アメリカが新自由主義の行き過ぎによる金融業界の崩壊にこりて、市場経済に任せれば、最良の成果が生まれるとは言えないと実証をした。
経済効率だけを優先する資本主義社会の行き着く先は、間違いなく、資産格差の拡大を際限なくひろげ、収入格差拡大で社会不安になる。
その象徴として、自由貿易に異論を唱える「トランプ大統領の誕生」を契機として、自国優先主義、貿易協定の再構築が動き始めた。
しかし日本では、表向きは自由貿易主義を信奉しているとの安倍政権によって、現状の路線を進めることに固執している。
トランプ大統領弾は自国優先主義の公約通りに、対外貿易の不均衡に対しては、中国と日本をやり玉に揚げて、是正を強化する。
一方の日本では、自由貿易を標榜しながらも、国内の雇用流出を防ぐために、円安に誘導する超金融緩和を継続して負債を積み上げる。
また、製造業の人件費を下げるために、非正規雇用を増やし、それが、正規雇用社員の給与水準も引き下げる悪影響を生み出した。
円安と給与抑制で、実質収入が下がり続けた日本は、消費が低迷して企業の新規投資は全く増えない。
世界の問題の集積地になっているが、逃げの政策しか打ち出せない。
為替操作による輸出力依存、人件費抑制による経済停滞、消費不足経済での設備投資不足。全て、逃げ政策のツケが回っているのだ。