東矢憲二の「気づきの経営」

経営コンサルタントとしての長年の経験を活かして、様々な気づきをご紹介します。
毎日読んでいただくと、心がホンワカ・・・

2軒のパン屋さん

2011-03-23 | 経営の気づき
私の散歩コースに、二軒のパン屋さんがある。300メートル程度しか離れていないから、お互いが競合店になる。Aは4年前にショッピングセンターら退去して移転オープンしたが、Bは、昨年、二店目の店として新規オープンした。この両者の比較が、経営の勉強になるので、比較してご紹介しよう。

Aは天然酵母パンで、体に良いと、店主自慢の品。Bは、普通の製法だと思うが、店舗が良い。食欲を誘う色合い、そしてデザイン的にも優れている。Aは、その点、遠方からも目立たず、通行人を誘い込むアプローチも弱い。要するに、製品そのものはAが優れていそうだが、店舗はBが勝っている。

この両店を比較した場合、どちらが集客力があると思われるだろうか。多分殆どの方は、Bの集客力が勝っていると思われるだろうが、そのとおり。残念ながら、現代は、「商品品質」よりも「商品イメージの演出」に優れている方が、顧客から評価されている。

私がAのオーナーであれば、先ず、店舗デザイナーのプロを用いて店舗デザインを変える。それと、情報発信の強化だ。本物のパンをあらゆる角度から紹介したニュースレターを4週に1回程度作成し、2キロ圏内の家にポスティングする。

私が一番言いたいのは、その道のプロを使いましょうということ。資本力の乏しい事業所は、費用の出し惜しみをされて、案外プロを使わない。しかし、プロを用いる費用は投資(一時的な出費で終わらず、収益計上に貢献する費用)と捉えて、積極的に用いるべきだ。(最後は私の宣伝になっちゃった/笑)