庵KM

技術屋OBの環境問題独り言

経済問題。交通問題。健康問題。そして、日本の国創り問題。快適社会問題。

感染者を早期に発見して隔離する方式を緊急に整備せよ。

2020-03-31 | 暮らし・健康問題

今までの日本での新型コロナウイルス感染対策は、感染初期の症状が出ていない人は検査対象から、意図的に外している。

感染の陽性:陰性の判定には、ある程度の感染経過後の症状が進んだ段階での、ウイルスの増殖した粘液を採取する必要があるからである。

感染初期の段階では、粘液の中にウイルスの量が少ないと、陽性が判定されずに、陰性とみなされて、感染者でない扱いになってしまう懸念からだ。

それと、粘液採取段階で、医療従事者のウイルス感染の危険性もあるから、陽性の反応が出る率が高い段階での検査をするのが効率的だという。

それで、発熱が4日以上続き、咳などの症状が著しい人を対象に絞って検査を実施する。

それも、判定する機器の扱いに一定以上の技術が必要で、安易な検査キットでは、判定の精度が落ちるから、専門の検査機関を絞っていた。

一日、300件程度しか検査ができない、と言っていたのは、この検査体制、検査能力、感染力の強さに対するリスク回避が理由であった。

しかし、隣国の韓国では、それらの課題を全て検討していた結果、ドライブスルー方式や、ウオークスルー方式の、新しいアイデアを駆使して、1日で

1万5千の検査能力を実現していた。

日本は検査システムの「ボトルネックを解決する努力」を怠り、できるだけ初期の段階での感染者発見という、基本の医療業務を軽視したのである。

海外の医療専門家から、この日本の検査実施数の少ない現状を、徹底的に批判されてしまい、慌てた厚労省関係者は、6000件まで可能と改良した。

しかし、二ヶ月以上の経過した今日でも、検査実施数は、3000~3500程度にとどまっていて、感染の疑いの人が増えても検査待ちの状態が多発する。

日本の医療行政では問題解決能力が低レベルと、世界に証明しているのだ。

 


医療機器の増強に対応した医療現場従事者の大増強を。

2020-03-30 | 暮らし・健康問題

新型コロナウイルスの大流行に備えて、必要な医療機器の充実は、遅きに失したとはいえ、日本の各地の人材と企業の協力で、対応は可能だと言える。

直ぐにでも、その体制を創り、医療現場の必要性に応じて対応させるのだ。

一番の懸念は、重篤患者の最後の救命治療であり、その医療技術のレベル維持が必須の条件になる。

人工呼吸器の装着と管理は、訓練が必要だが、その治療ができる人材は招集できるだろう。

しかし、最後の救命装置のECMO(人工心肺装置)は、三人以上の医師と、専門の能力を持った、チームワークによる医療が必須なのである。

機材は、1500器程度は準備可能だというが、スタッフの方は、わずか50チーム程度しか、準備されていない。

日本は、重篤の肺炎患者の救済を、想定していなかったのであろう。

優秀な医療制度持つ日本での、隠れていた欠点が露呈したのである。

今からでも、可能な限りの医療スタッフの編成と訓練を実行して、一人でも多くの重篤患者を救う努力を果たすべきである。

しかし、日本の医療制度は優れていたが、医療従事者への待遇向上と、スタッフの層の増強を軽視して、今の医療現場は、過酷にすぎるようだ。

多くの前線現場の医師は、過労が重なるほどの、残業時間勤務を強いられているし、補助スタッフの不足と雑用の多さで、疲弊している。

そこに、感染の危険性が伴う「新型コロナウイルス肺炎患者」の急増では、医療スタッフ不足が、最大の問題となってくることは目に見えている。

中国武漢市での都市封鎖の段階から、二ヶ月半も経過しているのだから、この期間に、医療従事者スタッフの準備と待遇改善が可能であったろう。

それができていないのは、医療行政責任者たちの、大きな失策と言える。

 


コロナ肺炎治療機器の緊急増産を直ちに決断して準備を。

2020-03-29 | 暮らし・健康問題

新型コロナウイルス肺炎の拡大は、従来の想定を超える勢いで、感染者、隠れ感染者を出現させて、医療現場に大きな負担を強いる状況になっている。

特に最初の段階では、新型ウイルスの感染者を発見するのに不可欠な「PCR検査の能力」は、1日あたりでわずか300件の能力という。

この最初の利用患者の発見段階で、この準備数値は専門外の人から見たら、異常に少ないと言える。

新型インフルエンザであれば、一般の医療医院での短時間検査が可能で、自覚症状があれば、最寄りの医院で「感染の陽性、陰性の判断」をされる。

ところが、今回の感染性ウイルスの検査を受けるまでには、医院から検査の必要性で、保健所の許可を取り、専門の検査機関での順番待ちをする。

こんな仕組みを固執したので、感染検査を大幅に上げるといっても、二ヶ月以上の日にちがすぎた現在でも、最大検査数は6000件だという。

日本人の6割が感染の可能性がある、と言われる新型なのに、6000件では、一人一回の検査でも、20000日もかかる。

つまり初めから、検査を絞り込むつもりの医療体制なのである。

韓国では、当初から1日で1万5千件の検査体制を準備していた。

次に、感染陽性が判定されると、感染性患者を収容する病院のベッド数は、医療崩壊したイタリアの現状よりも、4割程度しか用意がない。

さらに重症化した場合の集中治療が可能な病院にベッド数は、さらに限られるので、医療崩壊になる段階では、悲惨な状況になるだろう。

少なくとも、今の段階では遅きに失したが、感染検査の圧倒的な強化、入院ベッド数(軽症者は、隔離施設で)、そして重症化した場合の、人工呼吸器システム数、さらに重篤患者の人工心肺装置(ECMO)も増強も必須だ。

今ごろ増産計画を検討しているなどは、論外に遅すぎる、怠慢である。

 


医療体制の崩壊を防ぐには、医療現場従事者の待遇の充実だ。

2020-03-28 | 暮らし・健康問題

コロナショックによる感染者急増の脅威は、中国やイタリアの急激な増加によって、医療現場の収容と治療行為が麻痺して、死亡率が急増してしまう。

アメリカの状況でも、ニューヨーク州が医療崩壊寸前であり、医療従事者の疲弊と人員不足で、甚大な被害が予測されて戦争状態にある。

アメリカ全土から、医療用の機材と医療従事者の応援派遣を要請しているが、連邦政府の大胆な決断と指示で、最大限の充実を図っている。

例えば、肺炎状態の最重篤状態では、人工心肺装置(ECMO)と呼ばれる最高レベルの支援装置が必要になる。

患者自身の肺の能力では、人命を維持できるだけの酸素量を大動脈に供給出来ないので、最後の救命措置として、機械的な肺臓の役割で補助するのだ。

この人工心肺機器は、専門の知識を習得した医師と看護師が必要で、24時間体制で治療の状況を保持しなければならない。

トランプ大統領は、この装置の大増産を、医療機器企業だけではなく、大手自動車企業のゼネラルモータースに急遽、生産に協力するように要請した。

それに合わせて、全米から専門技術を有する医療従事者を募集する。

3億人のアメリカ人から、人命救助の要員を、大規模の募集する行動だ。

日本では、ニューヨーク州のようには、まだ医療崩壊に達しないが、東京都だけの力量の範囲では、そこまで実行が可能だろうか?

現在の人工心肺装置の保有数は1500器があると公表されている。

しかし、その機器を利用できる技術・知識を有した医療関係者は、わずか50名しかいないというのだ。

機器は確実に扱える医療現場者が不足では、宝の持ち腐れになってしまう。

医療現場従事者の待遇改善を怠ってきたことが、いざという時に支援力を発揮できないで、ボトルネックになっている。

今からでも、即刻に、このボトルネック対策を本気で取り組むべき事態だ。


東京は首都機能ばかり優先して病院の体制は弱小すぎる。

2020-03-27 | 暮らし・健康問題

東京都知事が、今が正念場と言い出しているコロナショック対策では、とにかく、首都東京圏での密集を避ける行動自粛の要請であった。

コロナ肺炎の重症化に対応できる病床数は、東京都ではわずか3000床との公表値であり、この病床数を可能な限り、短期間で増備をするべきとした。

予想では少なくとも10000床まで増やす対策を即座に実行する必要があると想定したが、東京都の今の計画では、頑張っても4000床が目標だという。

3000万人以上が毎日密集して、世界の国の平均以上の経済圏を擁しているのに、感染症の患者を入院させて治療する病床数が、わずか3000床とは、驚きの少なさである。

1万人あたり1床しか用意できていないのは、数値の間違いではないかと疑っているが、近隣県の病床数値を合わせて、患者の移送をするしかない。

しかし近隣県の病床は、その県の住民の健康保全施設であり、東京で感染者数が拡大したから、移送で凌ぐという、安易な医療政策は許されない。

東京、神奈川、埼玉、千葉の自治体同士での患者の収容可能者数を、早急に調整して、コロナウイルス感染者数の治療可能数値を、説明すべきである。

医療崩壊の危険が迫っている、と脅すだけなく、この4都県の病院体制の収容患者数の最大値は、一体、今の実力では、何名までなのか。

あと一ヶ月後ならば、どこまで収容能力を増加させることが、実行可能な目標なのかは、首都圏の自治体の重大な責務である。

大阪府では、この患者数の予測から、収容能力とはるかに超える恐れがあるとして、軽症患者と無症状の人は、一般のホテルなどに収容する構想だ。

まだ感染者数が急増する状況ではないうちに、交渉を開始して準備する。

東京都の公表の、4000床の準備とは、あまりに責任逃れの過小な目標だ。

 


コロナ肺炎の重症化に対応可能な病床数の貧弱な体制。

2020-03-26 | 暮らし・健康問題

国の感染症対策は、都市部も地方の山村部も一緒くたにした、全国一斉休校を要請したり、イベント開催にも漠然とした自粛要請で混乱を招いた。

その状況では、地方自治体は国に依存せずに、自発的に感染抑制策の対策を検討して、まずは週末の行動を制限する要請活動に動き出している。

東京都は、感染経路の不明な感染者の急増を危険視して、とにかく、行動を抑制することを、心がけることからアピールしている。

とは言っても、仕事で出勤する人が大多数であり、勤務後の飲食を避けるとすれば、飲食業、サービス産業は壊滅的損害を受けるだろう。

その被害者に対する補償の話は全く触れずに、ただ隠れ感染者の恐れを漠然と伝えだけで、被害を受ける人たちに、納得してもらえる説明ではない。

イタリアのように、医療崩壊を招くような事態には絶対になっては困る。

しかし大都市では、感染症の拡大を防ぐには、人が行動することを制限する強制措置しか、感染者数の拡大を防ぐ方策は、見つからないのが現状だ。

このジレンマをどこで調整をつけるかは、まずは隠れ感染者の不明な部分を最優先して、【行動人の感染者率を調査して】の、感染者数の予測を出す。

つまり、感染経路不明で感染者として判明した人数に対して、本当の感染者数は、どの程度の人数になるか、という比率数値を摘むことである。

一説には、感染者数の10倍程度の隠れ感染者がいて、自由に行動している、と指摘している医療研究者がいる。

その全体の感染者のうち、2割程度が入院を必要とする患者であろう。

この人数が判明すれば、東京の場合は、感染症患者を入院させるベッド数は、現在は3000床であるから、増強しても10000床がやっとであろう。

つまり、感染しても医療破綻しない感染者数は、わずか5万人程度であって、今後の発見感染者の2週間の延人数は5千人を超えてはいけない。

現在の累計感染者数が5千人に達する期間は、わずかだと分かる筈だ。


感染症の収束に目処も立たない状況で、バラマキ経済対策。

2020-03-25 | 経済問題

安倍政権の新型コロナウイルス対策では、当初は後手に回るばかりで、感染者拡大の兆候が中国で大発生しているのを軽視しすぎていた。

そこに、ダイヤモンドプリンセスのクルーズ船の乗客に、感染者が乗船していたことが発見されてからは、漂流を始めてしまった。

横浜港に着眼してからは船内に乗客を隔離してしまって、2週間の間に感染者と被感染者を分離して観察する、という無理な施策を強行してしまった。

不幸にも、隔離期間中に700名以上の感染者を発生させてしまい、隔離施設と感染防止医療技術の不備を露呈してしまった。

しかもその間に、感染者を発見する検査、PCR検査の実施において、多くの欠陥と不備が指摘されたにも拘らず、改善策は後手だらけであった。

この失敗続きの厚労省の行動は、多くの批判を浴びて信用を失墜した。

この間には、台湾政府の感染症対策は成功のお手本とされ、韓国でのPCR検査の高能率を報道されて、日本の甘い対策が批判の対象となった。

慌てた安倍晋三首相は、専門家に対する相談を省略して、大規模イベントの自粛要請と、全校一斉休校の独断公表を実施してしまった。

国民全体に、危機感を鼓舞するには効果があったが、感染症拡大に対する抑制策には、大きな疑問点があるまま、経済的問題が噴出した。

運転操作で言えば、先の危険性に気づくのが遅く、急ブレーキを踏んで、乗客に不快な思いさせた下手な運転の典型例であった。

この自粛ムードによって、今度は、感染急拡大の危険性と同時に、抑制策が大規模な経済悪化と市場崩壊を招き、経済停滞の長期化を恐れさせた。

イベント中止や、一斉休校による経済的弱者へのしわ寄せは、即時の生活破綻の不安感で、社会混乱を招くので、早急に手当てが必須である。

しかし、長期的経済停滞への無駄なバラマキは、感染症の山を超えてから、大きな戦略のもとに着実に検討を深めて、実行すべき最重要課題である。


今後は経済再生の目標を共有しての協調体制構築を戦略に。

2020-03-24 | 暮らし・健康問題

中国武漢市で発生した新型コロナウイルスの感染拡大の危機は、今や世界中の主要都市や先進国での外出禁止令の強行手段で押さえ込むようになった。

医療崩壊を起こした中国やイタリアの被害は悲惨な状況であり、この都市封鎖の影響によって、経済的打撃を被った被害者の悲哀は計り知れない。

これからは、医療崩壊を防ぐと同時に、並行して経済的打撃を最小限に抑えて、流行期のピーク超えを契機として、経済再生の方策を用意すべきだ。

各国の政府は、当面の被害者救済策を優先しているから、自殺者や家庭崩壊は最小にできる政策を打ち出している。

しかし、長期的に見据えての経済再生策は、どこも打ち出せる状況にはなく、超金融緩和策は、リーマンショック時には有効に働いたが限界がある。

これを機会にして、人の移動の自由化が経済活動の活性化をもたらす、という自由主義至上論を、根底から見直す議論が必要になるだろう。

少なくとも、今回に提要された「テレワークによる業務」の有効性をもっと掘り下げて、有益でかつ効率的な「対面業務」を上回る手法が期待される。また生活物質の購入方法も、店頭まで出かけての大量購買の方法は、再検討されて、多くの人が大店舗に集中的に殺到する商売の方法は減るだろう。

今回のコロナショックで噴出した近代社会の、大きな落とし穴と非効率な制度は、人類の安全と安心感を向上させる再検討機会にできる可能性がある。

今回の想定外の事態は、弱者に対する被害を最大にしわ寄せする「現代社会の弱点」を浮き上がらせて、見せかけの格差拡大社会の欠陥を露呈した。

災害がもたらす悲惨な状況は、早急に支援の輪を広げる必要があるが、同時に、社会に良識を呼び戻し、欠点を浮き上がらせる機会となった。

災害拡大中であるが、悲観論に囚われずに、将来に対して協調体制を構築する良い時期だと、前向きに捉えることが、社会の活力を維持できるのだ。


感染経路が不明の感染者が増えて急激な拡大が増えるリスク。

2020-03-23 | 暮らし・健康問題

日本の新型コロナウイルスの感染拡大対応策は、重症化した患者を対象にして、PCR検査を実施して、感染の陽性を判定している。

その正反対は、自己責任で症状と必要性を判断して、検査を希望する対象者を全員検査して、陰性であることを判定して本人の自由行動を重視する。

もちろん、なかには、軽症状の段階でも陽性判定が出れば、一般人から隔離して2週間程度の観察期間で養生して自己回復を待つ。

こうして、自己免疫を持った人が陰性となって、自由な行動が許される。

PCR検査数を大量に増やして、自己免疫を持った人が、国民の大半となれば、感染症の拡大が抑止できることになる対感染症戦略だ。

日本は、前者の検査数を極端に絞り込むことで、感染者数の発見は最小に抑えられるが、いわゆる隠れ感染者の人数や割合は、全くわからない。

現段階では、感染経路のわかっている人を対象にして、徹底的に行動履歴を調査して、その中で濃厚接触者と判定された人を検査対象にしている。

濃厚接触者の検査から陽性反応が出れば、その人を隔離して、同様に濃厚接触者の調査とPCR検査を実施していく。

このクラスター発見と濃厚接触者の重点検査の方式は、今のところ日本では成功しているように見えるが、それでうまく拡大抑止ができる訳が無い。

その兆候は、すでに大都市の感染者からは、半数以上が感染経路不明の患者となっている事実で示されている。

つまり、半数以上の患者の濃厚接触者が不明だから、この先の検査対象は全く特定できない。

感染していても自由に動ける人の数が、膨大に広がるリスクは極めて高い。

こうなってしまってからは、都市封鎖などの強行規制で人の移動を制限するしか、感染の急激な拡大を抑止することは、不可能になってしまうのだ。


感染症の急拡大を想定して、重篤患者用の設備増強を。

2020-03-22 | 暮らし・健康問題

感染症の検査能力を10倍以上に拡大して、感染流行時の初期の段階から、可能な限りの感染陽性者を判定して、適切な隔離施設に収容する。

これが、感染の急拡大を防ぐ最も適切な医療措置であることは、今更説明の必要もない、当たり前のことである。

ところが今回の感染症専門家会議では、急激に感染収容者が増えると、既存の病気の入院患者の治療ができなくなって、医療崩壊の懸念があるという。

だからと言って、感染している患者の発見を遅らせた方が、医療崩壊を防げるというのだから、本末転倒の論理を専門家集団は通用すると勘違いした。

その対応策は、すでに大阪府知事が説明した大阪方式の4段階収容を組織化して、適切な役割分担を実行できる医療体制を創ることがベターである。

もちろん、すべての感染者を隔離できる病院数があれば万全だが、いつも稼働する施設ではないから、このような柔軟性のあるシステムにする。

感染症の専門家だけのグループでは、このような論争は排除されてしまうのだろうが、国家の非常時には、狭い小集団の中での論争ではいけない。

それでも、最大の流行時には、最重篤患者が最大に増える危険性も存在するから、その時に備えて、人工呼吸器など装備の増強を想定しておく。

いざとなったら、通常の入院患者を介護保養施設に移して、重篤患者用の病床に、短期間で改装できるように準備しておくのが良いのである。

余分にかかる費用や人材の確保をしておくことで、都市封鎖などの強硬手段を取らなくても、最流行時に発生する感染者を適切な医療措置を確保する。

このような、臨機応変の感染症流行時対応を、普段から整えておくことが、今後の国民の健康を守る、もっと適切な医療体制であろう。

今の厚労省の感染症対策方針は、あまりにも小規模の対策措置しか打ち出していないので、このような小出しの遅れ対策では、医療崩壊を招くだろう。


日本の新型コロナウイルス感染症対応は韓国より劣る。

2020-03-21 | 暮らし・健康問題

日本は国民の健康維持を最大に目標として、早期に国民皆保険制度を構築して、対象領域を逐次拡大してきた。

今回の新型コロナウイルスの感染症拡大において、早期に感染患者の発見をすることが、拡大を防ぐ重要な目標であった。

しかし、厚生労働省の専門家の打ち出した感染症の検査基準は、国民の常識からすれば、理解が得難い指針であった。

それは、初期に発熱などを伴うことが多い症例から、37.5度以上の発熱が4日以上続くことを条件としていた。

これは通常の発熱症状の患者を全て検査対象とすると、検査機関の業務が追いつかなくなる恐れがあるから、できるだけ検査数を絞る目的であった。

日本の厚労省専門家の説明では、1日にわずか300件しか検査できないというのである。

ところが、いろいろと批判されると、この検査能力は、1000件まで増加できると説明を変更して、国民に疑念を抱かせてしまった。

さらに、努力をすれば3000件までは可能にできるいい出して、不信感を増大させてしまった。

同時期に韓国でもコロナウイルスの感染拡大が大きな問題となってきた。

感染者数が一気に増加し始めて、日本よりも医療体制が遅れているのかと想像させたが、実は韓国では、すでに検査体制の拡充は遥かに進んでいた。

報道によると、1日1万5千件の検査が可能で、病院での検査時に、感染拡大を防ぐ方法は、病院の通常外来とは別の受付窓口を設置している。

さらに、検査効率を上げるために、ドライブスルー方式の検体採取が可能で、自動車に乗ったまま、採取者が完全武装の状態で、検体採取ができる。

数年前の感染症の流行時の教訓を生かして、賢い方法を採用できている。


感染者数の抑制は先進自治体の健全な機能に依存している。

2020-03-19 | 暮らし・健康問題

日本のコロナウイルス感染拡大抑制には、自治体の取り組み姿勢に大きく依存している。

特に北海道における感染者の拡大には、いち早く一斉休校の措置をとって、危機意識を高めて、自治体の取り組みを促進したことが功を奏した。

国の方針では、自治体の意識の高揚を図るには、間接的すぎて不適切な指示や、曖昧な要請だけで終わってしまうだろう。

厚生労働省の専門家グループでは、いわゆるクラスター感染に抑制をする集中的検査しか、実行できる方策がない。

それも、今では限界になっていて、感染経路が不明の感染者が増加している実情に対して、何も的確な説明もできず、手をこまねいているだけだ。

その点では、自治体の動きは、実情に即した実行可能な方針を打ち出して、独自の体制を作って、自律的に動き出している。

特に、大阪府では、感染者の発見に力を入れて、検査の体制充実を図って行こうとしている。

厚生労働省の専門家には、検査数をやたらと増やすことに抵抗する官僚が多い様で、日本の感染者数の数値が増えることを避けようとしている。

感染者の数が多くなると、医療体制の崩壊を招くとの危惧があるようだが、検査をしないで隠れ感染者が動き回る方が、感染率が高くなるのは必然だ。

大阪では感染者の発見急ぎ、軽症の患者や無症状の人には、病院には収容せずに、自宅か隔離した健康観察用の施設を用意して隔離する方針だ。

症状が重い人は感染者用の病院に入院させて、最重篤患者は、人工呼吸器を装備した特別病床に収容して救命措置を施す、という方針である。

厚労省よりも、よほどしっかりした医療行政を進めている自治体は、国民の信頼を集めるに値する、健全な機能を有していると評価できる。


感染者数の見せかけの抑制は、悪影響を生み出す元凶だ。

2020-03-18 | 暮らし・健康問題

アメリカの新型コロナウイルスの感染者の急拡大は、当初の対応姿勢の甘さがもたらした対策遅れのツケを回されたような事態である。

ここまで急拡大してしまっては、荒療治の州閉鎖や外出禁止令を出して、行動を制限して拡大を抑制するしかないだろう。

しかし韓国政府は、当初から検査体制を最大限に活用して、一部の都市の封鎖と行動制限によって、感染者数の急増加を抑えることに成功した様だ。

欧州での急拡大対策では、初期対応の甘さが酷すぎた上に、医療体制の削減をしてしまったイタリアを除いて、なんとか増加抑制に奮闘している。

その一方では、日本は非常事態宣言を出す段階からは、余裕がある様な感染者数であるとして、一斉休校の解除をしていく方向である。

当初に発生したクラスターの発見と、濃厚接触者の重点検査によって、感染拡大防止を図ってきたが、その網から漏れる感染経路不明の感染が増えた。

これは、日本の専門家集団が目指した、クラスター感染経路の追跡による「大規模感染の抑制」という狙いに無理がある証拠である。

クラスターだけでは、拡大抑止が困難であると分かってきた状況である。

この様な事態であるにも関わらず、当初の方針であるクラスター経路の徹底的追跡検査のやり方で、その他の感染の可能性の検査数を絞ってしまった。

検査能力は、公称で1日当たり6000件と説明されているが、実際の検査では、最大でも2000件程度しか、検査していない。

クラスター関連の経路以外の人を検査しても、ほとんどが陰性結果しか出ないから、あまり検査しても無駄になる、との説明をしている。

それでは、隠れた感染者、陽性判定がされる感染者はいないと言えるのか。

気がついた段階から、感染者拡大抑止対策を打っても、手遅れになる可能性は大きく、見せかけの少ない感染者数は、後日にツケが回すリスクがある。 


検査対象者を限定する日本は、感染陽性者の発見は少数。

2020-03-17 | 暮らし・健康問題

欧州各国とアメリカの感染者数の急拡大は、当初の感染者を見つける体制が不備で、潜在的な感染者の行動を自由にしてしまったツケである。

病状がかなり進んだコロナウイルスの感染者を発見してからは、その地域の検査対象者をかなり拡大して、陽性の患者の発見を最重点にしてきた。

アメリカでは当初は、中国への渡航歴のある人や感染者と接触した人に限定して、限られた検査機関のみで検査を実施していた。

しかし、アメリカ国民は検査の不備や検査が少ないことを批判して、トランプ大統領の方針転換を要求して、感染拡大の責任の矛先を政権に向けた。

この批判をかわすために、トランプ大統領は国家非常事態宣言と、検査体制の拡充を強化しを約束した。

検査体制の実力は、1日8000件程度の拡充されたが、批判が収まらずにトランプ政権の対策遅れを批判し続けている。

その検査数の増加に伴って、急激に感染者の発見が進み、一部の都市や州での感染の急拡大による都市封鎖が進んで、経済パニックに陥っている。

ヨーロッパ各国では検査数を最大限に増やして、隠れた陽性感染者の発見に力を入れて、急拡大の実態が判明した国では、国境封鎖や外出禁止にした。

ところが、日本の厚労省は、感染経路の発見に力を入れて、いわゆるクラスター(小規模感染集団)を発見して、その濃厚接触の疑いのある人や集団を検査対象にして、集中的な調査に力を入れてきた。

それを優先するために、単発の発熱患者や軽症状の人は検査の対象としないで、限定的な検査数に抑制してきたのである。

これでは、発見できる感染者の数は、自ずと絞られていくから、感染者の増加の実態は不明のままである。

この方式の弱点は、後の感染抑止対策に、大きな損失を生み出しかねない