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なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

いつから肺炎

2025年04月16日 | 呼吸器疾患

 4月14日(月)の内科外来に、1か月前から咳が続くという80歳代前半の女性が受診した。一緒に来た夫と、2週間前だろう、いや1か月続いていると言い合っていた。

 年齢を考慮すると元気な方で、食欲はある。発熱はないといっていたが、体温は37.2℃で平熱~微熱の経過なのかもしれない。少なくとも高熱はなかった。痰は茶色という。胸部聴診では左下肺野にラ音(coarse crackles)が聴取された。

 どう見ても上気道炎後に肺炎併発の経過だった。胸部X線を正面と側面で撮影したが、左下肺野の肺炎がわかりにくかった。

 血液検査では白血球7400・CRP3.0と予想より軽度だった。経過が長いこともあり、胸部CTで確認することにした。CTでみると、右中葉の陰影と左下葉背側の陰影が明瞭に描出されていた。

 年齢的には入院が考慮されるが、本人にその気はなく、A-DROPは年齢の1ポイントだけになる。外来で抗菌薬内服とした。

 経過が長くて炎症反応が予想より軽度で、細菌性以外の肺炎の可能性も否定はできない。まあ器質化肺炎は典型的でなければ「通常に反応しない肺炎」なので、まずは抗菌薬の反応をみることになる。

 

 呼吸器科医やX線に詳しい先生なら胸部単純X線だけで判断できるのだろう。自信がないと、どうしてもDr.CTの判断を仰ぐことになってしまう。(そしてとにかく頼りになる)

 

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