なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

コロナで小児の熱性けいれん

2022年11月13日 | Weblog

 金曜日の午前中は救急当番だった。市内の救急隊から市内の9歳女児の搬入依頼が来た、朝から発熱があり、数分間のけいれんを2回起こしたそうだ。

 小児科医(73歳)に連絡して診てもらえるということで、受けることにした。搬入時、閉眼して呼びかけても開眼しない。まず、新型コロナ(とインフルエンザのキット)の抗原定性試験を提出した。6分で結果が出るが、それよりも早く検査室から「コロナ陽性」の報告があった。小児科医は外来受診の患児を診ていたので、外来の看護師さんにコロナ陽性(COVID-19罹患)と連絡した。

 救急隊にCOVID-19でしたと伝えていると、小児科医が来て、PPEを着ながら「後は診ますから」といわれた。発熱外来の一部屋はベット1床分の簡易的な陰圧装置がついている。

 刺激でかろうじて開眼するという意識状態は変わらず、高次医療機関に搬送する手続きをしていると報告がきた。新型コロナの患児は県内2か所に病院に入院することになっている。その後確認すると、脳症疑いとしてそのうちの一つである県内有数の市立病院に転送になっていた。

 

 

 内科では、(超)高齢者がCOVID-19 で入院して、コロナとしては無事隔離期間を経過して治っているが、嚥下障害で食事摂取ができたいため、一般病棟に移す例が続いている。

 90歳女性は寝たきり状態で、もともと栄養剤をわずかずつ飲むだけだった。発熱で夜間に救急搬入されて、コロナと判明した。デイサービス先で感染した疑いがある。

 家族と相談すると、高カロリー輸液や経管栄養は希望されず、そのまま末梢の点滴でいいという。在宅介護を充分にしたという思いがあるようだ。

 ただ、と希望を言われた。息子さんは三味線奏者でそれを教えるのを仕事にしている。1か月後にコロナで2年間中止していた一門の発表会があり、(亡くなるのが)そこにかぶらないようにしてほしい、という希望だった(ダメなときはあきらめる。と弟子たちに伝えてあるとは言っていた)

 

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