なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

肺炎は軽快、低血糖の1型糖尿病

2013年08月20日 | Weblog

 右肩痛で受診した右下葉肺炎の41歳女性は解熱して、体調も良くなっていた。今日来院して胸部X線と血液検査(WBC、CRP)を再検した。肺炎の浸潤影はそれほど変わらなかったが、炎症反応は改善していた。抗菌薬内服を追加して飲みきり中止とした。

 1型糖尿病で通院している40歳男性が内科再来を受診した。検査室から血糖(随時)が32mg/dlと低血糖になっていると連絡が来た。患者さんに確かめてみると、少し汗をかいているが、普通にすわって順番を待っていた。看護師さんが具合を聞くと、ちょっとおかしいという。少し精神遅滞のある方で、自覚症状があてにならない。すぐに処置室に入れて、グルコース10gを2回内服してもらった。午前11時過ぎで昼食には早いが、売店で弁当を買ってきた食べてもらう。食後すぐだったので、血糖が71mg/dlとそれほど上がっていなかった。インスリン強化療法をしているが、昼のノボラピッドはなしにした。ずっと空腹時血糖が120~130mg/dlでいいので、ランタスはそのままとして、毎食前のノボラピッドを朝昼夕とも2単位減量とした。6単下げるのはやり過ぎかもしれないが(血糖が100未満の時はさらに2単位下げるように指示した)、、この患者さんでは極力低血糖を避ける必要がある。HbA1cが珍しく下がっている。インスリン強化療法にしていて、食前血糖が120~130mg/dl程度でもHbA1cが11~12%と改善していなかったが、初めて下がった。

 入院中の昨日高熱を呈した膵癌緩和ケアの男性は、抗菌薬投与で今日は解熱していた。正しくはfever work-upをする必要があり、血液培養2セット提出すべきだが、胆道感染としてさっさと抗菌薬を入れてしまった。今日の胸部X線で肺炎はなく、炎症反応と肝機能が上昇していた。使った抗菌薬も何かと批判のあるスルペラゾンだが、感染症診療の理想通りにはいかない。ちゃんとしなかった理由は昨日は用事があって、午後5時半に病院を出たからだった。良い子は真似をしないように。

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