ことのは

初めに言葉があった。言葉は神とともにあった。言葉は神であった。と、ヨハネは言う。まことに、言葉とは不可思議なものである。

謙虚とは

2013-07-18 17:36:15 | 日記・エッセイ・コラム

素直は既に記したことだが、

それは「自分に問う」ものであり、

とにもかくにも自分の内で完結するものである。

それに対して、

謙虚は他者に対したときの自分の在り方であり、

他者にどう向き合うかである。

他者を想定して、はじめてこの言葉は意味をなす。

他者とは自分以外のすべてである。

人はもとより動物など存在するものすべてである。

すべての存在に神が宿ると思っている日本人にとっては、

煎じ詰めればそれは神ということになる。

素直は解釈的にぶれやすいところがあるが、

謙虚はぶれることがない。

すべての存在にたいして、先ず相手を立てる。

相手が神の場合は、ひたすら畏れいる。

謙虚とはどこまでも謙虚なのである。

・・・・・

私は素直という言葉も好きではあるが、

一抹の不安を持っている。

その点、謙虚はぶれがない。

だから、謙虚という言葉が好きである。

無条件に。

大人になってからの私のもっとうは、

「一に謙虚、二に謙虚、三四がなくて五に謙虚」であった。

今も。

思うに、日本の文化・文明には根に謙虚がある。

だから、外交が苦手である。

なにせ相手に付け込まれやすい。


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