今日は日直で病院に出ている。土曜日は午前中はクリニックや私立病院が診療しているので、通常は受診が少ない。そのつもりでいたら、施設にショートステイ中だった76歳男性がさっそく受診してきた。
この方は誤嚥性肺炎を繰り返して、数えきれないくらい入院している。今日も左肺下葉に浸潤影が広がっていた。心房細動・心不全もあり、両側胸水貯留と浮腫も認めた。退院して1週間たったところだった。
2日くらい絶食にすると自分の食事はないのかと、怒り出す。認知症(多発性脳梗塞)で、ベットの上に立ち上がったりするので、入院時は体幹抑制を要する。
頭痛が突発した63歳女性が救急搬入された。救急隊の搬入依頼が来た時から、くも膜下出血だろうと思われた。午前9時20分ごろ会社で荷物を運んでいる時に突発していた(ふだん頭痛はない)。血圧も220/109mmHgと上昇していた。意識は清明だった。
当院は救急室の向かいが放射線科なので、すぐに頭部CTを行った。誰でもわかるくらい明らかなくも膜下出血の画像が出た。脳外科のある地域の基幹病院に連絡すると、受け入れてもらえて、救急搬送した。先週は満床ということで受け入れ困難だったが、今週はお願いできるようだ。
昨日の午後8時から左上下肢の脱力と知覚低下が続く74歳女性が、兄夫婦の車に乗せられて病院を受診した。普通に脳血管障害疑いだが、そう言うとビックリしていた。いやいや普通そうでしょう。頭痛はない。
頭部MRIで右内包後脚に新鮮なラクナ梗塞を認めた。脳梗塞とは思ったが、型として出血の否定から入るので、最初に頭部CTを施行していた。何となく同部位が低濃度かなとは思われたが、やはりMRIで確認したい。発症16時間くらい経過しているので、当院で治療することにした。
同居の夫は脳出血後遺症で地域の基幹病院に入院して、その後当院の回復期リハビリ病棟にいたそうだ。要介護4の介助で車椅子の生活で、食事はセッティングすれば食べられるという。1~2日のショートステイを使っていたが、今回初めて2週間のショートステイに入れていた。
あと10日くらい余裕はあるが、自分のリハビリもあるので、ショートステイ後に病院で預かってもらえないかという。レスパイト入院で対応可能なので、週明けにMSWと相談してもらうことにした。
今ちょっと外来が落ち着いている。その後の症例については、明日に続く。