なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

腰椎圧迫骨折

2022年02月21日 | Weblog

 先週の木曜日に病棟の看護師長さんから、自分の母親の話をされた。火曜日から腰痛があり、近くの整形外科医院で腰椎圧迫骨折(L1)と診断されたという。疼痛がひどく、動けないのでできれば入院させてほしいという。

 診断が確かなら(多分確かなのだろう)、保存的に診るだけなので、内科入院で構わないと答えた。さっそく金曜日に入院となった。前に勤務していた病院の時にお世話になった元看護師さんだった。

 

 転倒して尻餅をついたのではなかった。椅子に座っていて、右側に身体をひねった時に、腰のあたりで音がしたという。その後から腰痛がひどくなった。

 近くの整形外科医院を受診して、第一腰椎の圧迫骨折と診断された。NSAIDs(エトドラク)が処方されたが、痛みがひどくて動くのが大変だという。翌週にいわゆるコルセットをつくるための採寸に受診することになった。

 病院なので腰椎MRIで確認することにした。放射線科の技師さん2名が手伝って、何とか撮影できた。(何度も動くのが大変なので、通常のX線は取らなかった)

 確かに第一腰椎の上面が変性・変形を来している。T2脂肪抑制で白、T1で黒に描出されていた。そのまま急性期病棟の個室に入院してもらった。

 NSAIDs(セレコキシブ)とアセトアミノフェン(2000mg/日)の処方なので、大した処方でもないが、1~2週間で良くなると見込まれた。

 週明けの今日は、痛みは入院時より軽減していた。排便時に、椅子を杖代わりに使用して、個室のトイレまでやっとだが歩いたそうだ。(娘さんの希望もあり、1週間は尿カテーテル留置としていた)

 

 前にも外来の看護師さんから圧迫骨折の母親を入院させてほしいといわれて、内科入院で診た。(当方の外来に糖尿病で通院している患者さんだった)やはり入院時は疼痛がひどかったが、1週間後には軽減して、トイレまで何とか歩いていた。

 看護師さんの話では、内科入院だと硬膜外ブロックなどをすることもなく、ただ鎮痛薬でみるだけなので、かえって安心?なのだという。

 

 CareNeTVで札幌東徳洲会病院救急科・増井伸高先生の「骨折ハンター」の講義が始まった。本(「骨折ハンター」中外医学社)は持っているが、画面で見るのでわかりやすい。

 

骨折ハンター レントゲン×非整形外科医

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