「福井県あわら市のジェネリック医薬品(後発薬)メーカー「小林化工」が製造する爪水虫などの治療薬に睡眠導入剤成分が混入した問題で、福井県は9日、医薬品医療機器法に基づき同社に116日間の業務停止命令を出した。10日から6月5日まで。延べ約500製品の8割近い約390製品で虚偽の製造記録を作成、小林広幸社長や執行役員ら経営陣は法令違反を黙認していた。製薬会社への行政処分としては過去最長となる。」
薬局の話によると、小林化工はバンコマイシン点滴静注薬の7割を製造している。今回の業務停止により、バンコマイシンの供給が厳しくなるという。オリジナルは塩野義製薬だが、これまでの購入先に限定するので、購入できないそうだ。
現在2名の患者さんでバンコマイシンを使用しているが、もう1名分くらいしか院内にはない。今後入荷するかどうかはわからない。
抗MRSA薬は他にもテイコプラニン、ザイボックス、ダプトマイシンなどがあるが、基本的にはバンコマイシンに非劣性というだけで、基本薬はバンコマイシンだ。そしてすでに、代替薬としてのテイコプラニンも手に入りにくくなっているそうだ。
これは感染症学会とか化学療法学会など、感染症治療にかかわる学会(呼吸器学会とか広範囲になるが)で行政にかかわって供給が滞らないようにしてほしい。
バンコマイシンの製造自体にも問題があったのだろうか。