横浜のほほん

横浜のはずれで、のほほんと暮らす男の見聞、考察、感想をつれづれに記す

夏の境川

2005-08-20 18:35:39 | 近所

捕まえたかあ。
おにいちゃん、そっちそっち。

そんなに深くないから、泳げないけれど、そのぶん安全。
カモやサギ、鯉の遊ぶ川で、夏は子供たちも遊ぶ。

町田市北部を源流として、横浜市と大和市の間を流れる境川、一時に比べてずいぶんきれいになった。
洪水対策でコンクリート護岸されているが、ところどころ階段で水辺に下りられるようになっている。
堤防上部は雑草の天国だ。

あれれぇ。 この花は


なんと、先日畑のそばで見つけたレンリソウが群生している。
ヒロハノレンリソウ(宿根スイトピー)かもしれないが、どちらでもよい。

今は管理された状態とは思えないが、最初は河川管理者が植えたのかもしれない。
1キロほど離れた畑には、なにかの手段で種子が運ばれたのか。


この場所では、もうマメ科らしい実もなっている。茶色くなったのを押すとポンとはぜて黒い種が飛び出す。

オシロイバナや若いムクゲその他の草木にからんで、ごちゃごちゃになっている。
まきひげで他の植物を頼りにするレンリソウは雑草の中が似合う。

色の薄いのもあって楽しめる。




金糸瓜

2005-08-18 15:51:16 | あれこれ
ご近所から、イトウリを頂いた。漢字で書くと糸瓜、これじゃヘチマか。
キンシウリ(金糸瓜)と言ったほうが間違いなさそうだ。
ウリ科カボチャ属でソウメンカボチャとも呼ばれる。
一方、ヘチマはウリ科ヘチマ属。


皮が固いので切るのが一苦労。

 
少し細かくしてから皮をむいて、表面に塩をつけてしばらく置く。
水が出てきたら拭った後、うすく味噌をぬって一晩寝かす。
もう少し薄く切ってもいいかな。

 
輪切りにして種を取ったのを茹でる。冷めると身がそうめんのように剥がせる。
これをポン酢で食べたが、サラダにしてもいい。

どちらもシャキシャキして美味しく頂けた。
いろんな調理が出来そうな野菜だ。

ヤブガラシの実

2005-08-17 18:49:03 | 近所
 
近くのヤブミョウガの実がきれいな色になってきた。
小さくて、じゅずだまには出来ないようだ。子供が遊ぶのにいい。
もう少し大きいミズキの実は色の変化が面白い。秋には花柄ももっと赤くなるのだろう。



これも似たような実だが、ミズキではなく境川堤防のフェンスに生ったヤブガラシだ。



ヤブガラシに実が生る?
地域によって首を傾げる人が多いのではないか。
大変はびこっている我が家の近くのヤブガラシにも実は一つもない。


ヤブガラシの実について、基礎生物学研究所や大阪市立大学の先生たちが研究されている。
基礎生物学研究所のHPのコラムに「ヤブガラシに2倍体と3倍体があることが判明」というのが出ている。
要点1:ヤブガラシには2倍体と3倍体がある。
   (染色体が基数の2倍あるか、3倍あるか)
  2:実がつかないヤブガラシは3倍体で、実がつくのは2倍体である。
  3:3倍体では5枚の小葉を持つ複葉だが、2倍体では3枚の小葉である。
  4:東日本では2倍体(実が生る)は、ほとんど見られない。
    中部以西ではよく見る。
(なお、実をつけないものは地下茎で繁殖する。)

このヤブガラシは要点3と4についての例外的生態なのであろうか。
たしかに横浜西部の我が家近くでは、上の写真のように実がない。
また5枚複葉だ。


しかし、ちょっと離れた境川では実が生っている。
実の生っている株の葉には、3枚複葉の特徴を示すものもある。しかし主流は5枚である。
そして3枚と5枚のあいだの途中経過のような姿のものもある。
2倍体のものと3倍体のものが自然交配して、それぞれの遺伝子が顔を出すのだろうか。




こういう雑草でも研究対象はいっぱいあり、しかも奥が深そうだ。
植物の分布の状況も人の生活により影響を受けて変化しているかもしれない。
人がヤブガラシに与える影響なども面白い研究テーマになるのではないか。

追記(8.25):コラムの著者の先生からメールを頂いた。
2倍体は、シュートが地下から出始めたばかりのときや、枝の先の方の細い茎には3枚葉が付く。しかし大いに繁茂しているときには5出葉となる。ただし質感がちがうので、見分けは出来る。とのことであった。
先生、ご丁寧にありがとうございます。


アオノリュウゼツラン

2005-08-16 17:10:41 | 近所

横浜市旭区の民家で、アオノリュウゼツラン(竜舌蘭)が咲いたと聞いたので、電話をしてお邪魔した。
60年に一度咲くとか100年に一度咲くとか言われる竜舌蘭だが、このお宅では35年前に植えられたものだそうだ。

5月20日ごろ花茎が出始めて、花枝を広げながら上に伸び6月末には6.5mとなり、
7月10日ごろには蕾がはっきりしてきたという。
蕾のかたまりは、モンキーバナナのごとく大きくなり、ついに7月29日に最初の開花をしたそうだ。

庭の中だが一般の人に公開されて、見やすいようにとヤグラまで組んでおられる。
下から順に咲き、順に散るので先週が見ごろで、その時には花を上から観察できたらしい。

 
この花の原産はメキシコで、大きな葉からテキーラを作る。
花茎が出る前は、この肉厚の葉だけだったのだ。


花弁は、それほど開かないようだが、葯の黄色が鮮やかだ。
蜜が多く蜂や蟻を呼んでいる。香りも強い。



こんなに多くの花があっても、受粉するものは少ないらしく、しぼんで落ちているものが多い。

花が終わると、上から枯れていき、やがて全て枯れる。
その後に子株が出ることもあるという。

もっと綺麗な写真や、葯が開花後に方向を180度変えるとか面白い動画を交えて、この花の観察記が、奈良教育大学の 「竜舌蘭の開花」 と 「2005竜舌蘭の開花」に掲載されている。


観察させていただき、丁寧に説明までしていただいた、このお宅に感謝したい。

地震

2005-08-16 11:57:30 | あれこれ
いま、地震があった。
ここ横浜では、最初は震度1ぐらいの弱い揺れで、たいしたことないよと言っていたら、だんだん強くなって家具がゆさゆさ、1分ぐらい続いただろうか。
震度4だとか。
宮城県の今の状況と津波が心配だ。

まだアジサイ?タマアジサイ

2005-08-15 18:36:25 | 近所

大和市のふれあいの森で、まだアジサイが咲いていた。
このアジサイには、まん丸の蕾のようなものが見える。

タマジサイ と呼ぶ品種で、普通のガクアジサイなどに比べ花期が遅いそうだ。
蕾のように見えるのは何枚かの苞が、本当の蕾を包み込んでいるのだ。


苞の一部が少し開き始めた。


だいぶ開いたが、まだ苞が残っている。
葉のふちには、小さいがしっかりしたギザギザがある。


ガクアジサイと同じく外側に装飾花があり、花弁のような白いのは蕚。
中の両性花は外側から順次開花していく。


装飾花も両性花も本来の花弁は、開花してすぐに落ちるようだ。


蕾は株全体にたくさん付くのでなく、ところところで適時大きくなり、大きくなったものから開花する。
だから株全体に花が広がらず、その代わり長く咲き続ける。

なお葉は戦時中に、タバコの代用品とされたこともあるという。
また分布は、宮城南部から岐阜あたりまでらしい。

追記:
上記は連続的に観察したような表現になっていますが、同じ時に観察した各状態の花を、あたかも時系列のように並べたものです。

八月の白い花

2005-08-14 17:36:37 | 近所
八月も半ば、ヒマワリやサルスベリが夏空に映える。
ほかにもカラフルな花たちに夏らしさを感じる。

そんな中、白い花に出会うと、ちょっと涼しさを感じる。
今ごろの白い花の一部を綴ってみよう。


クサギ(クマツヅラ科)臭木。
境川の堤防で大きく広がっていた。枝や葉を切ると臭いというので、こんな名前らしいが、それほどでもない。
花はとてもよい香りがする。
蕚が紅色なので遠くから見ると薄紅の花のようにも見える。
秋に藍色の実が生るのが楽しみだ。




ハクチョウソウ(アカバナ科)別名:ガウラ。
フェンスの間から突き出した長い茎の先で、風にひらひら舞う蝶。
今あちこちで見られる風蝶草(クレオメ)と、趣の違う動きだ。




サギソウ(ラン科)
白蝶草のように動物の姿を想わせる花も多いが、サギソウはその代表と言ってもいい。
昔は湿地で多く見られたらしいが、今は開発の影響で自生のものは保護の対象だとか。
これは泉の森のサービスセンタで見せてもらったものだが、1株だけでは育たないとか、水遣りの関係とか、ラン菌が必要だとか、育てるのも大変らしい。
今朝のNHK教育TVでも、ちょっとやっていた。

白でも、こういう華やかなものばかりでなく、そっと咲く小さい花も見過ごせない。


キンカン(ミカン科)
大和駅前のプロムナードにミカンやレモンと一緒に植えられている。
オシベの花糸が数個ずつくっついて筒状になる特徴がある。
花の数が多いので実もたくさんなるのだろう。

家のすぐ近くのコンクリートの隙間に生えたニラ、花が咲いて名前を確かめるまで、こんなところにニラがあるとは思わなかった。
花弁は6枚に見えるが、3枚は苞らしい。花はニラ特有のにおいはしない。
生命力の強い多年草だ。
 





ニラ(ユリ科)

畑の畦に、さらに小さい花が固まって咲いていた。
きのうのレンリソウの生えていた場所のすぐ近くだ。
ツユクサもあったり畑のまわりも彩り豊かだ。

セリ(セリ科)
こういう小さい花は、似たようなものの特徴を区別しにくいし、後で確認するため写真に撮ろうとしても失敗が多く、名前も自信を持てない。


比翼の鳥、そして

2005-08-13 22:13:25 | 近所


近くの畑の道路ぎわに、こんな花が咲いていた。
3センチぐらいの、この花の名前にたどりつくまで一週間かかった。
花はマメ科のように見える。スイトピーにも少し似ている。



花以外に茎や葉の部分が個性的だ。
茎は両側に翼が付いたような扁平な形で、幅は8から10ミリぐらい。
ところどころ節の様になっていて、そこから葉が出ている。



葉柄も茎と同じ形状だ。葉柄の先に2枚の葉がつき、その同じところからツルが出ていて他の植物に絡みつくようになっている。
花は葉腋から10センチほどの先に7~8個が固まって咲いている。



蝶の羽根のように見える大きな花弁は1枚だが、2枚がくっついたとも見える。
その前部にシベを包み込むように、上に2枚の花弁と下に白い舟のような花弁がある。



この花の名は、レンリソウ(マメ科)
外来種でヒロハノレンリソウがあるらしいが、これがどちらかは知らない。
ほかにキバナノレンリソウもあるという。

漢字で書くと連理草。
白居易は「長恨歌」で、「天にありては願わくは比翼の鳥となり、地にありては願わくは連理の枝とならん」と、玄宗皇帝と楊貴妃の愛を歌った。
仲睦まじきことの引き合いによく出される。
連理の枝とは二つの木が枝のところで一つになっていることを言う。
韓国チェ・ジウの映画「連理枝」が製作されるらしい。

この花の様から連理草と命名されたのだろう。

スイトピーの別名は、ジャコウレンリソウである。

追記:
ポージィさんから、宿根スイトピーに似ていると思ったとのコメントがあった。
これはたしか、ヒロハノレンリソウの別名。
ヒロハノレンリソウの特徴を調べても、今回の花と矛盾するところがない。
在来種、外来種の区別のポイントが分からないが、多くの植物と同様に外来種の方を目にする機会が多いのかもしれない。
また、宿根スイトピーなら知っているという方も多いのかもしれない。
いずれにしても、私には初見の花であった。





雨上がりに映画を観る

2005-08-12 15:55:37 | 家族


夜半からの雨が朝まで続いた。
我が家の百日紅も、しばらくぶりの水浴びで生き生きしている。



室内では、湯のみに挿しておいたミョウガに花が咲いた。
二つ目、三つ目と咲きそうだ。



雨が上がり、夕方までは降りそうにないので、つきみ野サティまで自転車で映画を観に行った。
オバチャンに教えてもらった「皇帝ペンギン」という、フランス人監督のドキュメンタリーだ。
南極の大きくて厳しくて美しい自然を背景に、皇帝ペンギンたちの懸命な子育ての模様を描く、いい作品だった。
オバチャンの鑑賞記が、とても良く伝えている。

ベンチに入れたが・・・

2005-08-11 18:31:32 | あれこれ

これは前に書いた布草履の道具と、それを使った作品だ。
だいぶ前に完成していたが、記事にするタイミングを失った。

写真入りの記事を書いているが、写真の技術はないのでブレたり構図が悪かったりしている。
しかし、目に入ったものの切り取り方に自分らしさが出ればいいと割り切って、たくさんの写真を撮っている。

写真は撮ったものの、上手く記事にできないまま、パソコンで出番を待つ写真も多い。
複数の花などを、話でつないで載せることもあるが、それでも残ってしまう。

そんな中から、7月下旬のいくつかを取り出してみる。


サッコウフジ(マメ科)別名:紫夏藤
この花は、ソバの花を見に行く途中で見つけたのだが、名前が分かるまで10日以上かかった。


クサキョウチクトウ(ハナシノブ科)別名:フロックス、オイランソウ 
ダツラのすぐ近くに咲いていた。ほかの色も合わせてと思ううちに時がたった。


ヒャクニチソウ(キク科)別名:ジニア
これもフロックスとそう遠くないお宅で咲いていた。
咲き方とか色にバラエティがあって面白いのだが、うまくまとめられない。



ナツグミ(グミ科)
「七月の木の実」という記事に続いて、食べられる木の実についての記事を考えていたが、取り止めた。
グミは子供のころを思い出す。 


モモ(バラ科)
キイウイの実が生るお宅には梅も桃も生る。
このころ採り切れない梅が落ちて、ちいさな生き物たちの役に立った後に、多数の固い種だけが残っていた。
最近、庭の木をすっかり散髪されて、この桃の実はもうない。

  
スイカ(ウリ科)
郵便局のすぐ隣の車道沿いに、スイカ畑がある。道路との間に縁石もないので蔓が車道に延びかねない勢いだ。
もう少し観察ができれば良かったのだが手がまわらなかった。

これらの花や実には、これで勘弁してもらって、来シーズンに活躍してもらおう。

    

小さくても増える

2005-08-10 17:58:52 | 近所

                        ガガイモ(ガガイモ科)

ヤブガラシやヘクソカズラほどではないが、道路沿いのフェンスや薮の木に絡まり繁殖する蔓性の草があり、小さい花や実をつけている。
ガガイモもそのうちの一つだ。小さい花のメシベとオシベがくっついていて、大きい袋果が生る。同じ特徴を持つフウセントウワタもガガイモ科だ。


駐車場と薮の間のフェンスにヘクソカズラがはびこっている。
そこに緑や赤い実が・・・ちがう。ヘクソカズラの実は緑から茶色になる。

目を移すと花弁の反り返った花があった。
調べてヒヨドリジョウゴと知る。イヌホウズキにも似ているが、シベの様子や花弁の反り方がちがう。実が赤くなるのもヒヨドリジョウゴの特徴だ。
緑の実は硬いが、赤くなったのを触ってみると柔らかい。
毒があるので鳥もあまり食べないらしい。
しかし名前からすれば食べ物がない真冬には、ヒヨドリが集まって食べるのかもしれない。


                        ヒヨドリジョウゴ(ナス科)


この近く、薮のそばの木に白くフワフワとなっているのがあった。
最近教えてもらったアオバハゴロモの幼虫がいる。
その少し下に、成虫が2匹見える。
アオバハゴロモは半翅目でセミ、カメムシ、アメンボなどと同じ仲間らしい。
最近増えているという話も聞くが、見た目ほど害は無いらしい。