なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

同じ薬ですが(薬疹の疑い)

2012年02月21日 | Weblog
 74歳男性。薬疹の疑い。
 全身に発疹(紅斑)が出現して、かゆみもひどく、皮膚科を受診した。内科に高血圧症などで通院していて、皮膚科医から内科宛てにメールが来ていた。内科の処方薬で最近変更したのは降圧剤のみなので、その薬が原因ではないか。変更してほしいというものだった。ただ、1~2年処方しているミカルディスとアムロジンから、両者の合剤であるミカムロに変更したので、薬としては同じものであった。変更依頼なので、中身は同じものであることをメールで返信して、降圧剤を変更した。その後、ステロイド少量の内服もあり、発疹自体は軽減してきた。

 80歳男性。肺癌。
 一昨年に検診で肺癌が発見され、がんセンターで抗がん剤治療を受けた。しかし薬剤性間質性肺炎をきたし、その後は治療を中止して経過観察となった。がんセンターへの通院も大変なのと、実際にやれることも限られているということで、当院内科へ紹介された。
 できるだけ自宅で過ごして悪化した時に入院するという方針で、外来でステロイドや医療用麻薬を使用してきた。数日前から喘鳴・呼吸苦があり、今日は予約外で受診した。2か月前よりも腫瘍が大きくなっていた。いったん入院すると退院の見込みはないことを家族に改めて説明して入院とした。
 病棟には慢性閉塞性肺疾患の急性増悪で、治療にあまり反応しない86歳の高齢者(前立腺の骨転移あり)がいる。なんとか持ちこたえているが、かなり厳しい。病棟看護師からは、個室使用の問題もあり、どっちが早いですかと聞かれた。家族には聞かれたくない話だが、病室のやりくりも大変なのだ。
コメント
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