なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

高浸透圧高血糖症候群

2022年02月16日 | Weblog

 火曜日の午前中に動けない、食べられない73歳男性が救急搬入された。1か月前までは散歩もしていたという。それから次第に動けなくなり、1週間前からは食事摂取が低下して食べられなくなった。

 救急隊のは話では、糖尿病の治療をしていたが、5~6年前から中断していた。通院していたクリニックが高齢で閉院になったもの関係していたかもしれない。

 救急隊で簡易血糖測定したが、Highだったと報告が来た。血糖600mg/dl以上の高血糖になっているはずだ。

 搬入されると血圧が65/-mmHgと血圧低下を呈していた。呼びかけると小声で返答した。簡単な会話は成り立つが、見当識はあやしい。一時的に悪化しているというより、認知症があるようだ。

 やせて、身体にあちこちに小さな傷がある。寝たきり状態になって、ずっと入浴もしてないのだろう、かなり臭う。看護師さんが点滴をするときに、何度も酒精綿でそっと拭いて垢を落としてから穿刺した。

 点滴を開始して、早めに落とした。血液ガスも見るので、動脈血ガスと採血を同時に行った。pHは7.420で正常域にあった。代謝性アシドーシスを呼吸性に代償していた。

 血圧は85/65mmHg、さらに106/73mmHgと上がってきた。血糖は742mg/dl・HbA1cは16.5%と高血糖を呈していた。BUN128.8mg/dl・血清Na165で、推定血漿浸透圧428と高値。

 診断は高浸透圧高血糖症候群になる。大量の点滴とインスリンの持続点滴(糖尿病性ケトアシドーシスではないので、速効型インスリン0.2単位Kg/時で開始)で治療する。まずはインスリンより点滴を入れる。

 頑張って当院で治療することもできるとは思うが、現在新型コロナの診療と検査に追われて、増加した入院患者さんの病状把握もあやしくなっている。地域の基幹病院の糖尿病科に連絡すると、受けてくれた。2本目の点滴に切り替えて、ありがたく搬送させてもらった。

 急性期の治療が終わったら、当院に転院になる見込みなので、こちらで治療の継続・リハビリ・福祉サービスの調整を行う。

 患者さんは妻とのふたり暮らしで子供はいないそうだ。妻は放置していたというより、どうしていいかわからなかったのだろう。いよいよひどくなって救急要請したようだ。

 

 小さなフィギュア(udfシリーズ)を時々購入している。ちびまる子ちゃんの祖父、友蔵さんのが出たので購入した。通常は6㎝くらいの大きさだが、友蔵さんは13㎝と大きく、届いてちょっとびっくりした。

 「~じゃのう」と、おじいさん言葉で話すお年寄りが最近はいない、という話がどこかに出ていた。

 UDF ウルトラディテールフィギュア No.641 さくらももこ 友蔵 全高約130mm 塗装済み 完成品 フィギュア

コメント (1)
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