なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

消化器病学会に行ってきた

2014年04月26日 | Weblog

 24日(木)から消化器病学会に行っていた。木下芳一先生の便秘の話は面白かった。島根県はぜんざいが有名で、10月はふつう神無月だが、島根県は出雲神社に日本中の神様が集まるので神在月(かみありづき)で、かみありを音読みで「じんざい」という。じんざいが訛ってぜんざいになったそうだ(諸説あり)。

便秘の生活習慣改善として、食物繊維を摂りましょう、運動しましょうというが、根拠はないそうだ。起床後すぐに水を500ml飲むといいという話があって、自分でも実行してきたし、患者さんにも勧めていた。少なくとも自分には効果があるが、これも根拠はないのだろう。薬剤としては、膨張性下剤・浸透圧下剤・刺激性下剤の順で使う。ただし、膨張性としてはテレミンソフト座薬しかない。浸透圧下剤としては、酸化マグネシウムとアミティーザで、アミティーザが好ましいらしい(アミティーザのランチョンだが)。刺激性下剤は腹痛を起こし、耐性があるので使用は好ましくない。実際の処方は、酸化マグネシウム毎食後とプルゼニド屯用が多い。今後はアミティーザを使ってみよう。

 好酸球性食道炎と好酸球性胃腸炎のセッションでも木下先生が基調講演を行っていて、これもわかりやすい内容だった。これまで好酸球性食道炎の所見を見逃していた可能性がある。一人だけだが、好酸球性胃腸炎の患者さんが通院している(診断は紹介先の医療センター)。「胃と腸」で特集を出しているので、勉強しよう。

 今日のポストグラデュエイトコースは一つのテーマが20分ずつと細切れで、駆け足の講義の連続だった。ただ、期待していた清水誠治先生の感染性腸炎は面白かった。20分と短い中にも、カンピロバクター腸炎が鶏肉から感染するという話では、日本画の鶏の絵を出すなど、らしさが出ていた。症例は、カンピロバクター腸炎(鶏肉)・旋尾線虫(ホタルイカ)・クドア(ヒラメ)・CD感染など。大腸内視鏡で見ても、時期によっては診断しにくいこともあり、再検が必要なことも話された。

 今日のランチョンセミナーで経鼻内視鏡(N)の話とヘリコバクター胃炎の話を聴いた。最近内視鏡は時々しかやってないので、もっと頑張ろうと思って帰ってきた。

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