月曜日に76歳男性が嘔気・嘔吐で内科新患を受診した。1週間前から食事摂取量が低下して、体重も3㎏低下している。
内科新患の先生(大学病院からのバイト)が血液検査と胸腹部CT検査を行った。血液検査で貧血があり、腫瘍マーカーも高値だった(CEAが768、CA19-9が4212)。腺癌の進行癌を示唆している。
腹部CTで多発性肝転移と判断される腫瘤と腹水があり、造影CTを追加していた。担当医は膵癌を想定していたようだ。
地域の基幹病院への紹介を勧めたが、患者さんと妻(元看護師さん)は紹介を希望しなかった。当院入院を希望したので、内科の若い先生に入院を依頼して入院となっていた。
夕方画像を確認した。消化器科医にCTを診てもらうと、回盲部に大腸癌がある、と指摘された。大腸内視鏡検査の洗浄液は飲めないかもしれないと言うと、高圧浣腸だけで行ってもいいという。
翌日若い先生に訊くと、新患の先生が当院入院で決めていました、ということだった。高次病院への紹介する予定という。地域の基幹病院は消化管の検査を行ってからの紹介ということが多い。がんセンターの方が精査と治療方針決定を転院でしてくれるかもしれない。
緩和ケアだけになりそうだが、消化器科医も一度は高次病院を受診して、病状を評価してもらう必要があるという。(当院で言っても納得はされないので)。