昨日の火曜日に、4日前から発熱・咽頭痛が続く21歳男性が内科新患を受診した。外来は内科の若い先生が担当していた。
鼻汁・咳はなく咽頭痛だけだった。十分に開口できないが、左側が腫脹しているようには見えていた。単純CTで確認して、膿瘍は指摘できないと判断したようだ(後からだとあるという目で見てしまうが、単純でも膿瘍はある)。
耳鼻咽喉科に紹介されて、造影CTが追加された。明らかに左扁桃周囲膿瘍があり、右側にも軽度にあった。耳鼻咽喉科で入院治療となり、切開排膿の処置が行われた。
扁桃周囲膿瘍はCTでこう見えると、いう画像になっている。killer sore throatsの中では一番多い。
内科ですでにセフトリアキソンを入れていたので、クリンダマイシンが追加された。(スルバシリンABPC/SBTでいいような気はするが)
溶連菌迅速試験は陰性で、切開後に培養検査が提出された。A群溶連菌以外にも、C群・G群溶連菌や口腔内嫌気性菌(Corynebacterium)など、案外扁桃炎の起炎菌も複雑らしい。
耳鼻咽喉科医がいると助かるが、時間外の救急対応はしていない。週1回バイトで不在だったりもするので、いる時はいる(診てもらえる)という形になっている。