なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

心肺停止

2015年02月11日 | Weblog

 コンピュータ画面で昨日の午後の救急外来受診患者さんの画像を見ていた。救急当番は外科医だった。80歳台の女性2名が心肺停止で救急搬入された。どちらも死亡確認後にAutopsy imagingが行われた。頭部CTは異常なし。一方は両側肺野全体に浸潤影が広がっていた。もう一方は両側肺に浸潤影を認めたが、それで死亡に至るかどうかは微妙なところだった。心臓大血管は異常なし。死亡診断書はどう記載したのだろうか。

 昨日は内科当番だったので病院に泊まっていたが、内科の入院はなく、上行結腸憩室炎の入院は当直の外科医が主治医として入院させていた。今日の日直の消化器科医が出てきて、結腸憩室出血の患者さんの話になった。先週の金曜日に入院した女性は、上行結腸の憩室から出血していて、そこにクリップを3個かけた。ところが昨日まだ出血して、かけたクリップのわきから出血していた。再度クリップをかけたが、今朝病棟がら電話が来て、新鮮血下血があったそうだ。昨日と今日輸血することになっていて、今日はそれで経過をみると言っていた。

 大腸憩室出血は、大腸ファイバーで観察していて出血源を特定できないこともある(むしろ特定できる方が少ない)。指摘できれば、通常はクリップをかけるが、食道静脈瘤に準じてEVLを行う施設もあるらしい。内視鏡的に止血困難でならば、憩室のある部位を外科的に切除するしかないこともあるそうだ。この患者さんは手術不能の乳癌を外科医が外来で治療していて、幸い治療によって多発性肺転移も軽減している。明日外科医と相談して手術適応を検討してはと勧めたが、やはり内視鏡的に止血したいと思っているようだ。

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