なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

全身のリンパ節腫脹

2023年11月03日 | 血液疾患

 10月31日(火)のお昼に救急外来の患者さんを診ていた。血液尿検査を提出して、結果が出るまで30分以上かかるので、午後0時半に食堂に行った。

 職員食堂と患者さん向けの食堂があったが、業者が引き上げてしまった。その後は、宅配弁当業者の弁当を食べている。

 外科外来に来ていた外科医に声をかけられた。明日の内科外来に患者さんを紹介したのでよろしく、という。86歳女性が1週間前に気づいた左腋窩の腫脹・圧痛を主訴に外科外来を受診していた。

 現在外科の常勤医は不在で、週に4日大学病院から非常勤で来てもらっている。この火曜日の先生は以前当院の常勤医だったので、話はよくわかる。

 血液検査と胸腹部CTを行ったという。結果はまだ見ていないかったが、乳癌ではないなあ、ということだった。発熱はない。

 単純CTだけなので、すでに終わっていた。確認すると、両側頸部~両側腋窩~縦隔~小腸間膜~大動脈周囲~鼠径部にリンパ節腫脹を認めた。

 血液検査では白血球6000・CRP1,2と炎症反応はごく軽度の上昇だった。LDHが336(124~222)と上昇していた。生化学検体の残りで外注の可溶性IL2受容体抗体を提出した。

 外科外来に行くと、外科医が帰るとところだった。CTを見ていて、悪性リンパ腫だったねえ、といわれた。明日がんセンター紹介の手配をします、と伝えた。

 患者さんはすでに帰っていた。自宅に到着したころに電話をしてみた。患者さん本人が出た。夫が亡くなってからは一人暮らしをしているそうだ。はきはきと会話ができて、理解力も十分だった。病院受診や買い物はもっぱらタクシーを使用している。

 市内に息子さんがいるが、離婚していて出張も多く、頼みにくいという。隣の県内に娘さんがいて、高次医療機関受診の際は頼めるかもしれないという。

 地域医療連携室に連絡して、がんセンター血液内科の外来予約をあらかじめとってもらった。早めに抑えないと、だいぶ先になってしまう。(幸い11月6日にとれた)

 翌日は、息子さん娘さんが付き添って受診した。全身のリンパ節が腫脹していて、悪性リンパ腫が疑われるが、生検をしないとわからないと伝えた。予約日の受診は大丈夫という。

 

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