なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

肺転移

2021年06月22日 | Weblog

 歯肉癌で入院した93歳男性は、2011年に左腎癌の手術を受けていて、泌尿器科外来(大学病院から出張)でまだフォローしていた。

 年に1回泌尿器科で入れていた胸腹部CT検査が今月入っていた。両側肺に結節影が散在して、放射線科のリモート診断で肺転移と読影された。

 今回は4月に大学病院口腔外科で左下顎の歯肉癌とされている。どちらの癌かということになるが、腎癌の転移でいいのだろうか。組織を取れば癌の種類が違うので診断できるが、さすがにそれはしないし適応もない。

 入院時は、外来処方のアセトアミノフェンにトラマール100mg/日になってた。痛みが続き、というか増悪していた。効かないかとは思ったが、いったん200mg/日に増量した。

 結局すぐに、オキシコドン徐放剤を10mg/日で開始した。今週は15mg/日にして、すぐに20mg/日に増量する予定だ。通常は1.5倍にするのを繰り返すが、10mg/日から15mgのところだけ分2(12時間おき)から分3(8時間おき)になる。

 その後は20mg/日分2で、分2で増量していく。10mg/日からの増量は20mg/日にしていいと思うが、型通りにしてしまう。

 医療用麻薬を使用してしまうと、施設入所は難しくなってしまう。少なくとも施設内で嘱託医が処方するところには入所できない。

 入所者がそれぞれ通院している医療機関の外来を受診するような、グループホームならできなくはないかもしれない。まだ癌性疼痛のコントロールはついていないので、まだ見込みは立たないが。

 

 

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