として「原発ゼロを目指す思いを鮮明にした」と報じられたが、マスメディアは、尖閣問題の不法上陸者たちばかりを大きく扱う、お粗末な報道ぶりで、から騒ぎに奔走していたのだ。
報道の役目を知るならば、野田内閣の基本姿勢の転換を、正確に伝えるべきだ。

今までの野田内閣は、守旧産業や既得権集団の批判や脅かしを受けて、腰が引ける言動ばかりが目立っていた。
国民の大半は、そのような守旧体制と既得権構造の大転換を望んでいるのだ。
それに対する「屁っぴり腰の民主党、野田政権」に、もはや愛想を尽かして、最低の支持率にまで、落ち込むことになってしまった。

尖閣や竹島の領有権の侵害は、確かに中国、韓国の言い分に無理があるが、この様な国境紛争は、弱腰批判などは先の展望もなく、害あって益なしである。
将来の展望もないままの強腰姿勢は、事態を悪化させることになる。

ところが、純粋の国内問題である『脱原発依存』は、どの外国も日本に文句をつける筋合いの問題ではない。
国民の7割以上は『原発ゼロのエネルギー戦略』を望んでいるのに、わけ知り顔の似非専門家や守旧産業の既得権経営陣から、「原発ゼロ」は実現性がない、などの批判をまともに受けて、及び腰で態度を曖昧にしてきたことが、政府に対する信頼を、完全に失っていた。

小泉内閣の時は国会や与党の守旧派から否決されても、既得権構造を破壊する郵政民営化路線を貫いて、圧倒的な国民の支持で形勢逆転を果たしたのだった。

野田内閣、民主党の信頼回復には、自民党政治からの転換であり、その最たるものは、原発依存からの離脱にある。
2030年に原発ゼロを目指すとするのは、もはや国民的な合意事項である。
今後の議論は、その実施におけるいろいろが課題を、どの様にして克服して行くかの、「エネルギー戦略」と「経済成長戦略」、『国創りの将来展望』を、具体的に国民に提示して、選挙での選択を受けることだ。

【原発の維持により25%の依存】を目指す「自民党」は、その公約だけで、選挙で敗退する原因を引きずる羽目になるだろう。

領土問題の解決に向けて二国間の共同事業を技術力で。

2012-08-21 | 海洋産業問題
「海洋で石油に代わるバイオ燃料を製造する」と言うと、その様な方法よりも、陸上で作物を栽培して、その「収穫物でバイオ燃料を作る方が手っ取り早い」と考えるのが通常である。
事実、40年前にはブラジル政府は【広大な国土を活用してサトウキビを栽培】を拡大して、それからできる糖を、「砂糖生産とエタノール生産の両方が出来る製造工場」を国策で広めて、2000年代初頭には、ブラジル国内を走る自動車用の燃料の大半をバイオ燃料で賄える様にした。

アメリカは、国内で余剰になるトウモロコシを糖に変換してからエタノールにする【トウモロコシエタノール】の製造を優遇して、石油の代替にした。
しかし、世界で必要としている大事な食料源のトウモロコシを、自動車に回すなどは、人権問題であると批判されている。
今年は、例年にない異常乾燥でトウモロコシ生産が3割以上も不作になるので、食料としての輸出する分は大幅に減って、今まで以上に批判を浴びそうだ。
世界の流れは陸上の【食用になる作物からバイオ燃料を製造する】のは、制限すべきだとの声が、国際的な潮流になっている。

その点で、『大型海藻栽培によるバイオ燃料の製造』は、これからの時代の要求に沿った理想的なバイオ燃料産業となる。
まず第一に、大型海藻類は、海中での生育が最も早く糖類の含有量も多い。
成長に必要な栄養分は、海中に溶け込んでいる成分が絶えず人工藻場に流れてくるので、継続しての栽培には全く支障はない。
陸上ではいろいろな目的で土地利用の奪い合いが起きるが、「沿岸部の未利用海面を人工藻場」にすることに支障は全くなく、その上、人工藻場を作ればその周りに「産卵場や幼魚の生育場」が出来るので、漁業にも有利な面が多い。

この人工藻場の造成と海藻栽培事業での技術力は、日本が優れた実績を持っているのだが、日本政府が全く冷淡なために、事業の拡大が出来ない状態である。
海水温の低い寒流地域に適した大型海藻の栽培技術は、すでに実用化しているから、北方四島の沿岸部でも、実施する事はそれほど時間はかからない。

ロシアは、この地域には石油を遠方から輸送しなければならず、沿岸部での大型海藻からのバイオ燃料は、喉から手が出るほど欲しい産物である。
ブラジルやアメリカとは違った方向で、日ロ共同で『海藻類バイオ燃料』の産業化に向けて、二国間協力事業の実績を作ることが北方四島問題の解決になる。

日本は世界中で最も海洋産業に適した地域である。 

2012-08-20 | 海洋産業問題
『海洋産業立国』を目指すと言っても、かなり広範囲な有望産業が見込まれるので、個別にその将来の可能性を説明して、目標を書いておきたい。
このブログでは、すでに【海洋産業問題】と類別して、60回以上も書いているので、すでにご存じの読者も多いと思いますが、政治家やマスメディアの関係者は、あまりにも無関心なので、再度、書いていきます。
まず、2010年4月27日~5月2日に書いてきた、「海の森作り、人工藻場」の新産業について、要点を説明しておきたい。

海中には豊富な栄養素があり、これを人が利用できる様にするには、海藻類の機能を利用するのが、もっとも得策である。
【人工の海藻栽培地、藻場】を造成して、大量に海藻の収穫を得る技術は、日本人の先駆者が戦前から取り組んで、事業化に成功している。
その後の日本は、高度経済成長に浸りきって、日本の近海を利用する『人工藻場』の事業拡大には見向きもしなくなってしまった。
その技術は中国の沿岸部では拡大して、今では立派な地域産業に成長している。

この海藻類でも、北海道の沿岸海域中に適した種類は、大型のコンブである。
このコンブ類は豊富な栄養素を含むだけでなく、海中で最も生育の良い植物で、炭水化物の製造能力は最良レベルである。
養殖したコンブの「高付加価値な栄養素」を抽出して、残りの部分は家畜の飼料に利用できる。
さらに「飼料に出来ない部分」は、バイオマス原料として、「発電や熱利用のエネルギー源」に利用できる。
将来においては、この海藻バイオマス原料から、『石油に代わるバイオ燃料』を製造する技術も実現可能である。

これらの一連の【人工藻場産業】を北海道地区で、国策として支援して実現する事が『海洋産業立国』の有力な新産業に育つのである。
将来は北海道道の沿岸部だけでは、栽培海域が限られて不足してくるであろう。
その時期には、「北方四島の国後島、択捉島の沿岸部」にも人工藻場を拡大する『人工藻場コンビナート』を形成する構想も実現可能になる。

北方四島を占領地として保有し続けるロシアにとって、日本の産業の中に組み入れた方が国益になると判断するであろう。
何よりも北方四島の産業振興になって、住民の暮らしに貢献できるのは確実だ。

日本の将来を海洋国家立国に向けて展望のある外交を。

2012-08-19 | 海洋産業問題
政府の外交問題における紛争処理で、日本中の国民が信頼できる状況とは正反対に向かっている。
この対応について、野党やマスメディアからは、政府の弱腰外交の影響だと批判している無責任な発言が飛び交っている。
特に尖閣諸島への不法上陸した、無法モノ達の映像を頻繁に大きく採りあげて、悪者組織の思うつぼになっている「日本の大手メディアのふがいなさ」には、呆れかえる。
不法行為を目立つ様に実行してもらえれば、メディアで大きく扱いますヨ!
(どうぞ、頻繁に不法行為をして、視聴率を上げるのに貢献してください・・?)

レベルの低いメディアは、言論の自由の国だから放置しておくしか仕方がない。
本質は国の政治に責任を持っている中央政府の怠慢にあると言うべきだろう。
それも個別の紛争に、イチイチ、批判している様では後の祭りばかりになる。
弱腰外交はけしからん、などと、自分たちの責任を棚に上げて言い出している【自民党首脳たち】は、厚顔無恥の典型である。
基本的な要因は、日本の政治家には、日本が海洋資源に恵まれた『海洋国家』であることの認識が、大きく欠落しているコトにある。

尖閣諸島の領海だけで東京都の2倍の面積があるのに、今までの歴代政権は日本の領土、領海を守るコトには無頓着で、実質的なことは何もしてこなかった。
北方領土問題にしても、ソ連の崩壊以後にロシア政府との交渉に力を入れて、少しでも占領地の返還を迫る政治交渉は、ほぼ皆無であった。
一部の政治家が動いても、利権がらみのスキャンダル問題として逃げ込んで、面倒なことには拘わらないのが身の保全だ、として無関心を決め込んできた。

この様な日本の外交姿勢の弱さを見透かして、韓国はその間に竹島の実効支配を強めて実績を重ねてしまい、観光船まで就航している。

今頃になって、弱腰外交だなどと国内での足の引っ張り合いをする無責任連中は、無視するに限る。
このブログで書いてきた様に、『日本は海洋産業立国を目指す』と、明確に宣言して、まずは、海洋産業の開発促進を最重要国策として力を注ぐべきである。

目覚ましい実績を出した海洋産業を、ロシアに北方4島で「日本の技術で戦略的に拡大」する提案を行えば、ロシアも無碍に断る様なことはしない。
日本の国力を示して、「将来展望のある外交」を着々と打つのが最善策である。

また作られようとしている安全性神話の暴挙を許すな。

2012-08-18 | 国創り政治問題
安全性の問題は国民のもっとも関心が高い重要課題である。
近代文明を支えている機械や設備は、絶対に故障しないことはあり得ないので、一箇所が故障しても、必ず二重三重の備えが用意されていて、最悪時でも人命への被害は最小に抑える工夫が、最大限に備えられている。
原発の大事故で判明したことは、人間の知恵の浅はかさであり、それに加えて意図的な安全性の説明が、マカリ通っていた人為的な隠ぺい姿勢であった。
原発の問題はこれからも、その悪質な安全神話工作が明るみにされるであろう。

もうひとつの安全性の疑惑が、アメリカ軍が新規に配備しようとしている「オスプレイ」の【ゴリ押し安全説明】である。
事故率がどうであるかの数値以前の問題として、垂直離着陸機の新機構が、技術的に難しい機構を数多く採りいれている上に、致命的な弱点があることだ。
通常の航空機は、前方に進んでいる限りは、主翼による上昇力が常に働いて、たとえエンジンが故障しても、滑空して被害の少ない場所を選んで、不時着出来る様につくられている。
それでも、それが頻繁に起きては困るから、必ずエンジンは別系統で2基備えて、双発になっている。(単発機は、現代ではゼロ。)

一基のエンジンが故障しても、もう一基のエンジンの推進力で、安全に飛行場までたどり着ける性能が、義務付けられているのだ。
エンジンが一基しかないヘリコプターは、どの様に安全性をたかめているのか。
それは、メディアの説明にも登場した様に、「オートローテーション」という装置で、エンジンが停止しても機体が下降する状態では、ヘリコプターのプロペラが回り続けて、機体の操縦が出来る性能になっている。
この機能によって、地上に下降するまでの時間に、安全な位置を探して操縦しながら不時着出来るので、最小限の被害に食い止められる。

ところが、「オスプレイ」の基本的な構造は、エンジン2基のうち一基でも故障すると、たちどころに操縦不能になって、機体は傾いて短時間で墜落してしまうので、飛行機やヘリコプターよりも圧倒的に墜落の可能性が高いのだ。
エンジンやプロペラの故障率を飛躍的に向上しない限り、確実に事故になる可能性が高い構造に出来ている。

軍用機として、人家が全くない地域で飛んでいる場合は、許されるかもしれないが、人家のある地域を飛びまわる行動は、もってのほかの暴挙なのである。

マスメディアは国民の不安感を煽り、内閣は態度不鮮明?

2012-08-17 | 国創り政治問題
野田内閣の古川国家戦略相は、福島県内での住民との意見交換会に出席した後、
記者団に対し、「個人の思いとしては、原発のない社会を目指したい」と述べ、内閣の閣僚として『脱原発』の立場を鮮明にした。
戦略相は、「エネルギー・環境会議」の議長を務めて、「政府のエネルギー戦略」を取りまとめる責務にある。
「福島県内の第一原発5・6号機と第二原発1~4号機」の再稼働については、「大事故が起きた福島での再稼働はあり得ない」と、政府閣僚として否定した。

この情報は、朝日新聞8月17日(朝刊4面経済)の一番下のわずか2段、18行の記事でカタスミに扱われている。
同じ新聞の2面は、「尖閣不法上陸事件」を8段抜きで大々的に扱っている。
この様にマスメディアは、国民が不安感を増やす事件の方は、可能な限り大きく扱い、政府の閣僚が「原発ゼロ、再稼働否定の発言」の様な『安心感を増やす』情報は、小さく扱う。
原発の方は賞味期限が切れた情報で軽く扱い、3面記事レベルの【不法活動家の犯罪】は、身分不相応に(重要人物であるかのように)持て囃しぶりだ。

いうなれば、マスメディアは、「中国の一部の不法なナラズモノ」の過激な行動を大きく扱うことによって、悪人の手助けをしている様な役割をしている。
テレビのワイドショーやニュース番組で、大げさに採りあげることは、「悪意の手助けをしている愚の骨頂」の対応であることに気がつかない。
イヤ、それを知っていても、「テレビの視聴率を上げる」ことが目標の第一であるテレビ製作者は、日本の国益や国民の安心感を向上させることなど、そっちのけで、自分の立場の利益になることばかりを、考えているのだ。

野田首相をはじめ閣僚メンバーは、政府の見解を曖昧にしておいて、不利な立場に立たない様にする言動ばかりが、目立っていた。
今回の古川国家戦略相の言明は、野田内閣の閣僚として初めて『脱原発依存』を明確にし、『福島県内原発の再稼働はゼロ』をハッキリさせた。
この様に、日本の将来のエネルギー政策転換の意思を明確に打ち出すことで、国民の信頼感も生まれ、政府に対する支持も上がっていく。

それにも拘わらず、民主党内の産業界や大企業労組よりの守旧産業族議員が抵抗勢力となって、国民軽視の言動ばかりが目立っている。
これでは民主党の支持率が最低レベルであることは、当然の評価であろう。