なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

わからない肺陰影

2021年05月15日 | Weblog

 内科の若い先生が診ている86歳男性は肺陰影が進行していた。

 今年になって発熱が続き、地域の基幹病院を受診していた。内科の各科で精査したが、原因不明だったそうだ。その後、当院を受診した(順番が逆だと思うが)。

 4月28日に両側肺野に淡いすりガラス陰影が散在していた。新型コロナウイルスのPCR検査は陰性だった。

 5月6日に入院した時には、肺野にすりガラス陰影と浸潤影が混合していた。

 通常の抗菌薬には反応せず、抗真菌薬・ステロイドも投与している。結核菌検査をしようとしたが、喀痰が出ないため、胃液3日間を提出したが、最初の胃液内に多数の真菌を認めた。肺病変は真菌?と思われたが、その後の胃液には真菌は目立たなかった。

 両側肺野にすりガラス陰影と浸潤影が進行して、胸水貯留も認めた。大学病院から来ている感染症科・呼吸器科にも相談したが、可能性は上がるが、確定は難しいという。

 これはいったい、どういう病態なのだろうか。

 

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2 コメント

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PCR陰性の新型コロナ肺炎 (御影医師)
2021-05-16 07:57:00
日々の過酷な業務、大変お疲れ様です。

単発のPCR検査が陰性の結果で返ってくる新型コロナ肺炎である可能性はいかがでしょうか。投与されている薬剤の反応が無い現状では、最も危惧されます。

【症例報告】
https://www.kansensho.or.jp/uploads/files/topics/2019ncov/covid19_casereport_200409_2.pdf
【長尾先生のブログ】
http://blog.drnagao.com/2021/04/pcr-20.html
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Unknown (平凡な内科医)
2021-05-17 16:32:25
脂肪塞栓の症例で同じような画像を見たことがありますが、直近で骨折のエピソードなどありませんか?
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