花好き・旅好き80代の北国女性の日記(ブログ開設18年目)

趣味はガーデニングと家庭菜園、外国旅行だったが、新型コロナ禍と膝の不調、円安が重なり外国は見合わせている。

「北部ベトナムの旅」(8)

2016年12月11日 | 海外旅行「東南アジアⅡ」ヴェトナム、カンボジャ

≪「チャンアン」でのボートクルーズ≫

「チャンアン」周辺には、「ハロン湾」と同様に2億4000万年前に形成された石灰岩の「カルスト台地」が広がっている。
ここには48の鍾乳洞と6つの洞窟がある。2014年に「チャンアン景観複合体」として世界遺産に指定された。
私達はその6つの洞窟巡りのために小型ボートに乗り込んだ。

ボートの漕ぎ手は中年の女性達だ。私が乗ったボートも前部に客4人が乗り、後部で担当の女性が手で漕いでくれた。
洞窟は大半が石灰岩の山の下を流れる川の水が、長い間に石灰岩を浸食してできたもので、その長さは入り口から出口まで100m以下のものから最長320mのものまで色々だった。所々に薄暗い電灯が点いている。
天井の岩が低い場所では、屈まなければ頭を怪我してしまうから、気を抜けなかった。私達は何度も屈んだ。
流れている水の透明度は高く、かって酒造りに使われていたという。
予備の櫂が2本あったので、私達も交互に漕ぐのを手伝った。

幻想的な光景の中で幽玄な気分に浸った2時間のクルーズはあっという間に終り、最後に各自1ドルまたは2万ドンのチップを女性に渡した。
聞くと2日に1度の割合で仕事をしているという。満席にならないボートを漕ぐこともあるだろう。大変な労働だと思ったが、きっとこのあたりの女性の職場として人気があるのだろうと思った。
この「ボートクルーズ」をした「チャンアン」は、今回の旅で一番の思い出となった場所だった。











 

その後、また専用バスで2時間かけて「ハノイ」のホテルに帰った。

今回の「ベトナム」訪問は私には3回目だったので、前回までに行った「ホーチミン」「ダナン」で衝撃的な「ベトナム戦争」の痕跡を訪ねたり、「ハノイ」でクルーズしたのとは違う内容の旅となった。
南北に細長い「ベトナム」なので、まだ中部の都市「フエ」「ホイアン」「ミーソン」などには行っていない。機会があれば気温が少し低い11~2月に再度、訪れたいと思っている。

5日目の朝はハノイ発8時25分の「ベトナム航空」に乗り、4時間40分で羽田に着いた。
羽田で夕方の飛行機に乗り換え、北海道の自宅に着いたのは22時を過ぎていた。
5日間留守にした室内は冷え切り、12度しかなかった。早速暖房をつけ、落して行った水道を出して湯を沸かし、温かかったベトナムを思い出しながら茶を飲んだ。 
                         (完 了)     

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6 コメント

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興味深く… (ガチャピン)
2016-12-12 00:12:24
ソナタさん、こんばんは。
「北部ベトナムの旅」大変興味深く拝見させていただきました。
実はカンボジアへ行くときに、タイ経由で行くか、ベトナム経由で行くかでけっこう悩みまして…
いつかベトナムも訪れてみたいなぁと漠然と思ってはいますが…
表面的な事しか知らないので、いつもソナタさんの
旅行記はいつも勉強になります。
今回、ベトナムの山の形が興味深く…カルストと聞いて、中国、景林を思い浮かべました。
景林もいつか行ってみたい場所です。
今はなかなか行けませんが、ソナタさんの旅行記で
あれこれ旅先リストを考えるのが楽しみです。

北海道は雪で大変な様子ですね。
札幌へ飛べなかったアイドルグループのファンの
人達もいたようですね…
自然の力に人間は無力ですね。
ソナタさんも雪かきのお疲れが出ませんように…
返信する
ガチャピンさんへ (ソナタ)
2016-12-12 08:41:11
お早うございます。
早速コメントを頂き、有難うございました。
ガチャピンさんは遅くまで起きているんですね。
私など昨日は9時半に眠くなって寝ました。除雪で疲れたのかもと思っています。

私もいつの間にか多くの国を訪れましたが、そこここにそれぞれの特徴と魅力があり、地球と人間の素晴らしさをいつも感じさせられます。
カンボジャもベトナムも、歴史的には大きく傷つけられた不幸な時期がありましたが、日本人には無い強さを持っている人たちだと思います。
ガチャピンさん、元気な内は働いて資金を貯め、退職後に好きな所を訪れて下さい。
旅はいつも刺激的感動的です。

先程まで降っていた雪も、今日は止みそうです。
アイドルが来られなくて、コンサートは中止したそうですね。 
返信する
こんにちは (Pione)
2016-12-13 09:51:44
こんにちは。
毎回同じ感想で申し訳ありませんが、各場面ごとに「へーそうなんだ」の繰り返しです。
写真も多く、今回も楽しく読ませていただきました。
 旅行記に続く「雪」の話題も「へーそうなんだ」と驚くと同時に、「すごいなぁ」「大変だなぁ」としか言葉が出てきません。どうか無理だけはしないでくださいね。
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Pioneさんへ (ソナタ)
2016-12-13 19:57:12
今晩は!
いつもコメントを頂き、有難うございます。
私の拙文が、少しでもお役に立てているなら幸いに思います。
世界は広いですね。そして民族も多様です。
今回毎回出された献立は、その町村や近郊で取れるものばかりでした。
ベトナムの田舎では日本の様に世界中から食糧を買い集めるなんて事はしていないので、何か気持ちがホッとしましたよ。

大雪のお見舞いも有難う。
北国に住むなら、冬場の除雪はしなければならないことです。
私は子どものころ豪雪地域の町に住み、母子家庭で下から、屋根の雪下ろしをさせられていたので、雪は好きですよ。
今回の雪は、気温が低いので軽かったから、比較的楽でした。
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富の基準は・・・ (伊豆の花)
2016-12-14 10:16:00
こんにちわ~

ベトナム北部の旅、一緒に楽しませて頂きました。
この国も、これからは、きっと、急速な発展がなされ、このほのぼのとした雰囲気も変わってしまい、普遍的都市風景が見られるようになるのでしょうね。
私たち旅人には残念ですが、住民には、願っている事なんだと思います。

世界の富の基準は金銭だけでは無い・・・という認識を持ちたいと思います。
チャンアン洞窟の水の綺麗な事に感動します!

あぁ、そうそう、私は中部の「フエ」が好きですね・・・とても、落ち着く気分で街歩きが出来ますよ。
返信する
伊豆の花さんへ (ソナタ)
2016-12-14 18:54:28
今晩は!
コメント有難うございました。

そうですね。時間はかかるでしょうが、経済成長と共に生活が変わっていくのでしょうね。
ただ、少数民族の人達って、何時までも民族服を着て、伝統的な生活習慣を守っている人達が多いですよね。
伊豆の花さんの言う豊かさの基準が違うのだと思いますね。
「フエ」、ますます行きたくなりました。 
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