なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

東京からやってきた

2024年06月25日 | 無題

 6月20日(木)の午後11時半過ぎに65歳男性が救急搬入された。通常の搬入とは違う搬入だった。

 この方はその日の午後8時過ぎに、市内の駅前にあるコンビニに来て、左肩が痛いと訴えた。従業員が救急要請したが、すぐに搬送とはならなかった。警察に連絡がいって、介入(聞き取り調査)していた。

 東京からきたらしいが、お金は持っていない。新幹線ではなく在来線を乗り継いで来たらしいが、無銭乗車のようだ。ポロシャツに半ズボンというスタイルで手提げ袋を持っていた。

 

 当直だった内科の先生は、警察官立ち合いのもとで診察すること、帰宅可能な状態であれば入院はできないという条件で、搬入を受け入れた。

 訴えていた左肩痛は確かにあり、関節の可動域制限はあるが、最近始まったことではないようだ。バイタルはまったく正常域だった。当直医は、意識は清明で会話もできるが、認知力に問題があるという印象をもったと記載していた(軽度の精神遅滞があるのかもしれない)。

 東京から鉄道で来ているが、どうにかして駅構内に入ったのだろう(入場券か近場への切符を購入?)。当地の駅は改札を通らなくてもホームの低い柵を乗り越えれば簡単に出られる。

 お金がなくて食べ物を手に入れられないので、コンビニに入って声をかけたということらしい。結局警察で保護することになった。都内の施設にいたという話もあり、連絡がつけばそちらと交渉するのだろう。

 

 引き取りに来る施設や親族がいれば、移動の費用はそちら持ちになる。連絡先がまったくない(わからない)場合はどうなるのだろうか。昔そういう場合はとりあえず隣の県までの運賃だけ持たせた、という話を聞いたことがある。(今どきは人権問題になる?)

 

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 自己免疫性肝炎 | トップ | 外傷性くも膜下出血 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

無題」カテゴリの最新記事