リハビリ病棟は、主に大腿骨頸部骨折術後や脳血管障害後遺症のリハビリを行っている。若年~中年の事故による骨折は整形外科病棟にいるうちから自分で動くので、リハビリ病棟に回ることはない。
それでリハビリ病棟に入院しているのは高齢者が多い。一般病棟のように手はかからないということになっているが、なにしろ高齢者が40名前後なので、何か起きる。誤嚥性肺炎、急性心不全などは一般病棟に戻して治療することになる。整形外科で診ている患者さんだと、高血圧や高血糖があって、内科で治療を担当する。
先週は、なんと緊急透析になった患者さんがいた。糖尿病腎症でしだいに腎不全が進行していた。腎センターのある専門病院で内シャントを作成して、いずれ透析導入の予定だった、廃用症候群になっていたので、リハビリ病棟に入院させたそうだ。入院後まもなくから、さらに腎不全が悪化して、尿毒症の症状が出てしまった。そもそも最初から、透析患者さんを担当する腎臓内科の病棟に入院させて、そこでリハビリをすればよかったと思う。
心臓手術後のリハビリ目的でリハビリ病棟に入院させたいという依頼が他院からあった。循環器科医がその話を聞いて、大学病院のリハビリ科のように基礎疾患の治療をしながらみれる病棟ではないので、循環器科で入院としてリハビリを行う必要があると言っていた。当院の場合、リハビリ病棟は実質的にはリハビリ付き介護施設だから。