東矢憲二の「気づきの経営」

経営コンサルタントとしての長年の経験を活かして、様々な気づきをご紹介します。
毎日読んでいただくと、心がホンワカ・・・

祈り

2011-03-21 | 人生の気づき
遠い昔、我々人間は自然を拝んできた。世界で、色々な宗教がおこる前に、人間は、自然に対し「恐怖感」を持ち拝み始めた。例えば、大雨が降って、自分の住まいや動物達が洪水に遭い、大変な目にあったとか、雷が落ちて人が死んだとか、山や森の中に入った人が戻ってこない、そういう経験が結構あったためだろう。

それで、森や山が怖くなってしまう。遠い昔は、鉄砲を持って狩りに行くわけではないから、自分の腕一本で勝負しなければならない。そうすると、やはり自然は怖いし強いし、自然がちょっとだけ我々を許してくれなければ生きていられないことがよく分かったはず。その恐怖感に基づいて、人間のお祈り習慣、お祈り信仰が生まれてきた。

そして、今回は、自然の怒りに触れたのか、大震災が起こった。自然に対する畏敬の念が減ってきた、現代文明への警鐘かも知れない。仏典には、人心が乱れると、自然界が荒れると説明する一節がある。

今回、大震災に出会って、我々全ての人々が、日々、祈りの気持ちで暮らしていることだろう。私自身、朝夕の読経時に、無心に祈りの境地に入っている。生きとし生けるもの全ての平安を願って。

(写真は、毎年4月に参詣する島根県の一畑薬師寺からの遠景)