なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

CareNeTV 2型糖尿病の薬物療法アルゴリズム後編

2023年11月18日 | 呼吸器疾患

プライマリ・ケアの疑問
Dr.前野のスペシャリストにQ
糖尿病アップデート編

第2回 2型糖尿病の薬物療法アルゴリズム後編

糖尿病標準治療マニュアル2023(第19版)
 日本糖尿病生活習慣病ヒューマンデータ学会

1.食事・運動療法にて数か月以内に反応があるか?
2.ステップ1
 単剤で開始
 A)ビグアナイド薬(eGFR 30mL/min以上)
3.ステップ2
 1剤併用
 B)DPP4阻害薬
 C)SGLT2阻害薬
(心血管疾患の既往、心不全、微量アルブミン尿・蛋白尿、肥満を有する場合は積極的に開始してよい)
4.ステップ3
 さらに1剤併用
 D)SU薬(少量)またはグリニド薬
 E)経口GLP1受容体作動薬
 (ステップ3のオプション)
5.ステップ4
 他剤併用やインスリン注射薬GLP1受容体作動薬を考慮

 SU薬はグリベンクラミドは使用しないので、グリクラジド・グリメピリドを少量使用する。岩岡先生も、SU薬や1日3回毎食直前のα-GIやグリニドは(ほとんど)使用していない、ということだった。


日本糖尿病学会 2型糖尿病の薬物慮法のアルゴリズム(第2版)

 病態に応じた薬剤選択となっているが、非肥満と肥満で記載してある薬剤がほとんど同じだったりする。(使用する順番はこの通りであることが本文に記載されているが、アルゴリズムの方に記載されていない、そうだ)

 薬剤名を記載した後に、「安全性への配慮」、「Additional benefitsを考慮するべき併存疾患」が記載されていて、逆なのではないか、と批判されていた。ただし薬剤選択の表は役に立つといっていた。 

 

Dr.前野のここがポイント

国内の2型糖尿病治療ガイドライン

糖尿病標準診療マニュアル2023(第19版)
・「日本糖尿病・生活習慣病ヒューマン・データ学会」のアルゴリズムが実践的
・インスリン適応例を除外したのち、「食事・運動療法」を3か月行う
・薬物療法はメトホルミンから開始し、1剤ずつ上乗せする
・3剤併用してもコントロールできないときは、インスリンに移行するか、専門医へ紹介

日本糖尿病学会のアルゴリズム
・日本糖尿病学会のアルゴリズムでは、血糖コントロールに一般的目標値はHbA1c7.0%
・高齢者でインスリンやSU薬などの低血糖が危惧される薬剤を使用している場合は、認知機能やADLに合わせてHbA1cに下限が設けられているので、それを参考に目標を設定する
・各薬剤ごとの効果や薬価、服薬継続率などをまとめた表を薬剤選択に活用する

 

 日本糖尿病・生活習慣病ヒューマンデータ学会

 糖尿病標準診療マニュアル2023 

糖尿病標準診療マニュアル2023[一般診療所・クリニック向け ...

 

 日本糖尿病学会

 2型糖尿病の薬物療法のアルゴリズム(第2版)

2型糖尿病の薬物療法アルゴリズムが改訂|最新医療ニュース ...

2型糖尿病の薬物療法のアルゴリズム(日本糖尿病学会) - 山王 ...

 どちらもダウンロードできるので、便利。印刷して持っている。

糖尿病標準診療マニュアル2023

https://human-data.or.jp/wp/wp-content/uploads/2023/03/DMmanual_2023.pdf

2型糖尿病の薬物療法のアルゴリズム(第2版)

http://www.jds.or.jp/uploads/files/article/tonyobyo/66_715.pdf

 

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