なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

腹腔動脈解離

2022年02月22日 | Weblog

 昨日記載した腰椎圧迫骨折72歳女性は、6年前に腹腔動脈解離で入院していた。当時は高血圧症の66歳女性になる。

 心窩部痛で受診して、外科医が造影腹部CTで腹腔動脈解離と見事に診断して、当時いた血管外科医に治療を依頼した。

 CTの画像も放射線科が工夫して描出している。

 幸いに血流は保たれて、保存的治療で症状軽快した。疼痛に対して、医療用麻薬のフェンタニル持続静注を使用していた。フェンタニル静注は当院で使い始めのころだった。造影腹部CTのフォローでは動脈瘤化もなく推移して、2年目前にフォローも終了した。

 当院では、腹腔動脈解離脳症例はこの1例だけだと思う。上腸間膜動脈血栓塞栓症(心房細動)は以前には年に1例くらいあって、血管外科で対応していた(血栓除去術)。

 

 以前は血管外科医がいて、腹部大動脈瘤や下肢の閉塞性動脈硬化症に対して、グラフト・バイパスなどの手術を行っていたが、もう移動してしまった。一人残った外科医も3月いっぱいで移動するので、4月から常勤の外科医はいなくなる。(大学病院からバイトで外来には来るそうだ)

 

コメント
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